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中根すあまの脳みそ

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中根すあまが考えたことや、気づいたことを徒然なるままに記録していきます。毎週金曜日に更新。読んでやってください。
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2022年4月の記事一覧

中根すあまの脳みその142

大学に、学食はふたつある。
本館にひとつ。2号館にひとつだ。
本館の学食は、どこか懐かしい雰囲気の漂う、気取ったところのない、所謂「学食」である。以前、ここに綴った覚えがあるが、私はそこで食べられるしょうゆ味のラーメンが好きだ。市民プールに併設された食堂で、塩素の匂いを漂わせながら食べるラーメンのような、素朴で懐かしい味わいのするラーメンである。麺は黄色い。トッピングはなると、メンマ、味玉、海苔、

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中根すあまの脳みその141

食べ終えたあとのそれが信号機の形に似ていて、幼い頃はよく、風呂場に持ち込んで遊んでいた。ただのプラスチックが胸を高鳴らせてしかたがなかったあの頃のことを、今でも思い出す。しかし、懐かしむわけではない。なんとなく今の自分は、その心のまま居るような気がするからだ。

セブンティーンアイス。
自動販売機でアイスを売るという大胆不敵な試みは1985年にはじまったらしい。ぜひともその瞬間に立ち会いたかったと

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中根すあまの脳みその140

旗揚げ公演の中止が決定した。

この件について個人的な思いを明かすことは避けようと考えていたのだが、このままなにもなかったように振る舞うには、それは、あまりにも壮大すぎるので、どうせ数人しか読んでいないこの場を借りて吐露していく。適度に力を抜いて、お付き合いいただけたらと思う。

『すちーる・ざ・むーん』は向き合えば向き合う程にその味わいを増していく作品だった。大晦日にもここで綴ったような気がする

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中根すあまの脳みその139

貴方は御存知だろうか。
この世で最も恐ろしい、あの“祭”を。多くの人間がその陰に怯え、慄いてきた、あの“祭”を。
それは、殺人者たちの集い。殺人者”すなわち“killer”たちが、密かに抱き続けた殺意を互いに確かめ、認め合う儀式の場。
人々はそれを、「キラー祭」と呼ぶ。

高い知能を持った生き物として、最も重く、最も愚かな罪、それが殺人。いかなる理由も許されない。なぜならその行為は、絶対的な悪だか

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中根すあまの脳みその138

文房具は、良い。
「文字を紙に書く」という行為から遠のいていた私は、その良さについて忘れてしまっていたが、大学に通いはじめ、授業中にノートをとるようになり、劇団での活動をはじめ、なにかを咄嗟に書き留めることが多くなり、文房具に熱狂したあの頃の感覚が徐々に蘇ってきた。

小学生の頃、唯一与えられた己を表現する術こそが、文房具だった。
洋服や髪型、容姿を飾ることについて、まだその良し悪しを判断するピン

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