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プレゼントマインドで、長すぎる「就活ちゃん」と対話する

この記事は「ReDesigner for Student 後輩に贈るデザイナー就活応援 Advent Calendar 2023」の18日目です🎁

見てくださって、ありがとうございます。
すがまい(@sugamai_)といいます。

私は世間一般では、24卒のデザイナーとして扱っていただける…
そんな立場の人間です。

この記事では、長くギリギリまで迷った私の就活スタイルと、その中で大切だと感じた「プレゼントマインド」について、ご紹介させていただきます。

私の就活の特徴は、
3年に内定を頂きつつも、4年の10月…なんなら11月…まで、
就活を続けていたこと。

自分の中でひたすら迷い続け、自分のために頑張れないことが嫌で、なかなか自分も他社も、何も好きになれずにいました。
そんな私が、どんな就活をしたのか。どこが決め手だったのか。それらを知るために、何が必要だったのか…を、今回は「就活ちゃん」との対話から振り返っていきます。

これは私の就活

最後には「『就活ちゃん』と仲良くするヒント集」なんかも作って見ました。ぜひお茶でも飲みながら、のんびり見ていただけると嬉しいです!



私はこんな人間です

アイコンはのりまきが題材になっているよ🍣

📝私の就活の特徴

  • 昔からデザイナー志望、ではなかった

→元々は福祉系を目指していて、大学に入ってからも最初はエンジニア路線の志望だった

  • 早く長い就活

→広く言えば、大学1年の冬〜大学4年の秋までやっていた

  • 一途よりも一期一会

→最初からいきたい会社が決まっているわけではなく、ご縁を通じてコロコロといろんなところを好きになった。
だから受かっても落ちても、なんだか微妙な感情だった

では、どうしてそんなに長く就活をしたんでしょうか?
どうやってデザイナーに辿りついたのでしょうか?
なんだか大変めんどくさそうな就活の流れを、のぞいていくことにしましょう。

【1年生】「デザイナー」ではなかった期

文系大学の情報学部に入学をした私は、晴れて大学1年生となりました。

元々は社会福祉系を目指していたのですが、すぐに現場に入ってしまうと、施設に来れる人としか接せられないのでは…と考え、情報を伝達する技術が学ぶために揺蕩った結果、文系の情報系に辿り着きました。

そんな動機で大学生になった私の当初の目標は、Webデザイナーになって、有名IT企業に就職すること。


就活ちゃん:え、最初からデザイナーじゃん!

いや、この時私にとっての「Webデザイナー」は、
「フロントエンドエンジニア」に近かったんです。
単純にWebサイトを見ることが好きだったので、「サイトのコーディングだけができるようになりたい」と思っていました。
なので今の「人の誇りを考える」デザイナー像とは若干違い、学内でもエンジニア系推奨科目を専攻していました。今考えると、入学目的からずれててツッコミどころだらけだね。。


しかしやはり、元々の自分の気持ちから離れ「できる自分がかっこいい」だけで通した目標では、私は続かず…。学内の科目に挫折し、仕事にするのはなんだか違うな…と思ってからは、一旦将来の自分が想像できなくなりました。

ただ周りにはすでにインターンなどで就活を意識している人が多かったため、私も1年の春休みから企業説明会に参加。とりあえず「文房具が好き」という理由で、文房具メーカーの説明を聞いていました。説明会に参加するというのも就活に含めるなら、おそらくこれが私の初めての就活でした。


【2年生】「デザイン」の意味が変化した期

2年生が始まった時点では「自分が何になるか」という実感は全くありませんでした。
ただ学校の課題でもなんでも、ものの装飾やイラストに凝ることが多かったため、周りからはなぜだか自然と「デザイナー」と呼ばれるようになっていました。


 就活ちゃん:じゃあなんで、デザイナーになりたいって思わなかったの?

仕事にするほどの思い入れやイメージが湧かなかったからかな。
元々は、自分の課題の中で「せめて見た目くらいマシにしないと点が取れない」と思いやっていたことだったので…笑


不思議とデザイナーとして動くことが増えたことは、苦しくも楽しく嬉しいことでした。ですが心理系への関心もあったほか、仕事にするほどの気持ち入れではなく…ふわふわとした状態で、とりあえず目の前の課題に追われていました。


就活ちゃん:でも、大学2年の冬には、デザイナーになろうと思ってたよね?

そうなんです。初めて課題のためではなくて、心から相手のためにデザインしたいと思うようになって。相手に喜んでもらえた時が、大学に入学してから、一番嬉しいことだったんだよね。これまでも漠然とデザイナーなのかな、とは思ってたけど、とりあえず外側の言葉を穴埋めした感覚が強くて、仕事とまでは思えていなかったみたいです。


そんな私がデザイナー就活を本格的に考えるようになったのは、大学2年生の冬でした。当時子供向けのプロダクトを作っており、そのデザインが自分にとっては今までで一番難しいことで…。

これまでは自分の成績や、誰かに気づいて欲しいという気持ちだけでデザイン作業をしていたのですが、あまりに難しく、もうそんなのどうでも良くなってしまいました。
「自分の成績なんてどうでもいいから、とにかく子供たちが楽しめるようにしたい」と思ってがむしゃらに作業し、そして子供たちに「かわいい、楽しい」と言ってもらえた瞬間、本当に泣くほど嬉しかった。今まで大学内で褒められても「まあ、そんなもんだよね」と喜べなかった私が、大学生活の中で一番心から嬉しいと思えた出来事でした。

またここで深く考えたことをきっかけに、デザインがこれまで以上に深く、見える部分を通じて見えない部分に触ろうとしていることを知りました。既に離れていると思っていた心理系とのつながりも感じ、自分の中で関心が繋がっていきました。

  • 自分にとって一番嬉しかったこと

  • 元々の興味関心へのつながりも見えたこと

以上の2つから、はっきりと仕事として、デザインに携わりたいと思えるようになりました。


就活ちゃん:踏ん切りがついたのって、どうしてだと思う?

喜びと興味がつながったことが、意思決定の始まりだったかな。



💭2年生の時にしてたこと

こうしてデザイナーとして就職を目指した私が2年生の間にしていたことは、主に2つ。

①ReDesigner for Studentの座談会を見まくる
どんなタイプのデザイナーになりたいかは決めていなかったのですが、元々がWeb好きという感情から始まっていたこともあり、Web系のデザイナー…で、IT系のUIUXデザイナーを自然と意識し、座談会をひたすら見ていました。
ちなみになぜUIUXデザイナーなのかと問われて詰まることになるのは、もう少し先のお話…。


就活ちゃん:座談会って、聞いてほんとに参考になるの?

個人的には参考になりました!気持ちが未来に向くのもそうだし、新しい選択肢を知れるのが大きいかな。
例えば私は座談会をきっかけに、社会人向けの美術教室に通い始めました。デッサンのみのゆるゆる参加ですが、見る世界が広がったし、とても楽しい時間を手に入れたので、これだけでも聞いてよかった!
美術教室に入った話は、また別でお話ししたいです🌼



②今までの課題を整理する
私は座談会を通じて、ポートフォリオの重要性を実感していくこととなりました。初めは自分自身の個性に凝りすぎて「デザインとは何か」と「ポートフォリオのテーマ」にばかり時間を使ってしまっていました…。

その後、学校の課題と自主制作の情報と説明を、6個ほどまとめました。

最初に情報をまとめたのは、notion。
書きたい項目を列挙し、テンプレートを作って作品毎に内容を埋めていました

課題まとめだけで春休みが終わってしまい、今思うとまずは中身の精査を進めた方が効率はよかったなと感じています。

ポートフォリオの具体的な進め方については、また別でnoteを書きたいと思います!

兎にも角にもこのようにして、自分にとってデザインが
「自分の課題を支えるもの」から「誰かのためにしたいこと」、
そしてそのために「自分で作り上げるもの」
に変わっていきました。

【3年前半】デザイナーで、あろうとし始めた期

デザイナーとして就活することを決めた私も、あっという間に3年生。
この頃からは用意された座談会ではなく、各企業が独自に開催している説明会に参加することが多くなっていきました。ちなみに会社説明会の内容も、notionを使ってざっくりとまとめていました。

ずらっとこんな感じ。
初めの頃は記録をスクロールし、記録の多さで自身を保っていました笑

就活ちゃん:この時期、印象に残っている言葉はある?

パッと思いつく言葉で、2つあるのでご紹介。

①「自分はデザイナーだと思って暮らしていてください」という言葉
→インターンの応募説明の時に言われ、自分の背筋を伸ばしてくれた言葉でした。この言葉をきっかけに、デザイナーに応募する人、ではなく「私はデザイナーなんだ、だったらどんな風にしたいかな」と考えるようになりました。

②説明会の質問で出た「私の情熱が少ないけど大丈夫か」という問いに対しての回答
→「私よりも情熱を持っているかもしれないから、それはわからないなあ。」とお答えしているのを聞いて、泣いてしまいました。
「尺度は人それぞれだから、自分が頑張れていないと思っていても、それはあなたの尺度でしかないから、あなたの頑張りそれだけでいい」とおっしゃっていて。人と比べて頑張りを設定していた私にとって、視野が変わる言葉でした。

こんな言葉をいただきながら、デザイナーとして生活できるよう、チミチミと制作を進めていきます。
初めにポートフォリオを企業に提出したのは、3年生の5月頃でした。出さない方がマシなレベルで応募し、もちろん落ち、そこから「流石にまずい…」と、6月の締切ラッシュに合わせ、ページを急いで紡いでいきました。

制作途中で出したポートフォリオ

またこのタイミングで正式にReDesigner for StudentViViViTに登録し、作れたものから単発で掲載をしていきました。ここでいただいたご縁もたくさんあり、本当に登録できてよかったです。登録した自分えらい。


就活ちゃん:どんなご縁をいただいたの?

就活面談をしていただいたり、長期インターンをさせていただきました。
また具体的なアクションにはつながらなくても、イベントや短期インターンの情報をゲットできたのも、ここがあってこそでした!
美大以外方の選択肢をたくさん見れたのも、支えになりました。


そんなこんなでサマーインターンへの応募が過ぎ、4社ほどの書類選考に通り喜んだ…のも束の間。
面接で説明に詰まってしまい、上手くいかない自分にだんだんと落ち込んでいく日々…


就活ちゃん:ちなみに、ここで落ちちゃったのって、何が原因だと思う?

①課題と解決方法が一致せず、デザインの根拠が不十分であったこと
②自分のアクション・デザインを通じて生じた変化を伝えられなかったこと
③面接用スライドの作成が目的になってしまったこと


以上3点にあるのかなと、FBを振り返って思います。
1番については制作プロセス自体の問題も多少ありますが、
2・3については表現方法の問題でした。

「自分がデザインしたことでどんな変化が生じ、生活や目標に影響が現れたのか」を考えることは、面接以前にデザイナーの責任としても大切なことだったなと、今振り返って感じます。
また私は面接で画面共有するためのスライドを作っていたのですが、それに時間を割きすぎ、自分が何を伝えたいのか、言語化ができていませんでした。あくまで考えを具体化した言葉を伝えるためのスライドだったので、手段と目的が逆転してしまっていました。まずは考えと言葉に向き合うために時間を割くべきだったなとは思います。


それでも最終的には、1社のサマーインターン・1社の長期インターンに参加させていただくことに。ここで、「デザイナーとして働くこと」が自分にとってどんな感覚であるかを実感させていただきました。
特に違和感がなかったため、このままデザイナー就活を突っ走ります。

正直この時期は特攻工事的な就活で、自分の気持ちがまだ追いついていない間に全てが過ぎ去っていったような感覚でした。
勢いに乗ってデザイナーとして生きる決心がついたことは素晴らしかったですが、ここで過去の振り返りや修正をしないことが、後々の迷いにつながっていったとも思います。


【3年後半】デザイナーになれるかもしれない期

3年後半になると、本応募の機会が増え、世間的な「就活」が本格的にスタートします。

といっても、私には「ここからが明確な本応募だ!!!!」という区切りはなく、サマーインターンの応募の延長線で、自然と応募をしていました。本当になんとなく、いいなと思った企業に今まで通りのテンションで応募し、なんとなく進んでいきました。

私が応募した企業は、主に

  • 説明会を聞いて印象に残った言葉があった

  • 自分の経歴として相性が良さそう

  • 目指している視点や関心が似ていて、雰囲気が合いそう

以上3点のいずれか・あるいは全てに当てはまった企業でした。
また応募時には、何かしらの文章を書く必要があります。私は基本、

  • 志望動機:以上のネタを起点に

  • 自己PR:応募時点で一番話しやすいエピソードをネタに

以上のようにして、企業ごとにカキカキ📝していました。

そしてその先へ進めた企業については、面接で話せなかった経験をきっかけに、質問文を大量に書いて臨んでいました。

ここでは見出しの操作性を重視して、Googleドキュメントを使いました。
見出しをつけたり文を短くすることが、上手く話すコツだったかなと思います。

就活ちゃん:本応募で印象的だったことはある?

大量にあるけど…一番は「自分の大切なことを伝えろ」
とよく言われたことかな。

会社に合わせたりデザインのテクニックを無理して話すよりも、「自分の大切なところと、会社が大切にしていることが合っている」ということを話した方が、あなたの良さも伝わるし、働くイメージが持てるよ、とFBをいただいていました。

実は同じようなことを4年の後半でも言われてしまうのですが、とにかく私は会社によく見られようという気持ちが大きすぎて、自分が好きなデザインのことを全く話していませんでした。

2年生の項目で書いたような「デザインを目指そうと思ったきっかけ」や「デザインに対する考え」を素直に話し、それに沿った形で作品を紹介する方が、私には合っていたようです。
実際に自分がご縁をいただいたときを振り返ると、ほとんど会社のことや仕事のことではなく「自分がなぜデザイナーになりたいのか」と「経歴」をひたすらに聞いて下さった会社様でした。こちらからすると何故ご縁をいただけたのか訳が分からないのですが、そのくらいの方が自然に話せていたのかもしれません。


なおこの時期の特徴は「課題が増えていくこと」かなと思います。

11月〜2月にかけては提出ラッシュで、書類選考に指定の課題選考が追加される企業さんが多く、正直ポートフォリオよりも提出用の課題制作に時間を取られていきました。「早めにポートフォリオを作っておけ」の意味を、ここで強く痛感しました…。
課題のために缶詰制作をすることが増え、年末年始には微熱が収まらない状態に。バイト以外では一切外に出ない生活が、1〜2ヶ月ほど続きました。

たくさん増えました

課題に追われるのは辛いことでしたが、課題に取り組むにつれて、UI/UXのテクニックや自分の関心が深まりやすくなり、作品数も増えました。
課題をいただけたことは、就活の結果以上に貴重な機会をいただけたなと思います。これはデザイナー就活ならではの経験かもしれませんね。

そんな課題・面接合宿の末、2月と3月に、それぞれ2つの会社様から内定をいただきます。
こんな自分でもデザイナーとして採用がもらえることに驚きつつ、応募途中の企業さんも多かったため、内定を喜ぶ暇はなく…。会社様にはお待ちいただき、ひとまず3月末までは、ノンストップで就活をしていました。


【4年前半】デザイナーとしての人生に自信がなくなる期

会社様とのセッションピークが過ぎ、4年の4月。

私はいただいた2社とのご縁について、将来を考え始めます。
元々がむしゃらに制作していたこともあり、実際にデザイナーになれるかもしれないとなると、判断基準が全くない私…。世間で言われるマトリクスなどを作成して数値化してみましたが、いまいちパッとせず。一方の会社様にはお断りを入れ、就活を継続することに決めます。


就活ちゃん:行きたい会社ではあったのに、どうしてそんなに迷ってしまったの?

①「自分にとって大切なこと」を考えていなかった
②自分の人生プランを考えていなかった
③会社のことを知ろうとしなかった


この3つが原因じゃないかなあ。
私はこの時点で、会社の立地・事業内容・雰囲気・勤務継続性の全てにおいて、ないものねだりであっちこっち迷っており、日によって志望会社が変わってしまうような状況でした。
これは、自分の中で優先順位がついていないことに加え、企業自体の本質や実態を知らなかったことで起こった迷いです。今では

・「事業内容 よりも 思考の相性」
・「具体的なプロダクト開発 よりも 抽象的な事象にも取り組む」
・「立地 よりも 人生経験」


このように優先順位がついているため、会社様に疑問を直接投げかけ、納得してご縁に感謝することができています。
「自分が何を大切にしたいのか」は、自分の人生希望を出し、会社の特性を知り、相互を比較し合うことで、少しづつ見えてくるものだと、今の私は思います。
一度相手と自分の特徴を言語化・あるいは擬人化してみて、分からない情報を探そうとする工夫が、もう少し必要だったのかなと思います。


「今まで信じていたものに対して迷ってしまったこと」に加え、他のデザイナーがどんどん納得していく中で取り残されたように感じた私は、デザイナーとしての自信がなくなってしまいます。

そんな思考が現れてしまい、面接でもうまく答えられなくなり…制作することそのものが全て楽しくなくなってしまい、かれこれ1ヶ月ほどは、何もせず暴食しながら泣き泣きしていました。


就活ちゃん: そこからどうやって立ち直ったの?

「自分にとって優先順位の高い物事を自覚したこと」で、
また制作ができるようになりました。
私にとっての転機は、4年の履修登録。必須授業はほぼないため好きに授業を取れる!となった時、興味のあった心理学系の授業をとりまくり…それが、ひっさしぶりに自分で楽しみだと思えたことだったんです。


そこで「やはり自分は、精神系の問題とデザインの力を掛け合わせられる存在になりたい!だから見えない欲求と見える体験・形を行き来できる力を身につけるために、UI/UXデザイナーになりたい!だから、もうちょっと頑張ろう!」と素直に思え、ポートフォリオの制作を再開することとなりました。

これもおそらくは、自分にとって大切なことを見失っていたからこその出来事。そこできっかけが現れるかは、その人自身の人生によると思います。ぜひ、心が沈んだり動いたりした瞬間を見逃さずに、優先順位の高い物事を大切にしてください。

就活する目標や、UI/UXデザイナーになりたい理由が明確になり、ようやくまたデザインと楽しいと思えるようになりました。
ここからは、今まであまり触れられていなかったポートフォリオの修正を行ったり、先輩に話を聞いてみたり、デザイナーイベントに積極的に足を運んだりしたことで、デザイナーとして生きていく気持ちを少しづつ思い出すことができました。


【4年後半】自分の人生をデザインしようと思えた期

初めは期限を4年の6月末までとして就活し、ようやく元気になったか…と思いきや。就活は今までよりも上手くいかず、活動が詰まります。

そのままズルズルと就活の辞め方が分からなくなってしまい、気がつけば4年の7月になってしまっていました。


就活ちゃん:どうして踏ん切りがつかなくなってしまったの?

「自分の問題解決を他者に任せてしまったこと」
が原因かなあ。

この時点で私は会社様と何回も面談を設定していただき、2ヶ月ほど自己分析について徹底的に叩いていただくことになっていました。
上手くいかない中で丁寧に接していただく中で、私はだんだん「デザイナーとしてキャリアをスタートさせること」ではなく「自己分析面談で上手く話すこと」を目的にしてしまっていました。自分の自己肯定や問題解決を面談に任せてしまい、自分の軸を話しているようで、実は違うような、頭が割れるような感覚がありました。また目的と手段を入れ違えてますね。
「あくまで自分が生きていくための今」だという実感が、少し足りなかったのかもしれません。


4年の8月という時期に、なんと私は自己分析のやり直しをくらいます。

3年生でFBいただいていた「本当にあなたの大切なことが分からない」という指摘も再度いただいてしまい、改めて0から言語化を進めることとなりました。


就活ちゃん:何を叩いてもらったの?

ここで言語化したことは、主に以下の3つ!

①就活軸=会社を選ぶための物差し
②どんなデザイナーになりたいのか
③理想のキャリアパス

今までもこれらがなかったわけではないのですが、あまりに抽象的で、かつ相手によって内容が変わっていたため、相手からすると理解ができないという状況になっていました。


特にここでは「どうしてそう考えているのか」「その考えを判断する具体的な事象は何か」が、重要視されていたように思います。
これらを重要視することが、就活の正解とは限りません。ですが何よりも「相手に0から自分のことを知ってもらう」ために「背景」と「例」を出せなかったことが、単純に人と人とのコミュニケーションとして成り立っていなかったのだろうなと、今では思います。

言語化を支えてくださったおかげで、なんと4年の10月にして、新たな内定をいただくこととなりました。
そして最終的に私は、3月に内定をいただいていた会社様への就職を決め、4年の11月にして、ようやく就活に終止符を打ちました。


就活ちゃん:え、ちょっと待って!?!?内定いただいて、結局辞めたの!?!?なんで!?!?

本当に、私もそう思います…。この結論に至った背景としては、

①言語化や活動を通じ、自分自身の優先順位やカラーを知ったこと
②相手(=会社様)のことをよく知ったこと
③自分で人生を作っていく決心がついたこと

以上の3つがありました。

言語化を通じて、私はやはり事業内容よりも、思考の相性や、抽象的なことにも挑戦できる環境に、より優先順位が高いと気がつきました。
また結論を迷っていた時期、すでに内定をいただいていた会社様のイベントに参加する機会をいただいていました。そこでデザイン部署の方とお話しし、自分が考えていたよりも携われる領域が広いことや、初対面でも全く違和感のない感覚に衝撃を受けます。そして会社様の採用してくださった背景を、初めて実感することとなります。
これまで立地の遠さや当初目標とのギャップから、ずっっっっっっと迷いを抱えていましたが、相手のことをよく理解し、そして自分の優先順位も自覚した時、一番行きたいと思えたところが、初めて浮かび上がっていました。

ここまで思えれば、たとえこの選択肢で辛くなった時が来たとしても、自分で新しい選択肢を見つけて、試行錯誤していけると考えられました。ここでようやく、自分の人生を自分で作っていく覚悟を持つことができました。


就活ちゃん:なるほど…じゃあ、すがまいにとっての決め手は、思考の相性だったんだ。

そうですね。自分と共に生活させていただく中で、一番違和感がなく、一番表現が面白い場所だったからです。


本来であればいくつも辞める・考えるポイントをたくさんいただいていたにも関わらず、ここまで拗らせてしまったことは、大変恥ずかしく申し訳ないことだと思っています。最終的には自分を送り出してくださった会社様・周囲の方々には、本当に頭が上がりません。
そしてこんな就活をnoteに書いていいのかどうかも、分かりません。

それでも、このnoteを書かせていただいたことまで、全てのことが重なって、私のデザイナー人生を育ててくださったのだと思います。
ここまで見てくださったあなたも、私には必要な存在です。全てに感謝を込めて、このnoteを書かせていただきました。ありがとうございます。


こんな私が、今一番大切だと思うこと

デザイナー就活を拗らせた私が、今一番大切だと思うこと。
それは、「プレゼントマインド」です。

🎁プレゼントマインドとは?

  • 誰かに・何かにプレゼントを選ぶ、ギフトを選ぶ…そのために、色々工夫したり考えたりする感覚のこと。

  • 「創意工夫する気持ち」を思い出すための、気持ちの持ちようを表した。すがまいの造語。

  • 自分の踏ん張れるポイントや、挫けるポイントを見つけ、人生を緩やかに継続させるための、1つのヒントだと思っている。

このnote(=私の就活)の中では「就活ちゃん」と対話して見えた、いくつもの「振り返りポイント」「踏ん張りポイント」「挫けポイント」があります。


就活ちゃん:それって、どこのこと?

まさに、今この項目(対話にしているところ)のことね!笑



これらは人によって内容が変わるものの、本人の人生やデザインにとって、とても有意義なことです。
「辛くなっちゃったとき、どうしたら自分が変わるのか」
「辛くならなかったとき、何が楽しかったのか」
そんなことを見つめ続けると、人生を継続させるための知恵が生まれていきます。そんな知恵を見つけ、挫け、そして人生に生かしていくことが、就活の本質であり、だからこそ就活は、人生のためにあるのだと、私は考えています。

🎁振り返り、工夫するためのトリガー

では、どうしたらこのポイントを見つけられるのか…と考えた時、自分にとって一番近しい気持ちが、プレゼントマインドでした。

プレゼントマインドには、大きく分けて
「振り返ること」と「創意工夫すること」の、
2つを想起させる力があります。

例えば、面接対策で詰まってしまった時。


なんでダメなんだろうと考えたら、どうやら自分の武器が通用しなかったみたい。じゃあ、他の武器なら合いそうかな?なんて表現したら、相手にとって分かりやすくなるかな?
うーん、なんかこうやって考えているのも辛いな…どうしたら自分が楽しく対策できるかな?そうだ、一番自分が気軽にできる、漫画にしてみるのはどうかな?


こんな風に、自分の現状を振り返り、これらを乗り越えるために創意工夫をすることで、自分に必要な挫け・踏ん張りポイントと、それに対する対策を自覚することができると、私は考えています。

実際に私は、上記から漫画風にポートフォリオ・スライドを作ったりしました笑

ですが…振り返り精神と創意工夫精神、結構体力を使うもの
自分の気持ちが落ちてしまうと、うまく思い出すことができなく可能性も高いです。そこでこの両方を思い出すきっかけのヒントが、プレゼントマインドでした。

🤔この金額の、この場所の条件で、どんなものなら喜んでもらえるかな。
これがあげられたらベストだけど、相手の居住地的に厳しい…じゃあどうすれば、これをあげたときと似たような状況になるかな?あげるものの大きさを小さくする?時間を変える…?

などなど。。こんな風に状況に応じてプレゼントを選んでいく感覚が、振り返りと工夫の両方を兼ね備えた時間に近いのかもしれないと感じたのです。

また私自身は自分のために頑張ることができず、そんな自分を嫌いに思っていました。「ポートフォリオはラブレターを渡すように」と言われるほどの元気もなく….。
プレゼントマインドで、自分ではなく読んでくれる相手(=会社)や、一緒にいてくれる大切な人のことを考えて制作する方が、私にとっては気楽に思えたようです。

振り返り創意工夫する精神は、就活を進める上での前向きなマインド的にも、ポートフォリオを作るときにも、そしてデザイナーとして生きる上でも、全ての状況でトリガーになる考え方だと思います。
自分がうまく制作できなくなったとき、どうすれば作業したくなるか。相手に面接で伝えたいことを伝えるために、何ができるか。
これらを考えることで、個人の踏ん張り方が見えてきて、そこからやっと少しずつ、じわじわと、自分の人生を中心にした就活に近づいていって、最終的な優先順位の自覚や、結果の納得につながるのではと、今では感じています。

だから、振り返り創意工夫する精神を忘れないように、自分のために頑張れなくても大丈夫なように、私はプレゼントマインドを大切にできたらな、と思っています。
そして誰かがどうしようもなくなった時、このnoteを見返して、プレゼントマインドをほんの少し引き出してもらえたら、私も幸せです。


デザイナーを目指せるって、素敵なこと

紆余曲折し、デザインに疑いを抱いたりもしましたが…
それでも私は、デザイナーを目指せることそのものが、とっても素敵なことだと思います。
自分と相手の接点を考え、話すだけではなく、実際に手を動かしながら生まれるデザイナー就活は、デザイナーという生き物の特徴を表している気がします。

そしてきっと、どんな就活になっても、最終的には誰かのためになるはず!

だから。

「そろそろか〜」と言いながら、
誰かに・未来にクリスマスプレゼントを探すような気持ちで
自分の人生を探っていけたら
と思いますし、

そうやって工夫次第でいろんな物事を柔らかくできる「デザイン」
という概念が、私はやっぱり好きです。


【おまけ】就活ちゃんと仲良くするヒント集💡

最後にこれまでの内容を振り返って、みんなの「就活ちゃん」と仲良くするヒント集を作ってみました。
あなたの就活ちゃんは、あなただけのもの。
誰かと似てても、違っても、見えなくても、はっきりしていても、それで大丈夫。
何かあったときに、参考までにしてみてね!

就活に自己肯定感を求めすぎてない?
就活自体で精神を安定させようとすると、依存して目的と手段がごっちゃになるかも…片付けでもゲームでもなんでもいいから、就活以外にも達成可能な目標を作ってみて。就活がうまくいっていなくても、それだけがあなたではないよ。
✅人と比べて情熱や結果を判断してない?
評価されることはあっても、熱意や気持ちに上下はないよ。比べて参考にするのはデザインテクニックだけにして、気持ちは何にも比べず大切にしてね。
✅喜びと興味の両方がつながる瞬間があったら、メモしておこう
踏ん切りがつく、きっかけになるかも。
✅周囲の人や会社に、合わせすぎてない?
色々突っ込まれるのは、多分本音が見えにくいから。「今はわからない」ということも含めて、本音が見えやすいようにした方が、お互い話しやすいかも。
✅就活の他に不安なことはない?それに対して、何ができることあるかな?
家庭の事情など、どうしようもできないこともたくさんあると思う。だから、せめて自覚だけでもすると、視覚化や言語化がしやすくなるかも。視覚化や言語化すると、いつか助けを求めたくなった時に、役に立つはず。
✅自分が動けるくらいには寝た?
寝る時間を取るのも仕事のうちだよ。せめて面接前は寝てね。
✅ご飯食べた?
働いたらお金もらえるから、ぜひ美味しく健康なご飯にもお金を使ってね。
✅最近歩いた?
歩きながらやベンチでも、新しいアイデアが出るかも。
音楽でも聴きながら、たまには歩いてみてね!
✅工夫できることはある?
現状で詰まっていたら、何かを変えるチャンスかも。使っているツールや髪型など、なんでもいいから、何か工夫できることを見つけてみると、新しいヒントが生まれるかも。


ほんとに…なんか就活ちゃん、よく面倒な子って言われない?

就活ちゃん:後悔してほしくないって思っちゃうと、どうしてもこうなっちゃうのかも。。🥲

なんじゃそりゃ!!


またね。

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