好きこそ物の上手なれ!~地元にJリーグチームがあったの?!無知すぎる母子の涙編~
↑前回のお話です😊
地元にJリーグチームがあったのか?! ~2023,初夏~
カルリーニョスがサッカーを始めるまで、私もカルリーニョスもサッカーとはまったく無縁でした。今思えば、こんなにサッカーと無縁の親子がよくもまあ、これほどサッカーに夢中になるもんだと思うのですが、私たち親子はなんと、我が街にJリーグチームがあることも認識できていませんでした。
ある日カルリーニョスは学校から、一枚のチラシをもらってきました。
そこには、
『我が街のJリーグチームと隣街のJリーグチームが戦います。つきましては、両市に住む小学生を無料でご招待します。』
と書かれていました。
カルリーニョスがサッカーを始めてもうすぐ半年。
そういえば、カルリーニョスはプロの試合はおろか、高校サッカーですら生で観戦したことがないではないか。
タダで見せてもらえるなら是非とも観戦に行こう!
カルリーニョスを誘うともちろん大賛成。ということで、我々親子は、初めてのJリーグ観戦に行くことになりました。
なんてことだ!我々は隣街(敵)チームのゴール裏にいるじゃないか!
初めてのJリーグ観戦。場所は敵のホームタウン。この日はあいにくの大雨で5月にしては気温も低く、初心者親子にとって厳しい戦いの始まりでした。
駅からシャトルバスも出ていましたが、スタジアム近くの工場が当日駐車場を提供しているとの情報をみつけ、9:00前に到着。
試合開始は14:00だというのに、初心者とは思えないスタートダッシュ。
ザーザー容赦なく降り続ける大雨の中、持参のカッパを着ているにもかかわらず、ずぶ濡れになりながらスタグル(スタジアムグルメ)を食べ歩いて時間を潰し、さあ、いよいよスタジアムの中へ!
プロの試合をもうすぐ観られる興奮と、牛の串焼きやらご当地ラーメンやら屋台メシを堪能してすっかりご機嫌のカルリーニョス。
「ママ、ポテトあげるよ。あーんして!」なんて可愛いこといってニコニコ顔のカルリーニョスみると雨でも槍でも降りやがれ!と思える楽しさで、心から「来て良かった~!」と、人生初Jリーグスタジアムを満喫したのです。
しかし、なんだか様子がおかしいと気付いたのは席に辿り着いてから。
ここは、隣街(敵)チームのエリアではないか!
しかも、ゴール裏!
※ゴール裏とは飛び跳ねて大声を出しながら応援するガチ応援ゾーン。
何も考えずにノコノコやってきた隣街の住民親子は、よく知りもしない、地元チームでもない、縁もゆかりもない、我が街の対戦相手=敵チーム側の、それも一番熱いガチサポゾーンの中に。
敵チームのガチサポーターから「座ってないで!立つ!」と叱られながら、大きな太鼓の音に導かれ、床が抜けるんじゃないかと思うほどの縦揺れの中で、人生初のJリーグ観戦が始まったのです。
カルリーニョス、我が街のJリーグチームに出会う。そして涙。
DJによる選手紹介も、大音響の演出も、チアリーダーのキレッキレのダンスも、それから試合直前の選手たちのピッチ内練習からしてとにかくカッコよくて、「これがJリーグなのか」と圧倒されながら試合は始まりました。
我が街のサッカーチームとは反対=敵チーム側のゴール裏でなぜか飛び跳ねるという状況でしたが、そもそも我が街のチームのこともよくわかっていなかった私たち親子は、特に気にせず観戦を楽しんでいました。
後半が始まるまでは。
次々と相手にゴールを決められ前半を終えたところで0-4と大きく点差をつ始まった始まった後半。
カルリーニョスの様子がヘンです。座り込んで無言になり、ついには唇を震わせて泣いているではありませんか。あんなに楽しそうに牛串やポテトを食べて楽しく観戦していたのに。時折激しく降り続ける5月の冷たい雨に打たれながら、カルリーニョスは泣いています。
「どうしたの?なんで泣いてるの?」と聞くと、カルリーニョスは悲しそうな顔で話しました。
「みて。こんなに負けてるのに、僕らの街のチームはあんなに声を出して、応援では負けてないよ。僕もあっちに行きたい。ぼくも自分が住んでいる街のチームを応援したい!」
ビジターとして敵のホームタウンに乗り込んでいる我が街の応援団は、敵チームの10分の1ほど(もっともっと少なかったかも)の人数でした。
しかし、一生懸命に大旗を振って休むことなく大きな声を出し続ける様子は勇ましく、気が付けば私も、カルリーニョスと一緒に涙していました。
「よーし、来週はホームグランドに行ってみよう!」
こうして、カルリーニョスがサッカーを始めたことがきっかけで我が家にサッカーがやってきて、地元Jリーグの存在も知り、この後、サッカーサッカー沼にハマっていきます。
つづく⚽
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