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2022ボカロ総振り返り②(楽曲編・下半期)

※今回の記事は上半期編の続きとなっています。ぜひそちらもご覧ください。

みなさんこんにちは、すあまです。
最近Spotifyを入れたら超有能アプリだということに気づきました。
サブスク最強ー!!

ということで今回は前回に引き続き、2022年の振り返りということで下半期に投稿された楽曲の中から個人的に選んだ何曲かを紹介していきます。

前回はミリオン達成曲を主に取り上げましたが、今回はシーンへの影響などの観点も取り入れた曲選となっています。

それではいきましょう!!

海のサーチライト / 子牛 初音ミク

あっ!水玉コラのお兄さんだ!

2021歌ラン秋にて「秋の未確認生物」の歌ってみたがAdoを抑えて一位となったことで大きな話題を呼び、ネタ曲Pとしての立ち位置を確立した子牛。

そんなノリに乗っている男子牛が昨年7月に投稿した本曲、ヒットを記録し自身代表曲となりました。

そもそも曲がいいのはもちろんですが、この曲が話題となるきっかけになったのが「いいねコメント」。
動画にいいねすると投稿者からのコメントがみれるのですが、そのコメントが大きな話題を呼び一躍大ヒットとなりました。(なんて書いてあるか知りたい人は自分でいいねしてみよう!)

週刊ボーカロイドランキングでは二連覇中であった「バグ」の三連覇を阻止しなんと一位を記録。
ポイントも15万ポイントを超え昨年投稿曲の中でもかなりの好記録をマークしました。

また、いいねの伸びは凄まじく投稿から41日という速さで一万いいねを達成。
当時「ラグトレイン」、「KING」、「神っぽいな」、「フォニイ」の四曲しか達成していない大記録であり、これまでの最速記録であった253日という記録を大幅に更新し、「匿名M」に更新されるまで半年以上記録を保持し続けました。

しかし、海のサーチライトはボカコレアプリにいいね機能が追加される前での達成であり、そう考えると十分とんでもない記録であると言えます。

何より、この曲以降からボカロ曲へのいいね率が体感でかなり上がっており、シーンを変えたと言っていい曲だと思います。

ポストずんだロックなのだ / 世界電力 ずんだもん

めちゃくちゃ悩んだけど好きな曲なんで入れました。

ボカロPの知名度によって曲の伸びが大きく左右される現在のボカロシーンにおいて、「外的要素にとらわれず曲を評価する」ということをテーマとした投稿祭
「無色透名祭」。

MVも白背景、文字のみと徹底し、開催期間には大きな話題を呼びました。

そんな中でも異色を放っていたのが本作。
世界電力氏はほとんど無名といった状況の中現在殿堂入りまで人気を伸ばしました。

この曲は「ポエトリーリーディング」という詩を朗読するといった形式で曲が進んでいくというのが特徴で、ずんだもんというキャラと生活感のある描写、生々しく深く刺してくる歌詞のギャップが話題となるきっかけとなりました。

個人的な考えですが、語尾に「のだ」をつけることであくまでずんだもんの物語とし、リスナーが一定の距離から俯瞰して聴けることも魅力の一つだと思います。

そしてこの曲を選んだ何よりの理由、それはこの曲によってポエトリーリーディング作品が大きく注目を浴びることとなったからです。

それまでマイナーなジャンルだったポエトリーリーディングですが、無色透名祭で本曲や多くの作品が投稿されました。

歌詞を魅せるという投稿際の性質から詩を特に聴かせるとポエトリーリーディングが多くなったというのも頷けます。

実際に今回のボカコレ春巡回中にもポエトリーリーディングパートがある曲が多く見られ、知名度の向上を強く実感しましたし、2022年以降のボカロシーンを変えたといってもいいのではないでしょうか。

QUEEN / Kanaria GUMI

これまで赤い背景で統一していたKanaria氏初の青い背景の曲であり、「KING」との関連性も匂わせるようなタイトル、曲調である本作。

それらの要因も相まって初動から爆発的な伸びを見せ、YouTubeの100万再生は2日を切り「愛言葉Ⅳ」についで歴代二位の所要時間で達成。

その勢いは衰えることなく、なんと1000万再生は52日という速さで達成。
長きにわたり一位であった「砂の惑星」の67日という記録を抜き、史上最速での達成となりました。

先日ニコニコ動画でダブルミリオンを達成し、Kanaria氏は「アイデンティティ」「酔いどれ知らず」「QUEEN」と同年に投稿した三曲が投稿一年以内ダブルミリオンという大記録を達成。

二曲達成というだけでも歴代で片手で数えるほどしかいない記録であり、三曲の達成は前人未到のとんでもない記録です。

全曲ハーフミリオンも達成しており、kemu、ナユタン星人に次ぐ全曲ミリオンも夢ではないかもしれません。

余談ですが、「砂の惑星」が所持していた、YouTube最多再生数、最速100万再生、最速1000万再生という記録が全て塗り替えられ、新時代の到来だな〜といったことを感じています。

伝説入り最速を抜くことはあるんでしょうかね…

熱異常 / いよわ 足立レイ

いよわ、お前がNo.1だ。

2021年投稿「きゅうくらりん」の大ヒットによって大手Pとして立ち位置を確立したいよわ氏のボカコレ2022秋参加曲である本曲。

初動から大手Pとして圧倒的な伸びを見せ、文句なしの優勝を果たしました。

この曲の特徴は何といっても使用ボーカロイドである「足立レイ」。
昨今のボカロシーンではかなり珍しいUTAUであり、さらに足立レイは「人の声を元としない音声合成ソフト」という大きな特徴があります。

足立レイをMVの中心に据え、この曲の大ヒットにより足立レイの知名度は大きく向上。
本曲はUTAU史上最速の伝説入り、人を元としない音声合成ソフト初のミリオンという大記録を達成しました。

次回のボカコレ2023春ではメインビジュアルに初音ミクとともに足立レイが採用されるという快挙も達成し、UTAUの歴史でも「おちゃめ機能」以来といっても過言ではない注目を受け大きな転換点となった曲です。

星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲 / 南ノ南 星界、可不

令和最強のネタ曲はこいつだ

ボカコレ2022春に投稿した「可不ちゃんのカレーうどん狂騒曲」が大きな話題を呼び、可不=カレーうどんのイメージの定着に大きな貢献をした南ノ南×はゆ茶ペア。

その続編として投稿された本曲は、前作以上の反響を呼びました。

TOP100ランキングでは熱異常に次ぐ2位となり、ある程度伸びが落ち着いてきたその時、さらに飛躍するきっかけとなる”あること”が起こります。

それがなんと「プロセカ収録」。
ボカコレとプロセカのコラボ企画により、何とこの曲が採用されてしまったのです。

熱異常がタグのつけ忘れによりこの曲が繰り上がりで収録されるという結果となりました。

それから伸びは加速し続け、ニコニコ動画では星界使用曲初の伝説入りを達成。
また、いわゆる”ネタ曲”と呼ばれるジャンルの曲がここまで伸びることは非常に珍しく、2021年にはネタ曲がほとんど伸びていなかったことから2022年はネタ曲が注目の集まった一年となりました。

ラヴィ / すりぃ 鏡音レン

2022覇権候補②

本曲は、「ダンスロボットダンス」や「アルカリレットウセイ」などの人気曲が提供されてきたゲーム「コンパス」への提供曲です。

コンパスへの提供、すりぃの知名度もあり初動はかなり高く、三日という速さで殿堂入りを記録。

しかしこの曲の本当に恐ろしいところはこれからです。

12月前半、数値がかなり落ち着いてきたと思われたところでTikTokなどでのバズ、ボカコレアプリの普及によりデイリー再生が上昇傾向へと一転。

今年初旬にはデイリー23000台に乗るなど凄まじい勢いを見せ、YouTubeでもかなりの速さで1000万再生を達成。

現在も伸び続けており、投稿一年以内トリプルミリオンという大記録も達成間近。
コンパス曲という枠を超えた伸びを見せ、酔いどれ知らずとともに現在一番伸びていると言える曲です。

Iなんです / れるりり 初音ミク

現在約990万再生と神話入り目前である「脳漿炸裂ガール」を代表作とし、2011年から2016年にかけて最大手Pとして活躍した古参P、れるりり。

そんなれるりりがプロセカに書き下ろし、しかも提供ユニットは「25時、ナイトコードで。」ということで、投稿前から大きな期待が集まっていました。

投稿されてからは期待通りかなり高い伸びを記録。
現在60万再生を超え2022投稿曲の中でもかなりの人気となっています。

そして、何よりこの曲の特徴はセカイバージョンの伸びにあります。

ニコニコ動画では、「バグ」に次ぐ2作目の伝説入りを記録。
ニコニコとYouTubeが同時登校になってからは初の達成であり、れるりりの人気、プロセカの人気がよくわかるような伸びを見せました。

地球の裏 / いよわ 裏命

下半期に強いいよわ

可不、星界に続く音楽的同位体として製作された「裏命」。
本曲は裏命使用曲の中で最多の再生数を誇ってくれます。

この曲は何といっても狂気的な曲調が特徴で、もはや人に歌わせる気のない音域、いよわ特有の聴き心地の良い奇跡のバランスで成り立った不協和音、とんでもない変拍子とコロコロ変わるBPMと複雑な構成になっています。

「異星にいこうね」「熱異常」「地球の裏」と1年間にヒット曲を連発したいよわ。
ここから最大手ルートに乗っていけるのか、期待が高まります。


今回は、2022年下半期に投稿された楽曲について振り返っていきました。
上半期ほどではないですが、ボカコレや無色透名祭など非常に盛り上がった半年間でしたね。

次回は2022年投稿ではないですが2022年間に伸びた、注目を集めた曲などを振り返っていきたいと思います。

それではまた次回お会いしましょう!

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