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中根すあまの脳みそ

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中根すあまが考えたことや、気づいたことを徒然なるままに記録していきます。毎週金曜日に更新。読んでやってください。
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2023年3月の記事一覧

中根すあまの脳みその187

降り立ったのが、ホームに簡易的なそば屋があるタイプの駅だったとき、私はいつも困ってしまう。
あの出汁の香りの魅力的なこと。
出汁、というと限りなく優しく、人を穏やかな気持ちにさせる作用があると認識しているが、それも、“今はその恩恵にあずかれない“という事実だけで、ここまで悪魔的な存在に成り代わってしまうのかと、握った拳を震わせながら思う。
だいたい、ホームでそばを食べていられるほど余裕のある生き方

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中根すあまの脳みその186

耳に差したイヤホンが反抗期である。
こんなところに入るまいと、いいなりになるもんかと、リーゼントのヤンキーばりに全力で反抗してくるのだ。
なだめきれず、呆気なく床に叩きつけられる、右。右側のイヤホン。
少し前からもう、この流れを何度も繰り返している。さすがに不毛なので、左も外してケースにしまった。
ここまでサイズが合わないなんて、イヤフォンの歴史の中で初めてではなかろうか。
そうだ、そうだった。

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中根すあまの脳みその185

先日出演したライブで劇団の告知をした際、出番後の解放感からか、なんだか気持ちが大きくなっていた私は、劇団塩豆大福という劇団を主宰していて、これがまあ、私の命より大切な存在なんですが、などとこれまた大きいことを言ってしまった。私は、いや命の方が大事でしょ、や、さすがに大袈裟すぎ、というツッコミがあるものとしてその場に立っていたが、一向にその気配はなく、後ろの出演者たちからは、ほお〜、という声のみが聞

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中根すあまの脳みその184

親子が電車に乗ってきた。
私は、出来ることなら私専用の特等席にしてしまいたいほど気に入っている左端の座席に腰を落ち着けて、ぬくぬくと本を読んでいたのだが、親子の登場に気づき、周囲を見回す。
まばらに空いた座席。しかし、2人分並んでで空いているところはない。そして、私の隣の座席に人の姿は無い。
私が移動すれば、親子が並んで座れる可能性について思案する。

しかし、この場合。
まだ発車まで時間のあるゆ

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中根すあまの脳みその183

5時半起き、絶不調の朝。
当たり前に時間は、電車の出発時刻の2分前。自転車を停めてすぐさま駅前ダッシュをキメれば間に合う。いや、間に合わない。確率は五分五分だ。ごぶごぶ。溺れているみたいな語感。
諦めるのにはまだ早い。
走りたくはないが、仕方なく覚悟を決める。
段差。勢い余って軽くジャンプ、したはいいものの、私の足腰はなんの準備もできていなかった。耐性ゼロ。その時の私はきっと、脳みそは起きていたが

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