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超活字系ライターが生成AIを半年学んで得た結論~未来は餅化する!?

こんにちは!超“活字”系ライターの須未亘です。
私はランサーズの「新しい働き方Labo」3期生として、「生成AIを使って売上をアップできるのか?」というテーマで半年間の実験をしてきました!
詳しくはコチラ

実験の目的
生成AIの知識を深める
生成AIを使って売上アップを図る

活動内容
noteマガジン『かけAI(あい)実験室』で発表
生成AIを用いた作業実験の結果を公開し、どのような活用ができて、どんなプロンプトが効果的か、ユーモアを交えて紹介しました。

できたこと(変化したこと)
絵心なしのライターでも絵が描けた🙌
経験ナシでも文章だけから動画が作成できた🙌
要約作業やパッケージ作成、プレスリリースなど、定型文のある文章で時短できた🙌
エクセルの関数が作成できた🙌
*詳しくは各note記事をご参照ください。

成果
1.半年前に比べ、売上が向上

活動開始前の上半期売上平均 ¥101,150
活動後の下半期売上平均 ¥184,761
売上82.64%増となりました。

ランサーズ売上2023年

ただし、売上増の要因が生成AIの効果かどうかというと、そうではありません。売上増の主要因は上半期に積極的に行っていた提案営業(赤■印)の成果と言えるでしょう。体感的に直接生成AI活用による売上増の成果は約10%と推定しています。

2.生成AIの知識を広げることができた。
生成AIの成長は皆さんご存知のようにめざましく、この半年間で大きく変わっています。その初級編から学べたこと、クリエイターの皆さんがどのように活用しているのか、知ることができたのは非常に有意義でした。

今後、ライティング業を続けていく中で文章作成以外の生成AIのスキルを知っておくことは非常に大切かと思っています。また、そうした知識を知っておくことで、おおよその作業時間を把握でき、発注の際の目安にすることができます。また、生成AIを使った効率化の提案などもクライアントに伝えることができるようになりました。

3.仕事の初動を早めることができた
私が文章作成の作業で最も精神的に負担を感じるのは書き始めです。「何を、どのように、どう書き出すか」を決め、調子よく筆が進むようになるまではいつも時間がかかってしまいます。

しかし、ChatGPTを活用することでそうした「書き始め」の精神的負担が軽減できました。とはいえ、ChatGPTでのライティングはまだプロライターの納品レベルには達していないので、肉付けや修正作業、確認作業には時間と手間がかかります。

現状は仕事の劇的な効率化にまでは至っていませんが、ChatGPTの活用頻度を高めつつ、仕事を早めに取り掛かることができるようになれば自ずと作業効率も上がると考えています。

4.生成AI学習の過程で優秀なクリエイターと出会うことができた
この半年、合計9回の生成AI活用講座を受講しました。
主な受講講座は、
【Lancers】電脳実技会、電脳遊戯会
【ChatGPT講座】講師:堂本秋次氏 など

講師の皆さまのChatGPT活用術を詳しく学ぶことができたのはもちろんのこと、受講を機にトップクリエイターの皆さんと交流できたことは今回の研究活動の中で最も大きな収穫です。

何らかの新しい挑戦をし続けることでこうした出会いが生まれ、化学反応を起こし、いずれ新たな境地にたどり着けると感じています。

5.1件の生成AI系関連の受注を獲得
詳しい内容までは書けませんが、生成AI関連の受注を1件いただくことができました。ChatGPTを用いてプロンプトを作成するお仕事です。

これもChatGPTの活用を早めに習熟していたことで迅速かつ、高精度で対応することができ、クライアント様に感謝していただけました。

かつてSiriやAlexaの開発、返答文の作成にはハリウッドのシナリオライターが関わっていたと聞いたことがあります。

今後、シナリオライターの仕事としてプロンプト作成業務が広がる可能性を感じました。

6.絵コンテ作成時に生成AIで作成した画像を使用し、有効活用できた。
シナリオライターの仕事の一つに絵コンテ作成があります。これまで絵が下手なことを理由に絵は制作ディレクターや別の方にお願いしていたのですが、生成AIを活用し、絵コンテを一人で作成することができました。

フリー素材だけを使った絵コンテと違い、動きや映像の雰囲気をより自分のイメージ通りに伝えることができるようになり、品質向上に繋がったと思っています。

7.背景、画像サイズ等の加工を生成AIでできるようになった
クライアントに提出する参考画像を生成AIを使って背景加工したり、画像サイズを変更したりして提出することができました。こうした微修正もこれまでだと他クリエイター様に依頼したり、再修正の依頼をお願いすることになるのですが、ちょっとした修正の場合は自分で対応可能に。

記事の納品時に生成AIを使った画像添付をオプションとして加えられるようになりました。

今後の目標
1.オリジナルChatGPT「誰でもシナリオライター」の作成、公開

2023年11月6日に発表されたChatGPTの新機能のうち「Create GPT(GPT Builder)」(β版)はまだ活用できていません。これは簡単に言うと「自分好みにカスタマイズしたChatGPTを誰でも自由に作成できる機能」で、他の人に公開することもできます。

シナリオライターとして私が蓄積してきたノウハウや文章構成の法則をChatGPTに覚えてもらい、それを公開すれば多くの人がより手軽にシナリオ作成できるようになると考えます。

そうすれば、シナリオベースの映像がもっと手軽に高クオリティで量産できるようになるのではないでしょうか。特にChatGPTは現状のままでは英語っぽさが残るシナリオしか書けないので日本語シナリオに対応したオリジナルChatGPTを公開すれば世の中に貢献できるように感じています。

2.より高品質なシナリオ作成技術の習得
前述した「誰でもシナリオライター」のようなChatGPTを活用すればおそらく誰もが6~7割程度の品質のシナリオ、文章を書ける時代はすぐにやって来るでしょう。

今後、シナリオライターとして仕事を受注し続けるためにはChatGPTに書けない分野、領域の文章を常に9割以上の品質で書けるようになるしかありません。そのためには独自の研鑽が必要だと考えています。

生成AIの最新技術を学びながら「仕事の幅を広げる」一方で、専門領域の読書や体験にも投資し、「仕事の質を深める」努力もしていく必要があります。

感想
実験開始時に私はとにかくやってみないと、『絵に描いた餅』と、『餅」をイラストにして、note記事に掲載しました。

絵に描いた餅(作:canva)

一方、半年間、いろいろな生成AIを使って感じたことは今後は『餅は餅屋化が進む』だろうな、ということです。

餅は餅屋化(作:ChatGPT)

たしかに生成AIは便利で、60点の作品を作ってはくれますが、それを80点の合格ラインまで伸ばすにはまだまだプロの力が必要です。現状ではライターの私が動画や画像を商品として納品することは難しいでしょう。

その分、中途半端なスキルのクリエイターは画像生成AIに淘汰され、本当の意味で商品として提供できるプロだけが生き残るだろうと想像します。ライターも同じ。

これが私の言う『餅は餅屋化が進む』の真意です。

今後はAIの進化と共に、我々ライターの役割も変化していくでしょう。
正直、現状でもプロの6割程度のクオリティで文章は書けるので、それを9割以上にまで引き上げる力、そしてそれを見極められる力がライターに求められるようになるでしょう。

そのためには生成AIを恐れず、使いこなしながら、自らも進化し続ける必要があります。半年間の活動を経て、これで終わりにせず、日々、生成AIの進化を学び続けられるよう、これからも『餅』ベーションアップに励みたいと思います。

餅ベーションアップ(作:ChatGPT)


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