中根すあまの脳みその19

12月になり、すっかり冬めいてきた今日このごろ。冬はなんだかわくわくして嫌いじゃないのだが、わたしにはあるひとつの深刻な問題がある。
そう、朝だ。朝、起きられない。それはもうことごとく。
実際今週は、学校に行く5日間中、4日は遅刻ギリギリ。肩で息をし、半狂乱で階段を駆け登り、教室に滑り込んだのはチャイムが鳴る10秒前。ホームルーム中、まるで3年ぶりに走ったおばあちゃんのように息を切らし続けていた。
違うのだ、別に学校を出る時間ギリギリに起きているとか、そういうわけではない。ちゃんと40分くらい前には起きている。そこからが長いのだ。
だらだらと着替えをし、歯を磨き、顔を洗い、化粧をして…冬は寒くて、なにもかもが億劫になり、ひとつひとつの作業がもたついてしまうため、全体的に時間がおしてしまう。それこそが、わたしがおばあちゃんと化してしまう理由なのだ。
正直なところ、解決する方法は分かっていたりする。
それはふたつあって、ひとつめは前の晩ご機嫌で眠ること。朝、目が覚めてから体を起こし、着替えるまでの流れがスムーズにいかないのは、だいたい人生に絶望しているからということが多い。前の晩、もやもやを残したまま無理やりに眠ってしまうと、目が覚めた瞬間に、昨日悩んでいたあれやこれやが凄まじい速さで蘇り、起き上がる気力なんて到底なくなってしまうのだ。『もうどうなってもいいや!!!』『わたしはここから動かん動かんぞーー!!!』と思い続けてだらだら30分、時計を見て我に返る、『いやよくないから、なにいってんのマジで』。そこからはもう、30分前の自分に脳内で渾身のストレートをくらわせながら、半泣きで準備して、半泣きで自転車を漕ぐ。最悪のパターンだ。そういう時に限って忘れ物をしたり、小指を強打したりする。神様はきっとイライラしてる人間をみると、楽しくなっちゃって、さらにイライラさせるようなちっちゃいストレスを与えるのだ、きっと。
ひどい話である。
その日のもやもやその日のうちに。これがなかなか難しいのだが、そういうときは甘いものを許したりして、次の日の自分を元気にしてやりたいと思う。
ふたつめの解決法は、妥協すること。
わたしは寝起きの顔から、人様に見せられる顔になるまで結構な時間がかかる。1時間あれば、鏡を見て納得してから家を出られるのだが、平日はそんな時間はない。そのためどこかの工程を省略することを余儀なくされるのだが、わたしはそれが苦手だ。たとえば、時間がある時は、顔を洗って、化粧水をつけて、クリームをつけて、それから下地を塗って、最後に粉をぱんぱんするのだが、たぶんわたしの肌は、こんなにいろいろする必要はない。これは親に感謝せねばならないのだが、肌が荒れたりすることがあまりないので、基本的になにもしなくてもまあまあな状態ではある。あとは、まつ毛。わたしは目が細いので、そもそもまつ毛という概念が存在しない。そのためマスカラをつけることではじめてまつ毛が現れる。ただわたしの場合、がんばってマスカラをつけてはじめて、普通の人のすっぴんまつ毛と同レベルなのだ。別に顔は変わらない。『あ、よ〜くみたらまつ毛あるね』レベルにしかならない。ではなぜ、肌にいろいろ塗ったり、マスカラをつけたりするのか?
自己満足だ。どれだけ自信をもって一日を過ごせるか、それがこの時間にかかっている。だからわたしは、他人にはわからないような些細なことにこだわって、後に大慌てすることになるのだ。そりゃあ時間があるときは、気が済むまであーだこーだいじればいい。ただ時間がないときは、ちゃんと見切りをつけて妥協することも必要だなと毎朝思っている。·····毎朝ね。
別にまつ毛が数本増えたところで、あんたの顔はたいしてかわらないぞーーーって。
ええ、そうなんです早寝早起きすればいい話なんですけどね。
今年の冬、今年の冬中には!!!!
余裕を持って朝の支度ができる、スマートな人間になるゾ☆
あれっ、なんか今日顔ブスに見える·····?マスカラ、適当につけたからかも·····。

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