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真似のできない女たち 21人の最低で最高の人生/山崎まどか

2022年5月読了

これも猫町倶楽部の課題本で、
山崎まどかさんの本は初めて読んだ。

この本に出てくるのは、1940年〜1970年代にアメリカで活動していた女性達である。有名ではないが、誰しも己の欲望に生きた女性だと思う。

特に惹かれたのは、
「消えたシンガー コニー・コンバース Connie Converse」

シンガーといえば、自己主張のためにオーディションやらガンガン表に出ていかなくていけないのでは?というイメージがある。
しかし、彼女は引っ込み思案で、ニューヨークに移住しても、ライブ会場など人前に出ることはほとんどなかった。
その後、職を得て働き始めるも、最終的に心身を病気に苛まれ、自宅から失踪してしまう。
そのため、他の登場人物と違って死に様が分からない。
(死に様は良くも悪くもインパクトがある)
だからこそ、山崎さんが書かれているような、彼女の最期を想像する余地があって私は彼女のことに惹かれた。引っ込み思案なところも親近感を覚えたし、どうか、おだやかな最期であってほしいと願ってしまう。

彼女の音楽は、2000年代にとりあげられ、人気が出たらしい。
そういった流れがあったからこそ自分も彼女を知ることができたけど、もしかしたら他にも、彼女と似たような人がいるのかもしれない。

今まで語られることのなかった、隠れた宝石のような彼女たち。
自分の感情とリンクする部分があると更に輝いて見えるような気がする。
心が折れそうになった時、思い出して、宝石を見てみてみると、その輝きに自分の心が奮い立たされるのではないだろうか。


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