何てことなくない2023年
今年は、人生で下から数えた方が早いくらいの大変な年だった。
フリーランスで仕事をするも、うまく行ったかと思えば、仕事がなくなるということが立て続いた。
好きなことで生きようとして、もがいたけれど、ことごとくうまくいなかった。なりふり構っていられなくなって、色んな仕事に手を出したが、経済状況は悪くなるばかり。
とうとう、うつと統合失調症になって動けなくなった。
体は元気なのに、仕事ができない状況に焦り、自分を責めた。
自分を責めるから、こころの調子が悪くなる、の悪循環。
生きているだけでお金はどんどん減っていく。
お金が回らなくなってどうしようもなくなり、生活保護を申請した。
生活保護を受給したいと言うと、どんな対応をされるのだろう。
そう思って怖かったのだが、役所の方は温かかった。
「もっと早く相談に来たら良かったのに」
「人生が終わりなんてことはない。いつでもまた始められる」
そう言ってくれた。
通常、申請から保護まで2週間から1ヶ月ほどかかるのだが、申請に行ってから1週間足らずで受給が開始になった。
担当の方が迅速に動いてくださったのだ。
困っている人は、すぐに周りや行政に頼った方がいい。
ずっとそう思っていたのに、いざ自分がその立場に立ったら同じようにはできなかった。
自分の問題なのだから、自分で何とかしなくてはならない。
人を頼らずとも、まだ何とかなる方法があるのではないか。
そんな思考が渦巻いて、動けなくなってしまった。
だから同じような立場の人が、誰かを頼れない気持ちが痛いほど分かる。
分かるからこそ、言いたい。
困っているなら、すぐに周りに相談しよう。
どんな小さなことでもいいから。
人に頼れることも、能力の一つだと思う。
四国のある地域には「病は市に出せ」という言葉があるらしい。
病とは病気に限らない。
うまく行っていないこと、困っていることなどは自分の中で抱え込まずに、人に言ってみろ、公開してみろと言うような意味らしい。
深く刻みたい言葉だ。
今年はつらい年だった。
でも、たくさんの人に助けられた年でもあった。
人や制度のありがたさを、身を持って味わった年だった。
人生はまだ終わっていない。
今日も私は生きている。
来年は光射す1年でありますように。
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