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バイオリンとチェロの間じゃなくて、この世の全ての楽器の中心であるビオラに出会って、なんだかんだやめられなくなった人間

中学1年生、本当はオーボエがやりたかった(のだめカンタービレを見たので)のに、吹奏楽部がなかったので弦楽合奏部に入部することなった僕は、楽器選びを迫られていた。

人気なのはバイオリンとチェロ、くじ引きで決めるらしい。
特性あまのじゃく発動、じゃあ人気なさげなビオラにしよ〜。
で、ここから約15年、今もやめられないでいるのです。

これから楽器を始めようしている人にアドバイスすると、できれば!一番最初はきちんと先生に教えてもらうか、小さい時からその楽器を習ってきた人に教えてもらうようにしましょう。なぜなら、僕はそれをしなかった結果残念な感じになったからです。しくじり先生!

中学校の部活で、ビオラとかいうマイナー楽器なので、全員初心者から始めます。つまり、始めて1年そこらの初心者が初心者を教えるという地獄の状況が常に生まれ、クセ強奏者がクセ強奏者を産み、その最終形態が僕です。

中学校の部活では、それっぽくて大きい音が出せたらOK!という方針のもと、とりあえず曲がそれっぽく弾けることを目指します。なので、基本のボウイングとか、フィンガリングとか、ポジション移動とかをすっ飛ばしてチャイコフスキーのセレナーデに取り組みます。

ここで、マイ楽器1号「ドヴォルザーク」を手に入れます。チェコ出身。
楽器に課金してしまったのでもうやめられない。両親共に別に音楽好きってわけでもねえのに、弦楽器沼にハマってしまいました。

高校では、年に数回バイオリニストの先生に見ていただく機会があるものの、集団レッスンなので音程を合わせることやリズムを合わせることにリソースが割かれ、地獄は続きます。

そんな地獄のビオラ奏者ですが、残念なことにこの時点で地獄なことにあんま気づいていません。なぜなら、周りもみんな地獄(ごめんなさい)で、知ってる一番上手い人は先輩で地獄の一員だからです。あ!バイオリンにはきちんと小さい頃から習っている方がいらっしゃいましたし、その人が周りに教えるから地獄具合がマシだった気がします。あとチェロは、プロの先生が個人レッスンしてた気がする。

しかし!大学進学でちょっと状況が変わります。6年間ビオラを引き続けてきたので、続けるかぁくらいの気持ちで大学のオーケストラに入ると、なんと同期8人のうち6人がビオラ経験者!さらに、バイオリンからの持ち替えの人もいて、自分が地獄だったことをしっかり知ることになります!

ここでマイ楽器2号「ベルント」を手に入れます。今回は結構思い切った買い物をしており、脱地獄を誓う僕。

先輩やバイオリン持ち替えの同期を見て真似し、教えてもらって、基礎練して、なんとか人間もどきになった僕は、大学4年間でオーケストラから室内楽、ちょっとソロも、色々な機会をいただき、ずぶずぶと沼にハマっていくのでした。

ちなみに、今も地域のオーケストラにお邪魔して演奏活動をちまちま続けています。

ビオラの良さについて

ビオラの音域は、ほぼ人の声の音域と言っていいかと思います。

まずかっこいいですね。見た目が。
おっきいです。

中低音はバイオリンより余韻が多く、チェロより身軽。音域も広くてダイナミクスのレンジも大きい。最強の楽器です。

オーケストラやカルテットで絶対必要だけど、あんまり弾ける人がいないので売り手市場。

あと、天皇陛下がビオラ奏者なので時代の覇者と言っても過言ではないですね。


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