中根すあまの脳みその41


ここ数日の私の生活ときたらもう、昼夜逆転に次ぐ昼夜逆転。
昼の終わりに目を覚まし、夜の終わりに眠りにつく。
このままでは、昼が夜で、夜が昼になってしまう。太陽が月で、月が太陽だ。
もちろんそれはよくないこと。直さねばならないのだが、どうだろう。

私は今、とても規則正しい生活をしているぞ。

同じ時間に寝て、同じ時間に起きる。
これまでの人生の中で私がどうしても継続できずにいたことが、昼と夜が逆転したことによって、いとも簡単に実現できてしまった。
睡眠時間は毎日7時間以上、肌の調子もいいし、何より、元気だ。

わかってる、わかってるよもう。
太陽の光を浴びなきゃだめだとか、夜の10時から2時の間に成長ホルモンは分泌されるんだ、とか。そんなことはわかっている。
わかっているのだけど。

私にとって朝の時間帯というのは、基本的に何も生み出せない。
何をやるにも捗らないのだ。頭はぼんやりしているし、なんといっても機嫌が悪い。
これは私の弱点であり、改善せねばいけないことなのだが。
そのため、早朝に起きて何かしようと試みても、集中できず、たいして進まないまま午後を迎えることになる。作業効率がこれ以上ないくらいに悪いのだ。
それとは反対に、夕食を食べた後の私の集中力と言ったらもう、夏目漱石並だ。
(彼は「坊ちゃん」を1週間で書き上げた、驚異の集中力の持ち主だ)
私が私としての本当の力を発揮できるのはおそらく、夕方以降なのだ。

世界が巣ごもりを始める前、私は睡眠時間の確保に大いに苦労していた。
それは、無駄づかいしてしまった昼間の時間を取り返すべく、夜に張り切ってしまって、結局布団に入る時間が遅くなってしまう、ということがどうしても起こってしまうからだ。
でも、今の生活ではどうだろう。
起きた瞬間から夏目漱石モードが発動していて、効率よく、ぐだぐだすることなく作業を進められる。
どうせ頑張れない朝の時間を睡眠時間にあてることで、元気で活動的な毎日を送れている!

えええい!最初から私は太陽なんて嫌だったんだ!ギラギラギラギラしやがって!
お前が出てる時間帯、死んだように眠っている今のほうがなあ!ずっと快適なんだよ!


おそらく今の生活がこのまま続けば、私は昼夜逆転が当たり前になってしまうだろう。
そうなってしまえばもう、昼が昼である意味、夜が夜である意味が、私にはわからない。
太陽を月にしてしまえば、夜は昼。
遠い未来では、世界中が昼夜逆転しているかもしれない。
そんな、恐ろしくも、なんだかわくわくするような未来に思いを馳せながら、今日も私の夜は更けていくのである。


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