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中根すあまの脳みそ

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中根すあまが考えたことや、気づいたことを徒然なるままに記録していきます。毎週金曜日に更新。読んでやってください。
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2022年11月の記事一覧

中根すあまの脳みその169

代々木公園でひとり、時間を持て余していた。

現代における時間泥棒の犯人と言ったら、大抵がスマートでフォーンなアイツだが、こんなにも時間を奪ってほしいときに限って、私のそれは残り5パーセントの労力しか残っていない、瀕死の状態であった。忙しい時にはいつも、一瞬の隙を見て盗みをはたらくくせに。
生憎、携帯式の充電器は家で留守番中である。私は充電器と仲が悪いので、すれ違いばかりなのだ。今日はしっかり鞄に

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中根すあまの脳みその168

東急東横線に乗る、夕方17時過ぎ。
帰宅ラッシュ直前。嵐の前の静けさといった具合である。
座席の中央、僅かな隙間に体をねじ込むと、やむを得ず目に入る正面の乗客。

男の子だ。
この上なく上品な濃紺の制服に身を包んでいる。大きなマスクで顔面を覆っているため、小学生なのか、幼さの残る中学生なのか、はたまた童顔な高校生なのか、断言することは出来ない。しかし、不織布からはみ出したつやつやの白い肌と生意気そ

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中根すあまの脳みその167

駅に、チェーンの激安中華料理店が新しくできた。
日本人がチェーンの激安中華料理店ときいて容易に思い浮かべることができるであろう、3〜4種類の店の中のひとつであると認識してもらえれば差し支えない。あなたの脳内に浮かんだ選択肢のうちの、どれかであることは間違いないだろう。

しかし、チェーンの激安中華料理店というのはなぜ人をここまで喜ばせるのか。
メニューはさながら、幼い頃に気に入っていた絵本のように

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中根すあまの脳みその166

海外のドラマや映画を観ていると、彼らの顔面の造形の特徴として、”目と眉毛の距離が近い”が挙げられることに気づく。
この人、え、かわっ、かわいい…そう思ってその顔を凝視すると、大抵、目と眉毛がゼロ距離。もはやくっついているのかもしれないとすら思える。
この事実に気づいたのは、私が高校を卒業した頃だったように思う。
己の顔を確かめようと鏡を見ると、そこにある目と眉毛はまるで、お互いを嫌うかのように距離

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