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学校に行かないという選択。「さぁ、新しい春が始まるよ。」

春休みも終わりに近づいている。

通常であれば、〈毎日が夏休み〉のような我が家なのだが、この春はちょっと違う。というのも、二男が「学校に行ってみようかな。」と言っているからだ。

二男にそう言われたときの驚きといったら、ムンクの叫び並みだったが、平静を装って今に至る。

二男本人は、その後も「学校に行ってみる」という意志は固く、ほほほぉ・・・と、夫共々、感心している。

こちらの方がその気持ちに追いつかない部分もあるが、いよいよ来週から始まる新学期に向けて、学用品の準備をしている。5年生にして、学校の準備かぁ、とちょっと新鮮な感覚だ。

今更ながら様々な物に、名前付けをしているが、コツコツ作業をするのは嫌いではないし、二男と一緒に記名をするのは楽しい時間だ。踊るような可愛らしい字で、ノートや名前シールに自分の名前を書いている。二男も自分の使う用具を選ぶことで、少しづつ自分の中の「気持ち」も準備しているのかもしれない。私も同じように「学校に送り出す気持ち」の準備をしている。
準備しながら、「コレって本当に必要なのかな?」と思うものもあったり、「もっと使いやすいものがありそうだなぁ・・・」など、私の頭の中は忙しい。

「いつ来てくれてもいいんですよ」と、今までも、学校の先生方からはおっしゃっていただいていたが、いきなり始業式に行ったら流石に驚くだろうし、対応に困るであろうと思い、事前に面談をお願いすることにした。

新学期前、ギリギリの面談になったのは、二男の気持ちが変わることもあるかもしれないと思っていたから。そして、来週に始業式を控えた昨日、二男も一緒に行くというので、夫と3人で面談に行ってきた。

始業式までは、新担任を明かすことはできないとのことで4年生の時の担任の先生が対応してくださった。(きっと今頃、各家庭では、〈誰が担任になるか予想〉が盛んに行われているのではないだろうか。我が家も例に漏れず、ああでもないこうでもないと予想をしている。笑)

二男が始業式から学校に行ってみようと言っている旨をお伝えし、学校に行くにあたって、私たちの中では、「学校に行けるようになって良かった」とか、「毎日行くこと」「一日ずっと学校に居ること」が着地点ではないということ。もちろん、二男自身がそれを目標・目的にするというのであれば異論はない。そうでないなら、行きたい科目だけ授業を受けてもいいし、休んでもいいと思っている。なんなら、「今日はしんどいから早く帰りたい」と思ったら早退してもいいと思っている。早退の場合は、保護者の迎えが必要だが、私が迎えに行けばいいだけのことだから。それは今の我が家では大きな問題ではないということ。  

このような内容を、少しだけ?オブラートに包みつつ、お伝えさせてもらう。

早退に関しては、本人が帰りたいという意思表示をした場合には、特に引き留めていただかなくて結構ですので、お手数ですが電話をいただければ助かりますと伝えた。

何より、二男にとって、学校が「彼の学びの場」として「居心地が悪くない」ようであれば良いと思っている。もし、そうならなかったとしても、彼が自分で決め、自分の目で見て、感じて経験することは決して無駄にはならいのだろう。

長男が小学校に入学する時に、大事にしようと決めたことがある。

それは、「彼がいつ学校に行くと言い出しても良いように、行き難くならないような関係性を、学校と築くこと」だった。

学校に行かない選択をしてるからとって、学校を敵視するつもりは毛頭なく、できるだけ、お互いに良い関係を築いていきたいと思ってきた。そもそも、敵対する必要など無く、社会における学校の立場と私たちの選択が違うということだけなのだから。

長男が小学校に入学、二男が入学し、2年後に長男が卒業。そして今年は末娘が入学となり、9年目の小学校とのお付き合いとなる。月に一度か二度ではあるが、先生たちと直接顔を合わせ、会話を続けてきたつもりだ。

異動で入れ替わる先生もいらしたが、殆どの先生は私達のスタンスを否定することなく、受け入れてくださることが大半で、恵まれていたと思っている。

ちなみに、今のところ、末娘は、「入学式も絶対に行きたくない。」の一点張りである。その事を伝え、「嫌がることを無理にさせることはできないので、また改めて担任の先生にご挨拶に伺います。」と面談を終えた。

「三人居ても、本当にそれぞれなんですねぇ・・・。」と先生はつぶやいた。

そう、本当にそれぞれ。
だから、面白い。

長男は、この春から中学3年生。いわゆる受験生だが、自分の目標に向かって、引き続き家で自分のペースで学びを続けるのだろう。二男は、5年生。学校へと足を踏み入れる。彼の世界がどのように変化していくのだろうか。末娘は、入学式にも行かないと決め、しばらくは、私との時間を過ごすことになりそうだ。

二男にとって学校が安心できる場所となるよう、末娘が、いつ「学校に、行ってみようかな」と言い出しても安心して過ごせるように、引き続き、学校との関係性を紡ぎ続けていこうと思っている。

さぁ、新しい春が始まるよ。

新しいことも、そうでないことも、ゆっくり自分たちのペースで日々を暮らしていこう。

ヘッダーはみんなのフォトギャラリー・らくぼろさんのイラストをお借りしました♪ありがとうございます♪

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