- 運営しているクリエイター
2020年7月の記事一覧
中根すあまの脳みその50
帰り道、中央線に乗り込む。
よっこらせと腰を下ろしたら、隣にかわいい女の子が座っていた。
“かわいい“には人それぞれの判断基準があるが、その女の子は私の”かわいい“のド直球ド真ん中を駆け抜けていたので、なんだかダサいところを見せたくない、中学生男子のようなマインドに陥ってしまい、背筋を伸ばしてみたり、鏡を見て化粧の崩れ具合を確認したり、無意味にそわそわしてしまった。
横目でこそっと確認すると、長い
中根すあまの脳みその49
私は今、サラダ柄のショートパンツを履いている。
文字通り、サラダ柄のショートパンツ。いかにもみずみずしそうな輪切りのトマト、きれいな黄緑色のレタス、味はおいしいがデザイン性は低いクルトン、ぱっと見ただけで「サラダだ!」と分かってしまうような食材たちが、スペースの許す限り散りばめられたデザインのショートパンツ、そう、サラダ柄のショートパンツだ。中野にある雑貨屋さんでひとめぼれして買ったものだが、丈が
中根すあまの脳みその48
「おれ、チョコチップメロンパンは食わない」
「おれも〜」
信号待ち。
家から最寄り駅に向かう自転車での道のりで、後にいた中学生男子のやりとりが聞こえた。
つんつんしたいお年頃であろう少年たちが、親の愚痴でも学校の愚痴でもなく”チョコチップメロンパン”について語らっているとは、なんとも平和でにやけてしまった。
おそらく、最も違和感なく”チョコチップメロンパン”について議論することができる、女子大生
中根すあまの脳みその47
眠たかった。
時刻は午前0時。普段ならいちにちの中でもっとも機嫌が良いくらいの時間帯だが、おかしなことに昨晩は、特別に眠たかったのだ。
寝てしまおうか。
悲しいかな私は首を振る。なぜなら、手をつけてない課題(×2、しかも締切は明日の正午)、まだ完璧とは言えない事務所ライブでやるネタ、その他絶対にやらねばならない諸々、がにたにたと笑顔でわたしを見つめていたからだ。
目をぐしぐしと擦り(本当は良くない