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宣言。

今日のnoteは書き始めるまでにずいぶんと時間がかかった。比較的ゆっくりとしたスケジュールで動いていた一日だったはずなのに気がつくと、もう深めの夕方ではないか。親友といっても過言ではない友人とのディナーの約束の時間も迫っている。夜遅くまで飲む可能性もあるから、それまでの時間に書き上げる必要がありそうだ。さてと、ということで、核心からズバッといきましょう。

これから毎週一本の「超短編小説」を発表します。

深夜24時を過ぎた頃。ふと、本当にふと、ベットに寝転がっている奥さんにこんな風に話しかけた。「林さんっていうbarのマスターで作家の方がこんなことを書いてたんだ」と言って、bar bossa林伸次さんのこの記事を要約して伝えた。

とりわけ、この部分を強調して。

若い頃から、小説を書きたかったのですが、長いのを書き始めても、どうも途中で投げ出してしまうんです。
でも、妻には「小説、書くんじゃなかったの?」ってずっとお尻を叩かれてまして、「じゃあ、1週間に1本、超短編小説を書いて、発表しよう」と決めて、このnoteで金曜日に「超短編小説」を発表してきました。

「小説、書くんじゃなかったの?」

このセリフ、僕も奥さんから何度も何度も何度も…言われつづけてきた言葉だったのである。そうして、昨夜も言われた。

「で、どうするの?」

ヴゥーーーーーーン、声にもならない声が喉の奥から出てくる。意味もなく立ち上がり部屋をぐるぐると歩きまわる。そうしてまた、畳の上に座る。腕を組む。体が熱くなるのがわかる。また、ヴゥーーーーーーン。

やらない言い訳が次々とあたまに浮かぶ。もっと完璧な形にして世の中にリリースしたいんだよ、とか、もっとこう、鮮烈デビューみたいな感じで格好よくいくイメージも持ってたんだけどな、とかなんとか。いまから考えると恥ずかしセリフのオンパレードである。

「それさ、なんのために書くの?」彼女は冷静に言った。

僕は押し黙った。からだの中には様々な感情が混合した何かがうねり、めぐる。その蠢きみたいなものが這いずりまわり、暴れまわるに任せた。沈黙が部屋を支配する。

「やるよ」絞り出すように僕は言った。

あたまの中には、村上春樹さんのように仕事終わりに台所で作品を書き上げ、文学賞を受賞して鮮烈デビューを飾りたい、という理想像みたいなものがこびりついていたようだ。しかしそれは、僕の歩く道ではない。自分以外の誰かになることはできないし、それではおもしろくもない。

僕は僕のやり方で生きていこう、表現をしていこうと思った。

ということで、超短編小説を僕の本拠地的な場所となっているこのnoteで毎週発表する、と決めた。来週の木曜日2018年11月15日に最初の一本めを発表します。ぜひ読んでくださり、応援していただけたら嬉しいです。それを土台にして、その先には小説を出版したいと考えています。

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