自己愛性人格障害の当事者日記②:成育歴編

前の記事で述べた通り、私は自己愛性パーソナリティ障害(以下、NPD)の傾向があります(現状は自己診断)。
NPDは、主に当事者の成育環境を要因として、等身大の自分を失い、全てにおいて駄目な自分と理想化された完璧な自分という二極化された自己によって人格を保っています。

今回はどうして私が等身大の自分を失いNPDになったかを考えていきたいです。

成育歴

家族構成ですが、父母と弟が一人います。
父は仕事柄もあって非常に厳格かつ家庭内で絶対的で、母はそんな父に従順でいつも世間体を気にする人でした。
弟は自分と正反対のいわゆる陽キャです。

私は男性ですが、昔からかわいいもの(ぬいぐるみとか)が大好きだったり、アニメ漫画の模写にハマったり、ゲーム制作が好きだったりと、根っからのインドア派でした。
父が「軟弱だ、性格がおかしい」ようなことを言っていたのを覚えています。父にとっては、男性とはスポーツに熱中し、休日はホームパーティを開くようなキャラクターが目指すべき像なのだと思います。
基本的に母もそれに追従する形でした。

正直、具体的な幼少期の記憶はほとんどなく(これもNPDの患者によくあることらしいです)、すでに等身大の自分を失って心を閉ざすようになってから起きた出来事がいくつかあります。

それを語りたいと思います。

集めていたものを捨てられる

中学生のころ、赤松健先生の「ネギま!」という漫画が流行っていて集めていました。
ご存じの方は分かると思いますが、お色気シーンも結構ある漫画です(少年誌なのでライトなやつです)。

ある日学校から帰ってきたら母にすべて捨てられていたのを覚えています。エッチで気に入らないのが理由のようでした。
とても悲しいし恥ずかしかったし、なにより怒りがありましたが、飲みこみました。

捨てられたことに直談判しない自分もおかしいと思います。
しかし、幼少期に幾度となく人格やありのままの自分を受け入れてもらえなかった自分にとって、この時点で等身大の自分・考えはなく、「直談判する」という行動に至るベースがありませんでした。
父母の期待する価値観に合うような自分でいなければ自分には価値がないと思っていたのだと思います。
だからそんな感情を飲み込まざるを得なかったのだと推測します。

成績不振

自分は小学校では成績がそれなりによかったが、中学受験して進学校で一気に低迷する典型的なタイプでした。
小学校では父母の誇りとして扱われていましたが、成績低迷してからは一転、家族内で汚いもののような扱いになりました。
また面白いことに、その後それなりの国立大学に進学してからは父母の態度が一気に変わりました。

このように自分の成果如何で父母の態度がころころと変わるというのは、私の価値観に大きな影響を与えたと思います。

いじめにあう

私は中学~高校でいじめにあっていました。
内容は暴行と金銭巻き上げです。
私の了承を得たうえで行ったという体なので当事者たちは誰も罪の意識はないかもしれませんが、普通に犯罪行為です)

とにかく自分には力がなく自信もなく、状況を改善できませんでした。
前述した理由で父母やほかの大人を信じる、頼ることもできず、抱え込みました。

この6年間で得た多大な無力感、人間不信感も、自分の人格形成に多大な影響を及ぼしたと思います。

感謝の強要という呪い

また、幸運なことですが、裕福な家庭でした。
裕福であることは当たり前ではないのは当然ですが、特に母がことあるごとに家族を支える父への感謝を要求してきました。(ちなみに実家を離れた今も要求されます)

私は前述の通り父から人格を認めてもらえなかったので、その父に感謝を強要されるというのが苦痛でした。
(精神的に)殴ってくる相手にありがとうございますと言わないといけないのです。

苦痛を感じながらも感謝を伝えるということを繰り返していたら、「父に認められない人格の自分」と「母の言う通りに感謝を伝えられる偉い自分」という二極化した人格が成立する呪いのようになっていきました。

人格形成のメカニズム

これまでの内容をまとめつつ触れていない内容にも補足すると、

  • 小学生までの間に、「等身大の自分」を否定され育つ

  • 「等身大の自分」がないので自分の意見がなく、常に人の意見に迎合してばかりになる(意見を求められても言えない。周りが面白いと思ったものだけを面白かったと言える)

  • 中学受験を経て、父母の期待に応えることが正しいと思い「理想化された自分」が肥大化する

  • 中学~高校での成績低迷やいじめで、「まるで駄目な自分」が肥大化する

  • 大学進学や転職成功を経て、周囲(特に父母)から賞賛され「理想化された自分」が極大化。自分はやればできるんだ! という歪んだ自信となり、この時点でNPDが確立する

  • 特に子供の関わる場面で、自分の「父親としてのふるまい」を評価されていることを強く感じ、NPDの症状が強く噴出するようになる(ここは今も分析中、間違っているかもしれません)

このように自分のNPDは築き上げられたと思います。

次回は対処法、今後どうするかについて書く予定です。