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傘ゴミ問題が山積の中、それでも私たちが傘を作り続ける理由

月間20〜30トンの傘ゴミの現実

毎月の傘のゴミの量、ご存じですか?推定20トン〜30トンと言われています。これ、「月間」の数字です。
年にすると240トン〜360トン。10トントラック24台〜36台分の傘がゴミとして処理されています。

もちろん傘業界では、傘ゴミ問題は議論され続けています。でも、傘屋は「エコ」からかけ離れた業界です。なぜなら、骨、生地、持ち手など、パーツパーツで全て素材が違うから。
再利用もできず、結局のところ高温で燃やすか、埋め立てるしか処理方法がないのが現状です。

「壊れる→捨てる」の魔のサイクル

「壊れたら直して使えばエコなのでは?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、ちょっとお聞きしますが、あなたはビニール傘や、2〜3000円くらいの傘を修理に出したことはありますか?

おそらく無いと思います。なぜなら、修理代の方が傘代より高くつくからです。日本で販売されている傘の6〜7割がビニール傘、2割がおおよそ1900円から3500円ぐらいまでの傘です。つまり、日本で作られている傘のほとんどが「壊れたら廃棄」という運命をたどっています。

私たちがそれでも傘をつくる理由

そんな課題山積の「傘」という製品を、私たちが作り続けている理由も、実はここにあります。

  • 修理代を出しても直したい傘

  • 生地や、持ち手を変えてずっと使い続けたい傘

  • 失くしたくない、愛着のある大切な傘

そんな特別な傘をお客様に提供することが、私たち「オーダーメイド傘店SUN」の使命だと思っています。

私たち、オーダーメイド傘店だからできること

では、私たちができることはなんでしょうか。
私は2つあると思っています。もう少しお付き合いください。

① 「失くしたくない大切な傘」が変える意識と行動

警視庁が遺失物として保管している傘は1年で30万点以上あるそうなんです。持ち主がわからない可哀想な傘がこんなにいるんです。しかも、遺失物届が出されているものはたったの6000件だけ。変換されるのは1.2%だそう。

令和3年 遺失物取扱状況(警視庁)

でも、ちょっと待って!!
6000件は遺失物届けがされているんです。それは誰かにとって「失くしたくない大切な傘」だったのではないでしょうか。6000件の傘の持ち主は、「そちらに傘届いていませんか?」というアクションをとったのですから。

そんな傘を作りたいと私たちは思っています。

「失くさないようにする」
「失くしても取り戻す」

人の意識と行動を変えるには、何が必要でしょうか。私たちは常にそれを考えています。

お客様にとって大切な傘にするために、私たちができることは何か。                

  • お客様の要望に真摯に耳を傾ける

  • お客様の傘の悩みをプロとして解決する

  • メリットだけでなく、デメリットも伝える

  • お打合わせを楽しい時間にする

  • 職人が心をこめて手作りし、お客様にお届けする

雨の日も、晴れの日も、あなたの素敵なパートナーになれるような傘。
そんな世界に一つの傘を、お客様と一緒につくりたいと思っています。

②傘の命を長くすること

そしてもうひとつ。私たちに課された使命は傘の延命です。
傘の交換頻度は2年〜3年と言われてるんですよ。それを倍にすれば、ゴミも半分になります。それを目指すのが、私たちのお仕事でもあります。

例えば、生地が破れても傘の骨が使えるなら生地だけ新しくできます!

もし、持ち手がボロボロになったら持ち手だけ変えましょう!

大切に使っていただいた傘に、また新しい命を吹き込み、さらに傘に愛着を持ってもらいたいというのが「SUN」が描く未来でもあります。

ビニール傘は便利です。急な雨からあなたを守ってくれます。私たちも、どうしようもない緊急時は、ビニール傘を買います。

でも、「傘は使い捨てで良い」ともしあなたが考えているなら、もう一度考えていただきたのです。

傘ゴミは個人の意識と行動で解決できます。

そんな思いで、私たちはこれからもお客様の大切な傘をお作りしたいと思っています。

mySDGsさんに取材いただきました!こちらもぜひご覧ください!

おわりに

SUNでは常時100種類の生地をご用意しております。
生地の入荷情報や写真はTwitter、Instagramにて随時ご紹介をしておりますので是非フォローをお願い致します!!

公式Twitter: https://twitter.com/BespokeSun

公式Instagram: https://www.instagram.com/sun.bespoke.umbrella/


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