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さようなら、マンガワン

小学館の漫画アプリ「マンガワン」をアンインストールした。

2020年にインストールしたので、かれこれ4年ほど使っていたことになる。

それなりに課金もして楽しんでいただけに、残念ではある――のだが、一つ看過できないことがあり、アプリ削除という形で意思表示をおこなった。

同じようなモヤモヤを抱えた方、そして関係者に向けたメッセージとして、ここにも経緯を記しておきたい。

思想の強いコメント欄

発端は4月末、動物保護をテーマにした新連載が始まったことであった。
(この時点で該当する作品は1つしかないのだが、作者や作品を貶める意図はないので敢えてタイトルは出さないでおく)

題材自体は興味深いものではあるのだが、作品に付随するコメント欄が阿鼻叫喚
反ペットショップを中心に、思想の強い書き込みが大量に並ぶことになったのだ。Twitter(現X)で政治系のハッシュタグを開いてしまったときのそれに近い絵面である。

先に言っておくと、筆者は本記事で相容れない思想の方々とやりあうつもりはない匿名同士のやり取りで互いの認識が改まるわけはないし、醜い罵倒と嘲笑の繰り返しになるのが関の山だ。

(生体販売を否定するとフードや用品の流通も縮小して保護にも支障が出るのでは?/アカミミガメのように動物商が大規模な保護活動をしているケースもある/過剰な保護の礼賛もまた多頭飼育崩壊を招くのでは・などなど、思うところはいっぱいあるのだけれど)

何にせよ、コメント欄では生体販売は悪だ、ショップは無くなれ、と過激な投稿が並ぶ。

そんなコメント欄を開かないという選択肢はあるのだが、ことお仕事モノの漫画だと、作品の補足になる優れたコメントも見られる。やはりというか、目を通しておきたい気持ちはあるのだ。

なお、特定ユーザーのコメントを非表示にする機能も用意されてはいる。
いるが、匿名のコメントが大量に並んでいる中で1ユーザーを非表示にするのは焼け石に水であろう。

小学館の不義理

不快ではあるが、コメント欄が存在する以上、思想の強いコメントが投稿されることは仕方ないといえば仕方ない。

ただ、その思想の強さが特定の業種(今回の例でいえばペットショップやブリーダー)に対するヘイトにまで至っているならば、運営権限で削除やコメント欄の閉鎖といった措置を取るべきではないだろうか。

そもそも筆者がマンガワンを導入した理由が、ペットショップを題材にした別の漫画(現在は連載終了)を読むためであった。

当該作品には、当然ながらペットショップも大いに協力していた。
そうした作品を掲載している媒体で、ペットショップに対する口汚いヘイトが野放しになっているのは、なんとも不義理ではないか。

折しも別件で、小学館の作家に対する不義理が話題になったばかり。それだけに、今回も釈然としないものを感じてしまった。

言わずもがな、ペットの漫画を読むはずのアプリが反ペット民のお気持ち表明所になっていることは、筆者含め当該作品のファンにも不義理ではないだろうか。

発言の自由は守られるべきだが、業種・職業へのヘイトととれる投稿が野放しになっているのは健全とは言えない
ここがアプリ削除に至った最大の理由である。

ついでの話

という経緯でアンインストールしたのだが、そういえば「自分が投稿したコメントも消えているのだろうか?」と気になり、一度アプリを入れ直してみた。

結果、「コメントは残されている」「自分の購入履歴や獲得チケットはすべて無効」という状態になっていた。

確かにGoogleアカウントやメールアドレス、その他SNSとの連携・認証は無かったが……これつまり、スマホの破損など、想定外の機種変更に際して引き継ぎができないということだろう。なんだか不親切な仕様だ。

【追記】メールアドレスとパスワードを登録することでアカウントを保存する機能はあるそうです。失礼しました。

というわけで改めて削除。

おわりに

政治の話だったり健康食品の話だったり一連のパンデミック関連だったり、何事もそうなのだけれど、攻撃的な態度で思想を垂れ流す人というのはどこにでも発生するのだなあと改めて感じた一件だった。

自分の意見を伝えたいのならば、もっと言い方あるでしょ……と思ってしまうのだが、そこまで考えが回らない人種は運営判断できっちり隔離してほしいものだ。SNSに比べれば小さな集団なんだし、管理の手は十分に届くはず。

それにしても、それなりに課金した漫画の再読ができなくなったのはちょっと悔しいところ。なんだかねえ。

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