高宮寿美|Sumi Takamiya

株式会社SOEL - ローラブルシリコン太陽電池の開発〜販売を行うスタートアップ 代表…

高宮寿美|Sumi Takamiya

株式会社SOEL - ローラブルシリコン太陽電池の開発〜販売を行うスタートアップ 代表取締役社長でした。 当該代表を降り、マーケと営業機能を別会社に移管中。 ※同姓同名の書籍が出版されてるけどあれは別人

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創業した大学発ベンチャーのCEOを辞任した理由

私は、2023年4月に創業した東大発ベンチャー、株式会社SOELで代表取締役を務めていました。過去形なのは、この記事を投稿した2024年1月16日の前日、つまり1月15日に、代表取締役を辞任し、そのまま平の取締役になることもなく会社を退職したからです。株式もすべて売却いたしました。一応、私が立ち上げた分を株価で応えていただいたので、Buy outということになるのかな?(えらい短期間のBuy outだが) 創業間もないベンチャーでなぜそのようなことになったのか? SOEL

    • キャリアの選び方がスマートじゃないような気がする。その理由

      ベンチャーCEO時代に知り合った事業会社の知人から、コンサルに転職するので転職した時やした後のことなどをいくつか聞かせてほしいと依頼された。色々話すと自分の整理にもなるので受諾させていただいたところ、こんなことを思った。 最近、コンサル(副業)として受注案件を選んでいても指摘されるのだが、私の一時期のコンサルキャリアの流れは違和感満載で、なぜこの経歴でこの系統のプロジェクトを専門とするチームにいたの?というパスを通っている。なんでもやってると好意的に見てくださるケースが多い

      • 新規事業は「小さく始める」ススメ

        切った貼ったのスタートアップや零細企業は問題なくできており縁のない話かもしれないが、「予算ありきの事業」や「稟議で事を大きくしてしまう企業」は新規事業を小さく始めることができない。予算ありきケースはもちろん予算上限まで使うし、稟議ケースは効果回収目標が異様に意欲的なので100億円の売上計画を立てるなら5億円使っていーよ、1億のために500万はだめ、みたいなあれやこれやになる。 こうした話は枚挙に暇がないものの機密情報が多くなかなか公の場で例に出せないのだが、下記の書籍に具体

        • 1行日記をつける

          1行と言いつつ3行だったり5行だったりするのだが、日記をはじめた。日記というより「今日良かったこと、嬉しかったこと」を書く。ネガティブなことはもちろん、「よかったんだけどついでに起こったこれがイマイチだった」も書かない。 なぜそうしているかというと、私があまりにも人生に悲観的であることを心配した周囲の各位が色々アドバイスをくれた中で、最も効果がありそう&続けられそうだったからである。 初めはiPhoneのメモでスタートして、1ヶ月で大きな収穫があった。メンタル面の悲観性が

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          サツキと鯉のバブル

          地主さんなど非常に資産のある人の話を聞いていると、雇われ人家庭に育った身では知りにくいいろんな稼ぎ方があるなと気づかされることが多い。 先日は、ちょっと昔にサツキが一盆(?)300万円などしてバブルだったという話を聞いた。仕入れて売る稼ぎ方がベースだが、コンテストに出せるものを作るにはセンスが要るらしくこれはまた別モノらしい。ふーむ。 なお、この話を教えてくれた人の知人(サツキで稼いでいた人)はいまは鯉で稼いでいるそうだ。詳しくないがどうもビジネスモデルが似たものに手を出し

          サツキと鯉のバブル

          映画【Hidden Figures】

          Hidden Figures 邦題「ドリーム」 1960年ごろにNASAで計算係をやってた黒人女性の話。 人種差別という激しい壁があるのにも関わらず根底に流れる「俺らがロシア野郎に負けるはずがないぜ!」みたいな空気感が興味深い。 現在、宇宙開発はビジネスとしてペイしなくて下火になっているようだけど、リソースが潤沢になるのは実用性とか人道性とかでなくメンツと権威が乗っかるときなのだなとか考える。 と、これはサブ的な感想で、主題は... 差別が全然、過去のことじゃなくて

          映画【Hidden Figures】

          映画【The man who knew infinity】

          The man who knew infinity 邦題「奇蹟がくれた数式」 およそ100年前の天才数学者ラマヌジャンの話。 思うところありすぎて、 視聴中、 顔がずっと ムギギギギギギギ ってなる。 英国文化で育っていないインド人の彼が、 英国人基準の栄誉を英国人から与えられて、 果たして嬉しく思うだろうか? 私だったらグロテスクな茶番に感じると思う。 彼が欲しいのは、 彼の発見の卓越性を理解できる友達と、 発見が100年後にガチ活用されているという事実

          映画【The man who knew infinity】

          書籍【世界史を変えた17の化学物質】

          有機化学で世界を変えたいならこれくらい見とけ!! って本。 有機化学畑でない(※)私は詳細を早送り読みしたけど、それでも面白かった。 ※どれくらい「畑じゃない」かというと、 大学入試は有機化学セクションを白紙で提出したし、 富士フイルム入社時にアニオンとカチオンを知らなかった ラッセル=マーカーが 行く先々でボスか組織と真っ向対立し 転々としまくり 終いにはノートを全部燃やして完全引退 ってやるあたりに超シンパシー感じる。 世の中には我慢ならないことが多すぎるよね。

          書籍【世界史を変えた17の化学物質】

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          ホイポイカプセル実験場完成

          ホイポイカプセル実験場完成

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          実感:歳をとるとは

          3年前あたりから、 人から何かの話を聞いたときに「あーそれ他の人からも聞いたことある」って言いながら、3秒後くらいに「あっ違うわこの人から聞いたんだわ」って思い出すことが出てきまして。 あと、人に何かを話しながら、「あっいかん、この人にこの話したことあるわ」って思い出すこともあります。 かつて私は、 どの情報を誰からインプットして誰にアウトプット済みか、 という情報の流れをほとんど?全て?記憶・把握していたんだけど、 どうもその記憶力が落ちてきてるんですよね。

          実感:歳をとるとは

          本日2024/4/21は木星と天王星が合となった日らしく、前回2010年6月から14年ぶりの星回りだとか。2010年6月前後は研究開発から技術営業に移ったり、研究所から本社に移ったりと希望する前向きな変化が大きかった。今回も期待

          本日2024/4/21は木星と天王星が合となった日らしく、前回2010年6月から14年ぶりの星回りだとか。2010年6月前後は研究開発から技術営業に移ったり、研究所から本社に移ったりと希望する前向きな変化が大きかった。今回も期待

          幼少期に自分でかけた呪いを解いた話 ~解像度が低い外の世界へ目を向ける

          前回の記事で書いた呪い(下記)は、構造を認識してから1か月で解けた。 解けたとは、「私が決めた呪いというのは本当に無駄なことであったしもうやらなくていい」と心底納得できたということだ。 (1カ月で済んだのは数年以上にわたる自己分析等が土台にあってのことで、呪いを解くのってそんなに早いの?!?!とビビらないでほしい) 思えば昨年立ち上げたベンチャー企業から、CEO辞任・株売却までして遠ざかることになったのも、呪い解脱後に出てくる「本来の自分がやりたいこと」と違っていたという

          幼少期に自分でかけた呪いを解いた話 ~解像度が低い外の世界へ目を向ける

          幼少期に自分でかけた呪いが解けた話

          私は三姉妹の長女で、幼少期は結構厳しく育てられた(と思う)。具体的には、 ・10歳くらいのとき2歳の妹のいたずらを私がやったと断定され数時間説教されたり(絶対分かってたやろがい) ・3歳の妹が走り出してしまったときに4歳の姉として監督不行き届きをなじられる などである。年齢差の使い方がおかしい?その通りです。 ちょっと(どころでなく)何を考えているのかよく分からない(好意的に解釈するならワンオペで深刻におかしかったのだと思われる)のだが(おかしすぎてカッコ書きが増えまくるの

          幼少期に自分でかけた呪いが解けた話

          私はなぜ安定したキャリアを捨てたのか

          私は俗に言う「安定した」学歴とキャリアを持っている。 東大・理系・工学系修士で就職には困らないし、新卒で選んだ会社は富士フイルムである。ド安定である。ところが、30代で転職を3回繰り返し(つまり4社経験し)、さらに40歳になるころには極めて不安定な状態になっていた。具体的には、1人会社で細々とコンサルティング案件を受け、まともに営業をしないために収入が下がり、収入は下がったというのに会社員時代の何倍になったのかという社会保険料を支払う羽目になり、贅沢はできなくなっていた。

          私はなぜ安定したキャリアを捨てたのか

          光る君へ「お前が男だったら」の昇華

          今期の大河ドラマ「光る君へ」を見ている。 風情と感性と教養の不足により源氏物語には詳しくないのだが、紫式部については以前より非常に考えるところがあった。 紫式部が父親から「男であればよかったのに」と言われていた点だ。 というのも、私自身が父から「お前が男だったらなぁ」と言われて育ったのだ。回数は数えきれないくらい頻回だった。 この言葉は非常に危険で、いま娘や孫に言ってしまっている人がいたら今すぐ止めることをお勧めしたい。 私個人に対する父の誉め言葉なのは一応理解していたし、

          光る君へ「お前が男だったら」の昇華

          ホイポイカプセルを作りたくて、実験はじめます(続)

          以前の記事でホイポイカプセルが作りたいと申し上げたのですが、 ところで、快適な暮らしには家電が不可欠で、各種エネルギー源が必要です。 しかし、現代の電力などのエネルギー供給は大規模集積型であり それに合わせて、住まいも大規模集積型になっています。 一方で地球はエネルギーに満ち溢れているものであり、 そこから電力や熱を取り出す方法も、100年前はごつくて効率が悪かったのが、近年は技術革新が進み、スマートで効率が良くなってきています。 それなのに、結局大規模集積になり

          ホイポイカプセルを作りたくて、実験はじめます(続)