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一生気にかかるだろう本たち

引っ越しの準備に追われる日々。これまでまぁまぁ引っ越しを体験してきた私ですが、実家を出た頃より、就職した頃よりも、節目に立っている気がしています。意識せずとも培われてきた繋がりがあったと実感しています。

興味深いのが、お別れの挨拶をすると、みなさん福岡(引っ越し先です)の美味しい食べ物やお店を教えてくださること。美味しいものを食べたり、教え合ったりすることは、はみなさん大好きですね。新居で挨拶する際は、埼玉銘菓「彩の宝石」を携えていくことにしましょう。そうしましょう。

さて、前置きが長くなりましたが、昨日からようやく荷造りを始めました。まず段ボールに詰めたのが、本です。

本。物忘れが激しい私なので、おおよその内容は忘れていることも多いのですが。しかし、朧げな記憶しかないとしても、思い出すと動きが止まってしまう「強く印象を与えた本たち」があるのです。

今回は、私が強く心ひかれた本たちを挙げていきます。あくまでも、今回の荷造りで見つけた本に絞って紹介しています(少し脱線することもありますが)。

詳細な感想はなるべく載せないようにしました。本屋さんをブラブラして本を買うのが好きな私なので、できれば、ジャケ買いするようななんとなくの気持ちで本と出会ってみてほしい。そう、思っているからです。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

辻村 深月(著)
母親になったいま、もう読めないかもしれない、この本。心に刺さりすぎて、防衛本能でだいたいの記憶を消したのではないかとすら思っています。。なぜタイトルに「、」「。」があるのか。思い当たることはあるけれども読み返すのがためらわれて、結局読み返さずじまいでこのnoteを書いています。

八日目の蝉

八日目の蝉

角田 光代(著)
映画化されており、すでに読んでいる方も多いと思われます。映画も泣けますね。思い出しただけで泣く本。

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

森見 登美彦(著)
森見 登美彦先生の本でありながら、燻っている青年が主役なわけではなく、京都が舞台でもないお話。本当に同じ方が書かれているのでしょうか?と思ったペンギン・ハイウェイ。アニメで映画化もされています。痛快!って感じではなく、ほっこりする感じでもなく。さらさらっと心を撫でていったお話です。

きりこについて

きりこについて

西 加奈子(著)
ジャケ買いした本。西 加奈子先生の本は表紙がとても好きです。主役的存在である「きりこ」のお顔の表現が、とても気になりました。「主役の子、ぶすって言うはもののかわいいんじゃない?!この嘘つき!!」というドラマや漫画はたくさんあると思うのですが、本当にきりこは「ぶす」なんだと思います。挿絵はないんですが、本当に「ぶす」なんだろうなって読みました。

象と耳鳴り

恩田 陸(著)
心臓がバクバクして鳥肌が立つ体験をさせてくれる、恩田 陸先生の本。他にも宮部 みゆき先生の「火車」を読んだときも、こんなふうにドキドキしたなあ。面白すぎて鳥肌立つのってすごくないですか?
短編集なので読みやすいと思います。他の作品に登場する人物も出てきますが、読んでいなくても楽しめます。

パン屋再襲撃

村上 春樹(著)
村上 春樹先生の本を読んだのは、パン屋再襲撃が初めてだったように思います。短編集で、タイトルにある「パン屋~」も好きですが「ファミリー・アフェア」がいっとうお気に入りでした。ところでウィキペディアで、「パン屋再襲撃が、2010年にメキシコ・アメリカ合衆国合作で映画化された」と書いてあるの本当……???映像で伝わるのかしら……?

いきもののすべて

フジモト マサル (著)
穏やかな気持ちになれる本。それぞれのいきものたちが、個性むき出しで向き合っているけれども、大きな争いなく暮らしている様子を楽しめます。どことなくサザエさんの漫画のような。
いきものといいつつ、人間は出てきません。人間が出てくるお話も読みたいなという方には「二週間の休暇」もおすすめです。

僕とポーク

ほし よりこ(著)
「きょうの猫村さん」を書かれた、ほし よりこ先生の作品です。これは短編集。猫村さんに近いのは、3つめの「文豪の苦悩・・・・」かな。「いきもののすべて」のように、心を整えてくれる本です。

むかしのはなし

三浦 しをん(著)
むかしのはなし、とタイトルにあるものの、どちらかというとSF要素もあるお話。このお話に関しては本当にこれ以上言わない方がいい気がします。もどかしいです。今書いていて、あっタイトル、なるほど!と思ったけれども、やっぱり何も言わないでおきましょう。

怪物のきこり

倉井 眉介(著)
これは心つかまれるというよりも、中盤の話の流れに納得したというか。新たな気づきを得たといいますか。今回紹介した本たちとは感じ方が違いますね。
ちょっとネタバレになるのですが、サイコパスが主人公といえども、私個人としてはそれほどグロい描写はないと感じました。気持ち悪くなったらどうしよう……と思っている方でも、ひとまず読んでみて大丈夫かと思います。

サーカス物語

ミヒャエル・エンデ(著)
お話も素晴らしいのですが、装丁と挿絵が最高だと思います。本当大好き。持っているだけで気分がいいです。電子書籍があるかもしれないけど、これは紙の本がいいです。
で、お話はというと。読んだ方によって捉え方が変わりそうで、「で?」と思う方もいるかもしれません。でも、まぁ感じ方は自由ですよね。私は美しいお話だと受け止めています。


「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」を手に取ったときに、記録に残しておきたいと思ってこのnoteを書きました。「詳細な感想はなるべく載せない」ようにすることは、とても難しかったです。

10年くらい、物語をじっくり読めない時期がありました。故に、今回紹介する本のほとんどが、まぁまぁ昔のものです。10年どころか20年、それ以上前に出版された本もあります。「怪物のきこり」は比較的新しいですが。どんどん読まないとな。

ところで、いつの間にか手元になかったのが悔やまれるのですが、舞城王太郎先生の本もどこかで紹介できたら嬉しいな。「挨拶ついでに繰り出されるような暴力」が激しくて、ちょっと人におすすめしにくいのですが。実家においてきたようだけど「娘大丈夫か?」と親が思っていたら気の毒だけど少しおもしろい。

なにかの参考にしていただけると幸いです!

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