中根すあまの脳みその4

夏休みが終わって久しぶりに学校に行って思い出したのは、『ああ、日常ってこんなにたくさんの人々と一緒に流れていくものだったな』ということ。夏休み中は学校に行っても人が少なくて、会話をするのは一部の気心の知れた人たちだけ。下手したら家族としか会わない日もある(ライブの日は例外だが)。それがどうだろう、駐輪場も昇降口も廊下も教室もぜーーーんぶ人で溢れかえっていて、わたしは一瞬で日常に引き戻された。いつまでも夏休みとの別れを惜しんでいないで、頭を切り替えなくてはと思う。
今、わたしは史上最強の忙しさに襲われ、毎日を必死に生きているのだが(なぜ忙しいのかはまた今度)、そういうときほど『今別に必要ないアイデア』が浮かんでくる。テスト中にも同じようなことがある。できることなら忘れないうちに、そのアイデアに対する熱量が保てるうちに取り掛かりたいのだが、今わたしは別のことで忙しい。しくしく泣きながらメモだけとって、もうすでに行き詰まっている作業に戻るのだ。考えが行き詰まったとき、人の脳は勝手に他のことを考えてしまうようになっているらしい。
ちなみに忙しい日々が落ち着いて、いざそのアイデアを作品にしようと試みても、もうそれはそのときほど魅力的なものではなくなっていることが多い。そのときのなんとも言えない虚しさといったら。とんでもない睡魔に襲われてなんとか耐えたはいいものの、よしやっと眠れるぞと布団に入ってみるとちっとも眠くなくなっていたときと同じ気持ちだ。人間というのは、どうしてもうまくいかない生き物なんだなあと常々思う。
違うか。いつもうまくいく人間もいる。
要は、うまくいく人間とうまくいかない人間がいるのだ。そしてそれは生まれたときから決まっている。うまくいく人間はいつもなんだかんだ良い方にことが進むし、そうではない人間は、いつもなんだかんだ苦労する。わたしはおそらくうまくいかない人間だ。だからうまくいく人間を羨みながら、ときに妬みながら、そうやって生きていくのだ。世界中のうまくいく人たち!わたしはあなた方が羨ましい!ただ、苦労した分こっちのほうが絶対いい人生だからな!お前らがしゃびしゃびのカルピスならこちとら、喉が痛くなるくらいに濃いカルピスなんだからな!
世界中のうまくいかない人たち!やってられないよなあ、やってられないけど、そういうときは、ラーメンとチャーハンと餃子の3点セットか、生クリームたっぷりのショートケーキを食べれば少しはマシになるぞ!
…何を言っているのか分からなくなってきたので、わたしは行き詰まっている作業に戻ろうと思う。

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