小林 大輔/スムーズ代表 / Replan代表

日本中を駆けまわり、各地の工務店を支援しています。実績は2000社以上。祖父は材木業、…

小林 大輔/スムーズ代表 / Replan代表

日本中を駆けまわり、各地の工務店を支援しています。実績は2000社以上。祖父は材木業、父は工務店を経営しています。地域の現場で感じた、まちづくりの気づきを発信。著書に『まちづくり戦略3.0』など。好きなマンガは『美味しんぼ』。至福のひと時は、地元のお刺身と日本酒をいただくことです

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経営コンサルタントの私が、今あえて田舎に投資をする理由

「なんでそんなに、田舎にお金と時間をかけるんですか?」 とよく聞かれます。 私が代表を務める株式会社SUMUS(スムーズ)は、全国の住宅工務店向けにIT化のサポートや経営コンサルティングを提供しながら、まちづくりに取り組んでいる会社です。 会社は東京にありますが、顧客の大半は地方、それもいわゆる「田舎」の工務店さんです。もちろん、これは、あえて田舎の工務店さんと繋がろうとしてきた結果です。 都市と田舎の二極化が進む中、あえて田舎を開拓しようとしている私の姿は奇妙に見え

    • 【省エネ・脱炭素】住宅性能は地域ごとにローカライゼーションされていく~Replanフォーラム2024 in 宮城を開催しました

      2024年3月22日(金)、宮城県仙台市にて、Replanフォーラム2024 in 宮城『選ばれるは、つくれる。』〜地域工務店の役割と未来〜を開催しました。 世界と比較して遅れに遅れている日本の住宅性能。「省エネ・脱炭素化」を掲げながらも、法整備は一向に進まない現状もあります。 国による強制力をもった移行が進まない以上、これからは、各県・各市にあわせた住宅を自治体や地域の工務店が先導してローカライゼーションしていく流れに変わっていくと予想されます。 すでに県や市単位で独

      • きれいなわけでも、新しいわけでもない。なぜ、そんな地方の田舎まちに世界中から人が集まるのか?

        街中に漂うマリファナの香り― 「治安…大丈夫かな?」そんな不安を抱えながらも、世界が注目する田舎まち「ポートランド」を練り歩いてきました。 独自の手法でまちづくりを進めてきたポートランドには、このまち独自の文化が醸成され、地方の中堅都市でありながら「ここに住みたい」という人が世界中から集まってきます。 リーマンショック以降、衰退するその他の地方都市との差が浮き彫りになり、まちづくりや地方創生に関わる人にとっても要注目のまちとなっています。 「田舎のまちづくりに携わるな

        • ポートランドを知らずして、田舎のまちづくりは語れないーはみ出し者が集まるまちが全米一位になった理由

          「田舎のまちづくりを語る以上、ポートランドは外せない」― 2010年以降、まちづくりの文脈でポートランドの名前を聞くことが増えていました。 ポートランドは、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコなど…世界中から人が集まるような大都市ではありません。誰もが憧れるような街並みも、「死ぬまでに一度は見てみたい!」と思うような絶景が有名なわけでもありません。 それでも、この「田舎まち」に世界が注目している理由とは? 本日は、地方創生を考える人なら絶対に知っておきたい「ポ

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        • まちづくり対談
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          経営者が活躍する3年がはじまる〜ポジティブな仮説を実現する冒険にでかけよう〜

          これから世界がどうなっていくのか。 この業界はどうなっていくのか。 ーそんなことは誰にも分かりません。 「世界がどうなるか」と悩んで不安になるくらいなら、「世界をどうするか」を一緒に考えませんか? それでも僕は「住宅産業の未来は明るい!」と言いたい。僕たち株式会社SUMUSは、地域の担い手である地場工務店の方々とともに、暮らす人、働く人、訪れる人に愛されるまちをつくるという想いで、全国の地場工務店のサポートを続けてまいりました。 いま、住宅産業は非常に厳しい局面に立たさ

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          それで、まちは儲かるか?BOE分析をベースにした不動産投資としてのまちづくり|第2回ローカルディベロッパーキャンプ 実施レポート

          工務店的発想に縛られない! 「まちづくり」事業の成長戦略ケーススタディを学ぶ3日間! 今年も、まちをつくる工務店会議「ローカルディベロッパーキャンプ」を無事に開催することができました! この「ローカルディベロッパーキャンプ」は、住宅事業と連動して自社商圏のまちづくりや地域活性化事業を考える工務店のための合宿研修です。全国の事例を紐解きながら、採算性の高いまちづくり事業の展開方法を少人数・短期集中でみっちりと学びます。 昨年に引き続き、まちづくりの専門家であり“地方創生の

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          ローカル✕スモールビジネスの引き出しが、最強の武器になる|視察レポート「obama village」

          鹿児島県霧島市にある小浜。この人口わずか600人強の過疎地域に生まれようとしている新しい村「obama village(小浜ヴィレッジ)」を視察してきました。 2023年11月に第2回「ローカルディベロッパーキャンプ」の会場として全国でまちづくりに取り組む工務店の方々と一緒に訪問し、仕掛け人である「株式会社住まいず」の有村社長からこれまでの取り組みの一部始終をお聞きすることができました。 現在進行形で工務店が手掛けるまちづくり。様々な壁にぶつかりながらも、着実に進み、さら

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          人口666人の過疎地域に、新しい「村」が生まれる―鹿児島県「obama village」

          人口666人の小さなまち。ここに新たな「村」が生まれようとしています。 舞台は鹿児島県霧島市にある小浜。美しい海に面したこの大字(おおあざ)には、382世帯666人が暮らしています。人口は年々減り、村人の約半数が65歳以上の高齢者という、典型的な地方の高齢化・過疎エリアです。 あえて、この場所に新しい村をつくる。 仕掛け人は霧島市を中心に、かごしま材を使用した注文住宅を手掛ける工務店「株式会社住まいず」さん。今年の6月には本社を小浜に移し、本気でこの場所のまちづくり、な

          人口666人の過疎地域に、新しい「村」が生まれる―鹿児島県「obama village」

          家は、"敷地に価値なし、エリアに価値あり”。 なぜ、今住宅工務店による「まちづくり」が必要なのか?

          住宅マーケットはこれから2年間で20%の市場縮小が予測されており、年間80万戸あった新築需要はいよいよ70万戸を切る見込みです。落ち込む需要に対して、どのように戦っていくのか、住宅各社は模索しています。 そんな中、注目されているのが住宅工務店による「まちづくり」。家の中だけではなく、家の外にまで目を向けて、そのまちでの暮らしをデザインすることで「あのまちに住みたい」という人を増やしていこうという取り組みです。 そこで株式会社SUMUSでは、昨年からまちづくりの専門家である

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          ウィンブルドンを現地で楽しむには?テニスのグランドスラムを巡るコンサルタントがお薦めする大会別チケットの取り方と楽しみ方

          いよいよ、ウィンブルドンが始まりましたね! 僕は、子どもの頃からテニスが大好き!中でも錦織圭選手の大ファンです。ファンが過ぎて、錦織選手が行きつけだというお店には全て訪問しましたし、フロリダのディズニーワールド旅行中に、錦織選手の練習場所を見学に行くほどです(それでもまだ、会えたことはないのですが)。 「テニスのグランドスラム(四大大会)を巡ったり、錦織選手の聖地巡ったり……そんなことやってるコンサルタントは、小林さんくらいですよ?」 と周囲からつっこまれ、最近ようやく

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          なぜ地方の工務店は「まちづくり」に失敗してしまうのか?

          「まちづくりをしよう」 工務店さんがそう考えたとき、まず思いつくのは「ハコモノ作り」ではないでしょうか? カフェを作る。商業施設を作る。コミュニティプラザを作る。そうやって「ハコモノ」を作って人が集まってくれば、収益化できて、「まちづくり」はうまくいくーー。 ただ、それは失敗に終わることがほとんどです。 今回のnoteでは、ある工務店さんのプロジェクトの経緯を追いながら、なぜ「まちづくり」が失敗してしまうのか? そして、僕がまちづくりに本当に必要だと考えていることをお

          なぜ地方の工務店は「まちづくり」に失敗してしまうのか?

          家づくりからまちづくりへ。人口減少待ったなしの今、工務店こそが地域再生の主役になる

          「住宅産業は、縮小産業である」― そんな言葉を耳にするたび、僕は(あぁ、分かってないな…)と思ってしまいます。 人が減り、地方の高齢化・過疎化が進む中、住宅需要は今後間違いなく減少していきます。しかし、そんな状況だからこそ、新たなチャンスが生まれています。 悲観している暇はありません。人口減少は「問題」ではなくただの「事実」。どう向き合うか次第で、ただ衰退していくのか、今後ますます伸びていくのか、その結果も変わります。 「工務店が主役となり、まちをつくっていくことで、

          家づくりからまちづくりへ。人口減少待ったなしの今、工務店こそが地域再生の主役になる

          コンサルタントが提供すべきは、アイデアや戦略ではなく「結果」だと思う

          コンサルタントの役割とは何でしょうか? アイデアを提供することでしょうか? 戦略を考えることでしょうか? もちろんいろいろな答えがあると思いますが、僕は「結果を出すこと」だと思っています。 コンサル業界の契約期間の相場は「6ヶ月」と言われています。一方で、僕らの会社の平均契約期間は「3年半」です。8年前の創業以来、どんどん伸びてきています。 なぜそんなに長いのかというと、クライアントの課題やフェーズにあわせて、あらゆる分野の支援をしたり、契約期間が終わったあとも自走でき

          コンサルタントが提供すべきは、アイデアや戦略ではなく「結果」だと思う

          「社員が成長する仕組み」を作ったら、7年で1人しか社員が辞めなかった

          うちの離職率はすごく低いです。 社員のコンサルタントは、7年で1人しか辞めていません。 別に離職率が低いことがいいことだ、とは思っていません。考え方によっては「新陳代謝が悪い」ということなのかもしれない。ただ僕は、シンプルにこの会社を選び続けてくれていることがうれしいなと思っているのです。 なぜ、社員が辞めないのか? それはどんな人でもきちんと育成して、成長させるからだと思っています。みんなが活躍できる環境をつくる。だからやりがいを感じてくれる。それが結果的に会社を辞

          「社員が成長する仕組み」を作ったら、7年で1人しか社員が辞めなかった

          インターンシップもビジョンもいらない。中小企業の「採用」は通常業務と切り離してはいけないワケ

          「採用って、本当に大変で……」― 中小企業の経営者の方々からよく耳にする言葉です。僕は全国各地、その土地に根付く「地場工務店」に特化したコンサルティングを行っています。クライアントは、従業員数10名~50名程度の小規模事業者が大半です。この規模の会社さんだと、日常業務だけで毎日やることが山積みです。 加えて採用も…となると、そんな余裕はほとんどなく、皆さんすっかり及び腰になっています。さらに地方の小さな会社ばかりですので、採用競争力は乏しく、採用が「ただ大変なだけ」で終わ

          インターンシップもビジョンもいらない。中小企業の「採用」は通常業務と切り離してはいけないワケ

          ぼくが「麻雀就活」をはじめた理由。社長の趣味で採用するという新発想

          2022年9月3日。都内のある雀荘でぼくは34名の学生たちと麻雀を打っていました。 2019年からはじめた「麻雀就活」。コロナで一時中断を余儀なくされていましたが、2年ぶりに3回目の開催ができました。学生34名、弊社・SUMUSの社員3名、ゲストのプロ雀士3名。総勢40名での1日がかりの麻雀大会です。 ここでやるのは、本気の麻雀。面接なんてしませんし、志望動機も聞きません。むしろ麻雀中は全員が集中しているので、ほとんど会話もありません。 開始前の代表挨拶では「麻雀とわた

          ぼくが「麻雀就活」をはじめた理由。社長の趣味で採用するという新発想