プレゼントマインドで、長すぎる「就活ちゃん」と対話する
見てくださって、ありがとうございます。
すがまい(@sugamai_)といいます。
私は世間一般では、24卒のデザイナーとして扱っていただける…
そんな立場の人間です。
この記事では、長くギリギリまで迷った私の就活スタイルと、その中で大切だと感じた「プレゼントマインド」について、ご紹介させていただきます。
私の就活の特徴は、
3年に内定を頂きつつも、4年の10月…なんなら11月…まで、
就活を続けていたこと。
自分の中でひたすら迷い続け、自分のために頑張れないことが嫌で、なかなか自分も他社も、何も好きになれずにいました。
そんな私が、どんな就活をしたのか。どこが決め手だったのか。それらを知るために、何が必要だったのか…を、今回は「就活ちゃん」との対話から振り返っていきます。
最後には「『就活ちゃん』と仲良くするヒント集」なんかも作って見ました。ぜひお茶でも飲みながら、のんびり見ていただけると嬉しいです!
私はこんな人間です
📝私の就活の特徴
昔からデザイナー志望、ではなかった
早く長い就活
一途よりも一期一会
では、どうしてそんなに長く就活をしたんでしょうか?
どうやってデザイナーに辿りついたのでしょうか?
なんだか大変めんどくさそうな就活の流れを、のぞいていくことにしましょう。
【1年生】「デザイナー」ではなかった期
文系大学の情報学部に入学をした私は、晴れて大学1年生となりました。
元々は社会福祉系を目指していたのですが、すぐに現場に入ってしまうと、施設に来れる人としか接せられないのでは…と考え、情報を伝達する技術が学ぶために揺蕩った結果、文系の情報系に辿り着きました。
そんな動機で大学生になった私の当初の目標は、Webデザイナーになって、有名IT企業に就職すること。
しかしやはり、元々の自分の気持ちから離れ「できる自分がかっこいい」だけで通した目標では、私は続かず…。学内の科目に挫折し、仕事にするのはなんだか違うな…と思ってからは、一旦将来の自分が想像できなくなりました。
ただ周りにはすでにインターンなどで就活を意識している人が多かったため、私も1年の春休みから企業説明会に参加。とりあえず「文房具が好き」という理由で、文房具メーカーの説明を聞いていました。説明会に参加するというのも就活に含めるなら、おそらくこれが私の初めての就活でした。
【2年生】「デザイン」の意味が変化した期
2年生が始まった時点では「自分が何になるか」という実感は全くありませんでした。
ただ学校の課題でもなんでも、ものの装飾やイラストに凝ることが多かったため、周りからはなぜだか自然と「デザイナー」と呼ばれるようになっていました。
不思議とデザイナーとして動くことが増えたことは、苦しくも楽しく嬉しいことでした。ですが心理系への関心もあったほか、仕事にするほどの気持ち入れではなく…ふわふわとした状態で、とりあえず目の前の課題に追われていました。
そんな私がデザイナー就活を本格的に考えるようになったのは、大学2年生の冬でした。当時子供向けのプロダクトを作っており、そのデザインが自分にとっては今までで一番難しいことで…。
これまでは自分の成績や、誰かに気づいて欲しいという気持ちだけでデザイン作業をしていたのですが、あまりに難しく、もうそんなのどうでも良くなってしまいました。
「自分の成績なんてどうでもいいから、とにかく子供たちが楽しめるようにしたい」と思ってがむしゃらに作業し、そして子供たちに「かわいい、楽しい」と言ってもらえた瞬間、本当に泣くほど嬉しかった。今まで大学内で褒められても「まあ、そんなもんだよね」と喜べなかった私が、大学生活の中で一番心から嬉しいと思えた出来事でした。
またここで深く考えたことをきっかけに、デザインがこれまで以上に深く、見える部分を通じて見えない部分に触ろうとしていることを知りました。既に離れていると思っていた心理系とのつながりも感じ、自分の中で関心が繋がっていきました。
自分にとって一番嬉しかったこと
元々の興味関心へのつながりも見えたこと
以上の2つから、はっきりと仕事として、デザインに携わりたいと思えるようになりました。
💭2年生の時にしてたこと
こうしてデザイナーとして就職を目指した私が2年生の間にしていたことは、主に2つ。
①ReDesigner for Studentの座談会を見まくる
どんなタイプのデザイナーになりたいかは決めていなかったのですが、元々がWeb好きという感情から始まっていたこともあり、Web系のデザイナー…で、IT系のUIUXデザイナーを自然と意識し、座談会をひたすら見ていました。
ちなみになぜUIUXデザイナーなのかと問われて詰まることになるのは、もう少し先のお話…。
②今までの課題を整理する
私は座談会を通じて、ポートフォリオの重要性を実感していくこととなりました。初めは自分自身の個性に凝りすぎて「デザインとは何か」と「ポートフォリオのテーマ」にばかり時間を使ってしまっていました…。
その後、学校の課題と自主制作の情報と説明を、6個ほどまとめました。
課題まとめだけで春休みが終わってしまい、今思うとまずは中身の精査を進めた方が効率はよかったなと感じています。
兎にも角にもこのようにして、自分にとってデザインが
「自分の課題を支えるもの」から「誰かのためにしたいこと」、
そしてそのために「自分で作り上げるもの」に変わっていきました。
【3年前半】デザイナーで、あろうとし始めた期
デザイナーとして就活することを決めた私も、あっという間に3年生。
この頃からは用意された座談会ではなく、各企業が独自に開催している説明会に参加することが多くなっていきました。ちなみに会社説明会の内容も、notionを使ってざっくりとまとめていました。
こんな言葉をいただきながら、デザイナーとして生活できるよう、チミチミと制作を進めていきます。
初めにポートフォリオを企業に提出したのは、3年生の5月頃でした。出さない方がマシなレベルで応募し、もちろん落ち、そこから「流石にまずい…」と、6月の締切ラッシュに合わせ、ページを急いで紡いでいきました。
またこのタイミングで正式にReDesigner for StudentとViViViTに登録し、作れたものから単発で掲載をしていきました。ここでいただいたご縁もたくさんあり、本当に登録できてよかったです。登録した自分えらい。
そんなこんなでサマーインターンへの応募が過ぎ、4社ほどの書類選考に通り喜んだ…のも束の間。
面接で説明に詰まってしまい、上手くいかない自分にだんだんと落ち込んでいく日々…
それでも最終的には、1社のサマーインターン・1社の長期インターンに参加させていただくことに。ここで、「デザイナーとして働くこと」が自分にとってどんな感覚であるかを実感させていただきました。
特に違和感がなかったため、このままデザイナー就活を突っ走ります。
正直この時期は特攻工事的な就活で、自分の気持ちがまだ追いついていない間に全てが過ぎ去っていったような感覚でした。
勢いに乗ってデザイナーとして生きる決心がついたことは素晴らしかったですが、ここで過去の振り返りや修正をしないことが、後々の迷いにつながっていったとも思います。
【3年後半】デザイナーになれるかもしれない期
3年後半になると、本応募の機会が増え、世間的な「就活」が本格的にスタートします。
といっても、私には「ここからが明確な本応募だ!!!!」という区切りはなく、サマーインターンの応募の延長線で、自然と応募をしていました。本当になんとなく、いいなと思った企業に今まで通りのテンションで応募し、なんとなく進んでいきました。
私が応募した企業は、主に
説明会を聞いて印象に残った言葉があった
自分の経歴として相性が良さそう
目指している視点や関心が似ていて、雰囲気が合いそう
以上3点のいずれか・あるいは全てに当てはまった企業でした。
また応募時には、何かしらの文章を書く必要があります。私は基本、
志望動機:以上のネタを起点に
自己PR:応募時点で一番話しやすいエピソードをネタに
以上のようにして、企業ごとにカキカキ📝していました。
そしてその先へ進めた企業については、面接で話せなかった経験をきっかけに、質問文を大量に書いて臨んでいました。
なおこの時期の特徴は「課題が増えていくこと」かなと思います。
11月〜2月にかけては提出ラッシュで、書類選考に指定の課題選考が追加される企業さんが多く、正直ポートフォリオよりも提出用の課題制作に時間を取られていきました。「早めにポートフォリオを作っておけ」の意味を、ここで強く痛感しました…。
課題のために缶詰制作をすることが増え、年末年始には微熱が収まらない状態に。バイト以外では一切外に出ない生活が、1〜2ヶ月ほど続きました。
課題に追われるのは辛いことでしたが、課題に取り組むにつれて、UI/UXのテクニックや自分の関心が深まりやすくなり、作品数も増えました。
課題をいただけたことは、就活の結果以上に貴重な機会をいただけたなと思います。これはデザイナー就活ならではの経験かもしれませんね。
そんな課題・面接合宿の末、2月と3月に、それぞれ2つの会社様から内定をいただきます。
こんな自分でもデザイナーとして採用がもらえることに驚きつつ、応募途中の企業さんも多かったため、内定を喜ぶ暇はなく…。会社様にはお待ちいただき、ひとまず3月末までは、ノンストップで就活をしていました。
【4年前半】デザイナーとしての人生に自信がなくなる期
会社様とのセッションピークが過ぎ、4年の4月。
私はいただいた2社とのご縁について、将来を考え始めます。
元々がむしゃらに制作していたこともあり、実際にデザイナーになれるかもしれないとなると、判断基準が全くない私…。世間で言われるマトリクスなどを作成して数値化してみましたが、いまいちパッとせず。一方の会社様にはお断りを入れ、就活を継続することに決めます。
「今まで信じていたものに対して迷ってしまったこと」に加え、他のデザイナーがどんどん納得していく中で取り残されたように感じた私は、デザイナーとしての自信がなくなってしまいます。
そんな思考が現れてしまい、面接でもうまく答えられなくなり…制作することそのものが全て楽しくなくなってしまい、かれこれ1ヶ月ほどは、何もせず暴食しながら泣き泣きしていました。
そこで「やはり自分は、精神系の問題とデザインの力を掛け合わせられる存在になりたい!だから見えない欲求と見える体験・形を行き来できる力を身につけるために、UI/UXデザイナーになりたい!だから、もうちょっと頑張ろう!」と素直に思え、ポートフォリオの制作を再開することとなりました。
これもおそらくは、自分にとって大切なことを見失っていたからこその出来事。そこできっかけが現れるかは、その人自身の人生によると思います。ぜひ、心が沈んだり動いたりした瞬間を見逃さずに、優先順位の高い物事を大切にしてください。
就活する目標や、UI/UXデザイナーになりたい理由が明確になり、ようやくまたデザインと楽しいと思えるようになりました。
ここからは、今まであまり触れられていなかったポートフォリオの修正を行ったり、先輩に話を聞いてみたり、デザイナーイベントに積極的に足を運んだりしたことで、デザイナーとして生きていく気持ちを少しづつ思い出すことができました。
【4年後半】自分の人生をデザインしようと思えた期
初めは期限を4年の6月末までとして就活し、ようやく元気になったか…と思いきや。就活は今までよりも上手くいかず、活動が詰まります。
そのままズルズルと就活の辞め方が分からなくなってしまい、気がつけば4年の7月になってしまっていました。
4年の8月という時期に、なんと私は自己分析のやり直しをくらいます。
3年生でFBいただいていた「本当にあなたの大切なことが分からない」という指摘も再度いただいてしまい、改めて0から言語化を進めることとなりました。
特にここでは「どうしてそう考えているのか」「その考えを判断する具体的な事象は何か」が、重要視されていたように思います。
これらを重要視することが、就活の正解とは限りません。ですが何よりも「相手に0から自分のことを知ってもらう」ために「背景」と「例」を出せなかったことが、単純に人と人とのコミュニケーションとして成り立っていなかったのだろうなと、今では思います。
言語化を支えてくださったおかげで、なんと4年の10月にして、新たな内定をいただくこととなりました。
そして最終的に私は、3月に内定をいただいていた会社様への就職を決め、4年の11月にして、ようやく就活に終止符を打ちました。
本来であればいくつも辞める・考えるポイントをたくさんいただいていたにも関わらず、ここまで拗らせてしまったことは、大変恥ずかしく申し訳ないことだと思っています。最終的には自分を送り出してくださった会社様・周囲の方々には、本当に頭が上がりません。
そしてこんな就活をnoteに書いていいのかどうかも、分かりません。
それでも、このnoteを書かせていただいたことまで、全てのことが重なって、私のデザイナー人生を育ててくださったのだと思います。
ここまで見てくださったあなたも、私には必要な存在です。全てに感謝を込めて、このnoteを書かせていただきました。ありがとうございます。
こんな私が、今一番大切だと思うこと
デザイナー就活を拗らせた私が、今一番大切だと思うこと。
それは、「プレゼントマインド」です。
🎁プレゼントマインドとは?
誰かに・何かにプレゼントを選ぶ、ギフトを選ぶ…そのために、色々工夫したり考えたりする感覚のこと。
「創意工夫する気持ち」を思い出すための、気持ちの持ちようを表した。すがまいの造語。
自分の踏ん張れるポイントや、挫けるポイントを見つけ、人生を緩やかに継続させるための、1つのヒントだと思っている。
このnote(=私の就活)の中では「就活ちゃん」と対話して見えた、いくつもの「振り返りポイント」「踏ん張りポイント」「挫けポイント」があります。
これらは人によって内容が変わるものの、本人の人生やデザインにとって、とても有意義なことです。
「辛くなっちゃったとき、どうしたら自分が変わるのか」
「辛くならなかったとき、何が楽しかったのか」
そんなことを見つめ続けると、人生を継続させるための知恵が生まれていきます。そんな知恵を見つけ、挫け、そして人生に生かしていくことが、就活の本質であり、だからこそ就活は、人生のためにあるのだと、私は考えています。
🎁振り返り、工夫するためのトリガー
では、どうしたらこのポイントを見つけられるのか…と考えた時、自分にとって一番近しい気持ちが、プレゼントマインドでした。
プレゼントマインドには、大きく分けて
「振り返ること」と「創意工夫すること」の、
2つを想起させる力があります。
例えば、面接対策で詰まってしまった時。
こんな風に、自分の現状を振り返り、これらを乗り越えるために創意工夫をすることで、自分に必要な挫け・踏ん張りポイントと、それに対する対策を自覚することができると、私は考えています。
ですが…振り返り精神と創意工夫精神、結構体力を使うもの。
自分の気持ちが落ちてしまうと、うまく思い出すことができなく可能性も高いです。そこでこの両方を思い出すきっかけのヒントが、プレゼントマインドでした。
などなど。。こんな風に状況に応じてプレゼントを選んでいく感覚が、振り返りと工夫の両方を兼ね備えた時間に近いのかもしれないと感じたのです。
また私自身は自分のために頑張ることができず、そんな自分を嫌いに思っていました。「ポートフォリオはラブレターを渡すように」と言われるほどの元気もなく….。
プレゼントマインドで、自分ではなく読んでくれる相手(=会社)や、一緒にいてくれる大切な人のことを考えて制作する方が、私にとっては気楽に思えたようです。
振り返り創意工夫する精神は、就活を進める上での前向きなマインド的にも、ポートフォリオを作るときにも、そしてデザイナーとして生きる上でも、全ての状況でトリガーになる考え方だと思います。
自分がうまく制作できなくなったとき、どうすれば作業したくなるか。相手に面接で伝えたいことを伝えるために、何ができるか。
これらを考えることで、個人の踏ん張り方が見えてきて、そこからやっと少しずつ、じわじわと、自分の人生を中心にした就活に近づいていって、最終的な優先順位の自覚や、結果の納得につながるのではと、今では感じています。
だから、振り返り創意工夫する精神を忘れないように、自分のために頑張れなくても大丈夫なように、私はプレゼントマインドを大切にできたらな、と思っています。
そして誰かがどうしようもなくなった時、このnoteを見返して、プレゼントマインドをほんの少し引き出してもらえたら、私も幸せです。
デザイナーを目指せるって、素敵なこと
紆余曲折し、デザインに疑いを抱いたりもしましたが…
それでも私は、デザイナーを目指せることそのものが、とっても素敵なことだと思います。
自分と相手の接点を考え、話すだけではなく、実際に手を動かしながら生まれるデザイナー就活は、デザイナーという生き物の特徴を表している気がします。
そしてきっと、どんな就活になっても、最終的には誰かのためになるはず!
だから。
「そろそろか〜」と言いながら、
誰かに・未来にクリスマスプレゼントを探すような気持ちで
自分の人生を探っていけたらと思いますし、
そうやって工夫次第でいろんな物事を柔らかくできる「デザイン」
という概念が、私はやっぱり好きです。
【おまけ】就活ちゃんと仲良くするヒント集💡
最後にこれまでの内容を振り返って、みんなの「就活ちゃん」と仲良くするヒント集を作ってみました。
あなたの就活ちゃんは、あなただけのもの。
誰かと似てても、違っても、見えなくても、はっきりしていても、それで大丈夫。
何かあったときに、参考までにしてみてね!
またね。
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