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ブレイディみかこさんのお薦めコラム

ブレイディみかこさんのコラムがWedgeに掲載されていて、読んでいたらいろいろと考えさせられました。

テーマはジェンダーとエンパシー。

アイスランドには、女性のストライキというものがあるらしい。女性が一日、仕事も家事も放棄するというのだそうで。
女性が働かないと新聞の厚さが半分になるそうで。
女性が家事をしないと、男性がスーパーマーケットで調理が簡単なソーセージを買うので、売り切れるそうで!

このストライキによって、女性への感謝を感じて、女性も男性もイーブンに生きようと、社会が変革していくという。

そしてアイスランドはジェンダーギャップ指数が世界1位なのだそうです。

日本で、女性の90%が働かず家事もしないというストが起きえるでしょうか。
社会機能が崩壊するのでは!
というより社会機能が崩壊するという不安から、そんな大胆なストはおきないのでしょう。そして日本のジェンダーギャップ指数は低いままなのでしょう。

エンパシーについても考えさせられます。

エンパシーは「共感」と翻訳される。
聞こえのよい言葉だし、否定要素もさしてないのです。
ソーシャルセクターでは「共感」を、相手と同じ喜びや、相手と同じ憂いを持つ、というようなイメージでこの言葉を使うことが多いと思います。

そうして同じ目標に向かって、歩調をそろえていくのですが、

ブレイディみかこさんは、エッセンシャルワーカーはエンパシーが育ちすぎていて、ストライキは人に迷惑をかけてしまう、と思う人が多いのでは、と言います。

確かに。

医療職や介護職、福祉職は、ストライキしてクライアントを放り出す選択肢を選ぶなんてことはそもそも想定してないでしょう。
「あなたの手を離さない」と伝えることで共感(信頼関係=ラポール)を形成しようとしているのですから。

ただ、このエンパシーが「適度」「適量」か、という投げかけがこのコラムに書かれています。

思いを共通の円に持ってくる「共感」のためには、SNSではない対面対話(ダイアログ)が必要なのでしょう。
時には摩擦・衝突も、過度なストレスにならない程度に必要なのでしょうね。

わりとすぐに読めるのでお薦めコラムです。