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株式会社VAZの共同ピーアール株式会社による子会社化のお知らせ&代表取締役社長の退任について

株式会社VAZの株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120211223559484.pdf

(ご参考)お騒がせYouTuber事務所「VAZ」は変身できるか
https://toyokeizai.net/articles/-/395182

2021年12月23日、上場会社の共同PRより上記のIR発表がされています。以前の東洋経済の取材にあったとおり、VAZは上場会社の連結化がなかなか難しい状況ではあったのですが、この度晴れて、共同PRの子会社になることになりました。これもスタッフ・クリエイターの努力と、クリエイターのファンの皆様、クライアント企業様や協力先様など皆様のご支援・ご協力のおかげです。心から感謝を申し上げます。

また、この区切りのタイミングで、私とCFOの服部 数馬さんは役員を退任をさせていただきます。長い間、ご厚誼をたまわりまして誠にありがとうございました。なお、私の後任のVAZの社長は、現在VAZ会長で共同PR社長の谷鉄也さんが務めてくださいます。

取引先の関係者の皆様には、上場会社のIR発表だったこともあり、情報管理の観点から個別のご連絡が遅れており大変申し訳ございません。これから順次ご連絡をさせていただきます。

ふり返れば、私のVAZ人生も、2015年9月に顧問就任ですので、6年以上となりました。今となっては、渋谷のラブホテル街の雑居ビルの小さいオフィスで、創業者の森 泰輝くんと一緒になって、営業先や投資家の皆様をまわったり、様々なトラブル処理(主に謝罪行脚!)をしたりしたのは懐かしい思い出です。

そして、2020年10月からは立場が変わって社長となり、企業再生をすることになりました。YouTuber事務所のビジネスモデルが業界全体で崩壊していく中の船出でしたので、他事務所がクリエイターやスタッフの大量離脱などで崩壊していく中、どうにかこうにか組織とビジネスモデルを再構築して、ここまでたどり着けたことを嬉しく思っています。

企業再生には、大別すると、1.財務リストラクチャリングだけで再生できる案件、2.P/Lのコスト改善をすれば再生できる案件、3.ビジネスモデルが崩壊していてP/Lのコスト改善だけでなくトップラインもあげなければ再生できない案件があるわけですが、今回は3番の非常に難易度の高い案件だったと思います。そして、人が「人」を売るというタレントビジネスでもあり、タレントトラブルや迷惑系YouTuberとの戦い(!?)もあり、経営者としての総合力・人間力を必要とする案件だったとも思います。職業人として、このような難易度の高い案件に関われましたことは本当に”財産”だと思っており、今後、様々な会社の経営を通じて、社会に還元してまいりたいと思います。

また、VAZは15億円弱の資金調達を実施してきており、当時、私は顧問としてフィナンシャル・アドバイザーをしておりましたので、株主の皆様に対して、どうにか企業価値を戻さなければという一心でした。当初のIPOというお約束には未だ至っておらず心苦しい限りですが、「集中治療室」から「退院」ぐらいのところはお力になれたかなと思います。今後は谷さんはじめ共同PRの皆様がより良い会社にしてくださると信じており、良いバトンタッチができたのではないかと思っています。

今回、社長を辞めるに際しても、非常にありがたいことに、谷さんからお引き留めの言葉もいただいたのですが、私個人が志を立てていることは、一人でも多くの「プロ経営者」を育成し、一社でも多くの時価総額100億円以下のベンチャー・中小・中堅企業の経営を良くすることなのです。そのため一つの会社に長く留まることもなかなかできず、区切りとさせていただきました。

もちろん、今後もVAZや共同PRとは縁が続いてまいりますので、もし何かあればお気軽にご連絡をいただければと思います。これからは社外の応援団の一人として、VAZの発展を見守っていきたいと思います!

長文になりましたが、引き続き、様々な会社の企業価値向上に努めてまいります。ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いします!


PS.
1.YouTuber事務所のビジネスモデルが業界全体で崩壊していく中、どうやって企業再生したのか?

経営方針の明確化を図り、その経営方針に適した組織を構築し、コア・コンピタンスである所属するクリエイターに対する付加価値の提供の強化を図りつつ、経費の削減と売上の拡大を行い、会社の損益改善を図ったに過ぎません(クリエイター報酬の”中抜き”を増やしたことはありません。)。

YouTuber事務所の経営はまさに「人」が全てのソフトビジネスであるため、クリエイターに対する付加価値が安定的に提供できるケイパビリティの獲得に時間を要しましたが、企業再生にあたり実行したことは、1年前に東洋経済のインタビューを受けた内容を忠実に行ったまでです。以下に東洋経済のインタビューのうち、コアとなる箇所を再掲します。

具体的には、付加価値が必要だ。今後は事務所がクリエーターに付加価値を出せるかどうかがいちばんのポイントになってくる。

2.クリエイターの皆様へ

この1年間と少しで、このようにVAZが一定の水準まで企業再生を行うことができたのは、スタッフとクリエイターの皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

今後VAZは、共同PRという上場会社のグループ企業となり、共同PRの持つ長年のメディア業界におけるプレゼンス(地位)や社会的な信用力を活かし、より経営が安定し発展していくと思います。ぜひともクリエイターの皆様も、その組織力を活かしていってもらえればと思います。個人ではできないことが必ずできると思います。

クリエイターがクリエイターとして活躍できるのは、ファンの皆様、周囲にいるスタッフやクライアントの皆様のおかげです。そのことをくれぐれも忘れずに、ファンの皆様をはじめ応援してくれる全ての人たちを大事に、提供する各人のエンターテイメント(=芸)を一生懸命になって磨いていってもらえればと思います。皆様は素晴らしい才能にあふれています。自信を持って未来を切り拓いて、世の中の人々がどんなときも憧れるスターであり続けてもらいたいと思います!

私はYouTuber事務所の社長だったため、新チャンネルなど新しいチャレンジを開始する時、いわゆる”業界の大物”がいる時(!?)や重大なトラブルが発生した時以外はほぼ直接やりとりをすることがありませんでしたが、この1年間、日々本当に皆様の活躍を楽しみにしておりました。これからも皆様のご活躍を心より祈念しております!



株式会社VAZ 代表取締役社長 小松 裕介
 2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、JASDAQ上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。
 2020年10月に株式会社VAZの代表取締役社長に就任。同社の企業再生に従事。

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