白波かもめ

おっさん中間管理職|百冊選書の抜き書き|映画・アニメ・ゲーム|妻と娘とパピヨン

白波かもめ

おっさん中間管理職|百冊選書の抜き書き|映画・アニメ・ゲーム|妻と娘とパピヨン

最近の記事

  • 固定された記事

百冊選書+α(自分用)

近藤康太郎版リスト(🔴:購入、🔺:電子購入、🔵:読了、📒:抜書) [海外文学] 1.ミゲル・デ・セルバンテス   『ドン・キホーテ』    牛島信明訳(岩波文庫) 2.ウィリアム・シェイクスピア   『マクベス』    福田恆存訳(新潮文庫) 3.エミリー・ブロンテ 🔴『嵐が丘(上・下)』    小野寺健訳(光文社古典新訳文庫) 4.チャールズ・ディケンズ   『デイヴィッド・コパフィールド(1~4)』    中野好夫訳(新潮文庫) 5.ヴァージニア・ウルフ

    • 【映画】The Shape of Water(シェイプ・オブ・ウォーター)

      アマプラで星が多いのが目に入って、なんとなく観た。 2時間は長いなと思ったが、長さを感じさせずおもしろかった。 とくに主演のサリー・ホーキンスがいい。 容姿から演技からハマっていた。 映画の中でいくつか言葉や詩がでてきたので解釈してみる。 『時は過去から流れる川に過ぎない』 主人公は川で捨てられて、しかも喉の傷による発話障害がある。 きれいに回収されるが、考えてみると無理やり感もある(笑) 『人生なんて計画できない、難破船のようなものだ』 映画

      • 【詩歌】Mr.Children ; Q

        何も考えず就職して 仕事がつまらなくて居眠りして 永遠に童貞で 風呂場の扉を開けて ラジカセを置いて Qを大音量でかけて 湯船に浸かって 湯があふれて 結局、仕事をやめた 音楽も、その時浸っていた空気とともに記憶されている。 随分と迷走したけど、まだ何とか歩けてるな。

        • 【読書】外套(ゴーゴリ)『自信と傲慢の境界』

          ※出来るだけ、自分なりの読みをしてみる。 極寒のロシアの必需品「外套」が、纏う人間の性格を変える。 清書だけが生きがいの地味な主人公が、 綺麗な外套が手に入ることで急激に惑わされる。 一方、事の元凶である人物は、 外套を失うことで本来の自分を取り戻す。 思いもよらないモノを手に入れて舞い上がり、自分を見失う。 自分はモノを持っている人間で偉いんだと、傲慢になる。 いつの時代も人間は変わらない。 * * * 近藤康太郎の聖地巡礼ではない

        • 固定された記事

        百冊選書+α(自分用)

          【読書】羅生門(芥川龍之介)『なら、しゃあないよなぁ!』

          ※学校の教科書的な読みは、頭のいい人にお任せします。 これは、奴隷が盗人にクラスチェンジする話だ。 下人(奴隷)は、羅生門で老婆にこんなことを言われる。 3回も「仕方がない」が出てくる。 「しゃあないんじゃ」と連呼しているババアが浮かんできてちょっと笑える。 それを聞いた下人は、「じゃあ、俺もしゃあないよな!」ってババアの着物を剥ぎ取る。 笑い話か?これは。 同時に、ババアの言い訳で勇気をもらう。 どうやら「勇気」にも色々あるらしい。 勇気に善

          【読書】羅生門(芥川龍之介)『なら、しゃあないよなぁ!』

          【読書】異類婚姻譚(本谷有希子)『結婚ってなんだろう?』

          「いや俺は自分の顔が妻の顔と似ていると思ったことはないな。」 と、のっけから同意できなかったが、共感できるところも多かった。 なんと的確で恐ろしい言葉なんだ(笑) 妻と結婚した理由は、ツラが良いからでもなく、働き者だからでもなく、 一緒にいて楽だから。 たぶん、妻も分かっているだろうし、妻の理由も何となく分かる。 それを言っちゃお終いだろ感がスゴすぎて、言うことはないだろう。 所詮、夫婦なんてそんなもんだ。 「少しでもバイトとかしてくれたら楽

          【読書】異類婚姻譚(本谷有希子)『結婚ってなんだろう?』

          【映画】セッション(Whiplash)

          OSCAR受賞作品。 クライマックスの演奏が圧巻で、自然と足が動いてリズムを取り、最後「ここで終わるのかよ!」って思わず突っ込むほど最高だったので記録を残す。 表のストーリーは、冴えない主人公(ニーマン)がパワハラ教師(フレッチャー)に打ち勝つ話。 裏のストーリーは、主人公が才能を開花させる話。同時に、教師が生徒の才能を開花させる話。 パワハラのシーンはきついが、まぁあの程度は実際あるだろう。 クライマックスについて クライマックスの前に、ニーマンとフレッ

          【映画】セッション(Whiplash)

          【映画】ゼロ・グラビティ(Gravity)

          当たり前かもしれないが、OSCAR受賞作品は面白い作品が多い。 感動したので、記録を残す。 ストーリーは、宇宙でのアクシデントを乗り越えて地球に帰還する話。 裏のストーリーは、主人公が子供の死を受け入れ、自分の人生を取り戻す話。 主人公が人生を取り戻す瞬間はストレートに描かれるが、その言葉を発した人物と極限の状況もあり、感動して涙が出た。 サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの演技も素晴らしかったが、宇宙空間の映像も素晴らしかった。 大きなスクリーンで見

          【映画】ゼロ・グラビティ(Gravity)

          【映画】竜とそばかすの姫

          この映画が物語の勉強になり、またとても面白かったので記録。 美しい映像の仮想現実を舞台にした美女と野獣。 その実、主人公のすずが母の死を受け入れて自分を取り戻す物語。 主人公が抱える問題 いつも一緒にいて笑ってくれた大好きな母。 作った曲をふたりで歌った楽しさが忘れられない。 でも、自分を置いて知らない子を助けたことが理解できない。 なぜ、自分を捨てて、他人を助けて、死んでしまったのか? トラウマとなって歌えなくなってしまった。 答えがわかる瞬間

          【映画】竜とそばかすの姫

          【映画】運び屋(The Mule)

          ストーリーを考える上でも、今後の自分の人生においても、この映画がとても勉強になったので、記録しておく。 監督・主演:クリント・イーストウッド 御年88歳。劇中の彼を見ても、ちょっと大丈夫かなと不安になるくらい老人だった。 主人公の間違い 主人公は昔は仕事で成功していたが、今は廃業。 仕事第一で家族を蔑ろにしていたため、最悪の関係になっていた。 孫の結婚式パーティーから追い出される始末。 映画のテーマ 仕事や金は大事だが、一番ではない。 人に良い顔をす

          【映画】運び屋(The Mule)

          【映画】メッセージ(Arrival)

          久しぶりにSF映画に感動したので記録。 観てるこっちまで、頭が痛くなってくるような圧迫感が続くが、 最後で一気に解放される感じだった。 自分の気持ちを相手に伝えることが大事。 そりゃあ、そうだろう。 そりゃあ、そうなのに、なぜそうしないのだ? そうすれば、未来が変わるのに。 しかも、誰にでもできることだ。 つまり、誰もがすでに「武器」を手にしているのだ。 * * * 余談だけど、タイトルは原題の『Arrival』の方がふさわしい。 『メッ

          【映画】メッセージ(Arrival)

          また出しっぱなしだよ・・・

          仕事から帰ってきて、自分の机の上に放置された食器。 モノが散乱している部屋。 イライラする。 「また、出しっぱなしだよ~」 トイレに入ると、トイレットペーパーの芯が3つ転がっている。 見てみぬフリをして、便座に座る。 (・・・もし俺ひとりだったら、散らからないんだ・・・) あれ、なんだこれ? 幸せなのか。これが? まあ、幸せということにしておこう。 そして、いつものように、缶ビールの蓋を開けた。

          また出しっぱなしだよ・・・

          【読書】運転者(喜多川 泰)『運を転じるには機嫌よく!』

          アマプラになっていたので、なんとなくシリーズを再読している。 また泣けてしまった。 仕事の休み時間に、帰りの電車で、涙が出て困った。 通して読むのは3回目くらいで少し時間が経っていたけど、まだ刺さるとは。 改めて、惹かれた文を書き留めておく。 もっともなんだけど、通勤時とかに機嫌良さそうに歩いていると、他人の妬みか何かによってとばっちりを食うかもって思ってしまう。 俺だけ?みんなはそう思わないのかなあ。 …まあ、場所を考えつつ、できるだけ素直に、ご機嫌でい

          【読書】運転者(喜多川 泰)『運を転じるには機嫌よく!』

          【読書】ライフトラベラー(喜多川 泰)『人生の秘訣は自分が自分の好きな人になること』

          喜多川 泰さんの本は好きで、シリーズはほぼ読んだ。 ふと、また読みたくなったのでアマプラで再読。 ほとんど忘れていたので、書き留めておく。 わかるけど、背負うものが大きくなってくると難しいし、お金のことを考えずに生きることは不可能だ。 ただ、普段の習慣など、小さなことでも〈経験〉で決断することはできる。 日々の小さなことから、自分の〈経験〉になることを実行していこう。 大愚和尚も同じことを言っていた。 好きな言葉。 そして経験上、真実だと思う。

          【読書】ライフトラベラー(喜多川 泰)『人生の秘訣は自分が自分の好きな人になること』

          【読書】聞く習慣(いしかわゆき)『部下との対話で気をつけたいこと3つ』

          部下と対話する必要があり、参考のために読んでみた。 忘れないために、書き留めておく。 頭ごなしに結果だけ要求したり、指示だけ出したりしても、たぶん伝わらないし、良い結果にもならないだろう。 「今なぜ、この話をしているのか?」は、納得感を持たせる一つの方法だと思う。 わたしは会話の中で、瞬間的に返答できないことがある。 言われたことを、頭の中で整理するのに時間がかかるから。 相手も、おそらくそういう部分がある人だと思うので、言って終わりではなく、文字のコ

          【読書】聞く習慣(いしかわゆき)『部下との対話で気をつけたいこと3つ』

          【読書】野火(大岡昇平)『希望が見えない息苦しさ』

          感想をひとことで言うと、「息苦しかった」。 本を読めなくなったのはこの本の影響かもしれない、とさえ思う。 舞台はフィリピンの島で、日本から遠く、逃げ場のない世界。 出会う人との会話は、死に繋がる危うい緊張感が潜む。 孤独な状況と、自分自身との対話や思考も重い。 とにかく未来に希望がある気がしない。 ページをめくるのに力がいる。 また、風景の描写や土地の描写が細かい。 その緻密さは、よく理解できないくらいなんだけど、 密林や、小川や、高原の景色が意

          【読書】野火(大岡昇平)『希望が見えない息苦しさ』