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障害児の「困りごと」をプロジェクトとして管理する

子育てに悩みはつきもの。
「寝ない」「食べない」から始まって、次から次へと代わる代わる出てくる悩み。でも大抵のことは子供の成長に伴っていつの間にか解決しているものです。

しかし、子が障害児であれば、その悩みや苦労は段違いどころかレベチ。そして障害児の場合、親として悩んだり困ったりしていることは、子供自身が一番困っていることなんですよね。癇癪、睡眠障害、多動や偏食…。特性と環境との間で本人が何かしら抱えてる「困りごと」。定型発達児であればいつの間にか解決してそれでオーライですが、長男の場合はその「困りごと」が自然に解決するものかもしれないし、一生続くものかもしれない。波があるものかもしれないし、移り変わっていくものかもしれない。あるいは姿形を変えているだけで本質的には繋がっているものかもしれない。それを見定めたいと思って、長男の「困りごと」をプロジェクト管理ツールでフォローしていくことにしました。

直接的なきっかけは先日心理士さんに「困りごと」を相談した時です。「いつ頃からですか?」「どんな頻度ですか?」「その時期何か環境で変わったことは?」等々聞かれる中で、明確に覚えていないことがあまりに多くて。症状が治まるとすぐ忘れたり、色んな症状が重なると前後関係や強弱が曖昧になったり。メモにでも記録しておけばいいのですが、私はそんなにマメな人間でもなく天下一品の三日坊主なので続かないのです。でも、私が長男のことを理解していないと、他の第三者には知ってもらえないし、長男自身の自己理解にも繋がらない。メモは無理でもスマホなら?何か母子手帳みたいなアプリ無いかな?と思い立ちました。

そして選んだのは以前の職場で使っていたTrelloです。

Trello画面

ツールを選ぶにあたって条件にしたのは、以下の4点。

  • 毎週1回、スマホにリマインドが来るようにできる(今週はそれぞれの困りごとがどうだったか記録するため)

  • スマホでもPCでも使える(検査結果等大きめのファイルを操作する時に便利)

  • 画像やリンクを貼れる

  • 夫にも共有ができる、夫も書き込める

他にも同じ条件で管理できるツールはたくさんありそうですが、私は使い慣れていることでTrelloを選びました。無料版で十分だし、後々引っ越しなどでも荷物の振り分けや手続きの管理で使うと便利なので採用。

使い始めて良かったことは…

「困りごと」となると、ついつい閉塞感や絶望感が漂いがちですが(私だけかも)、一個一個「プロジェクト」として取り組むというのは新鮮。ちょっとやる気も出ます。今までは感情的になっていた長男の言動すら、一つの研究材料を見るように客観的に眺めることができています。私のアンガーマネジメント的にも効果絶大。

あと地味に嬉しいのは、解決したっぽいカードを「解決したものリスト」に移動した時。また困りごとリストに出戻ってくる可能性があるにせよ、目の前から不安(=カード)が解決済みに去っていくのは今までにない爽快感です。色々対策を経て、本人が上手に処理できるようになって解決したなら、まさにそれは成長の証。視覚化ってすごく大事なんですね。

そして何より、記録するために注意深く見られるようになり、色んな気づきがありました。例えば、「この症状は学校の疲れが出てくる週後半に強くなってる」とか「まったく同じ状況でも症状に強弱がある、他になにかトリガーはないか」とか。そういう細かいところまで見ておけると、もしかしたらお医者さんや心理士さんといった専門家にも、より具体的でピンポイントなアドバイスをもらえるようになるのかなと思ったり。

ついでに娘の困りごとも含めて、当分週1のアップデートを続けていくつもりです。他にも、うちはこんなやり方してるよ!等々あったら是非教えてください!(あ、もしTrelloを参考にされる方がいたら、公開設定だけは気を付けてくださいね)


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