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「静かに退職する若者たち」を読んで

先日、Xでふと見かけて気になっていた本を読む機会がありました。

タイトルは「静かに退職する若者たち」

「関係が上手くいっていると思っていた若手社員から、ある日突然退職代行で退職届を出してきた」

という現象に代表されるような
現代の職場における世代間コミュニケーション問題
について研究データに基づいての仮説や提言、解説をした本です。

著者は、バブル世代からZ世代まで、多様な世代が一つの職場で働く現状を踏まえ、若手社員の退職を防ぎたい人事部職員やマネージャーに向けて、理解と対策を提案しています。

また上司が部下との1on1やフィードバックの在り方について考え直すきっかけを提供する内容となっており、若手との接し方だけでなく、マネジメント全般に対する一つの提言もしています。

企業にフレッシュな力が必要なことは明白であり、世代間のコミュニケーションの課題に対する理解と改善について深めようと本書を手に取りました。

かく言う私も31歳でミレニアル世代に属し本書においては静かに退職しておかしくない側の年齢です。本書読了後には内容に共感するところもあり、友人・知人でも同じ思考の人も確認でき、自己理解または世代理解が大きく進んだ感触がありました。

物事や本質への理解ができる優秀な今の若者たちも苦悩をしている。。
所感としては、著書内の言葉を借りると

まるで「悪い人が1人も出てこない」今どきのドラマ

を見ているような気になります。

上司は自分たちがしてもらったように若手の成長を思いアプローチするが、一方、若手は自分に自信が持てずゆえに目立つこともこぼれ落ちることもないよう、演技とコミニケーション力を駆使して合理的に自己を守ろうとして常に会社と上司に一定の距離を保とうとする。

また売り手市場や終身雇用が約束されない時代背景的に職場を教育、サービス機関と誤解しているかのような認識と振る舞いを見せる者もおり、上司からするともはや人間不信を誘発するような現象が生み出されている。

「静かに退職する若者たち」より抜粋と要約

一様に特定の世代に生まれた人を特定の属性でのみ当てはめようとすることは正確ではなく、私の肌感覚と照らし合わせても本著の示す特性にはグラデーションがあるように思います。
ただ間違いなく起こる現象の理解への一助になるとは思いました。

本書で上司や先輩が何よりも優先して鍛えるべきスキルとしてフィードバックを上げてます。 弊社マネジメント層には更に詳しく落とし込みをしていきますが、ここでは端的に重要なポイントを記載しておきます。

フィードバックは「ゲーム」と「万歩計」
→ゲーミフィケーションと定点観測 (意識)

タイミング:事象後すぐ
具体性:高く
頻度:高く
報酬:内的>外的

→この点は弊社でもKPIのインセン化での失敗例があり、今度触れたいなと

「静かに退職する若者たち」より

フィードバックについても会社で体系的に取り組んでいく必要性を感じており、これからの課題の1つと認識しています。
オフィスにも1冊置いてあるので、ご興味ある方は是非借りてってください!

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