境界性パーソナリティ障害の苦しみ

境界性パーソナリティ障害。僕が今いちばん苦しんでいる精神疾患です。この障害は極度の「見捨てられ不安」からくるもので、自分が見捨てられたり無視されたりすることを極端に恐れています。僕もそうです。僕の場合、親しい異性に対してこの症状が顕著に出ます。
だから返信がないと鬼のように連絡したり、めちゃくちゃに人格否定したり(例:報連相ができないなんて人間として終わってるぞお前、とか)していました。近年はそれがとんでもない迷惑だとわかったのでしなくなりましたが、その代わりに自己を損なう行為(過食嘔吐や散財、多量の飲酒)が増えました。他人に矛先を向けず自分に向けるようになったんですね。

見捨てられることを恐れているので、反対に世話をしてくれる人や構ってくれる人には極端に懐きますし、どんな手段を使ってでも気に入られ続けようとします。しかし、ちょっとでも冷たくされたな(相手にそのつもりがなくても)、と感じると途端に不安感がMAXになり、癇癪を起こしたり、パニックになったり、感情のセーブが一切効かなくなります。激昂して相手を罵ったり、相手のダメなところ(勝手な思い込みであることがほとんど)を延々と批判したり、不適切な怒りをぶちまけます。そして必ず、その怒りが収まったあとでとてつもない自責の念を抱き、深く落ち込みます。怒りが続くことってほんの数十分~数時間で、大抵の場合相手からの反応よりも「なんでこんなこと言ったんだろう…」っていう反省のほうが先に来るんですよね。でもその怒りを自分ではどうやっても止められません。

何がツラいって、そうやって相手のことを振り回すにもかかわらず、何があってもついてきてくれる人たちにどうやって恩返ししたらいいのかがわからないことなんですよね。また振り回すだろうし、いつまでそれが続くかもわからない。それでも変わらずついてきてくれる。そんな人たちにどれだけの恩を返したらいいのか。

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自分は何もない人間だ、と思いがちなのもこの障害の典型的な症状だそうです。これも僕にぴったり当てはまっています。僕には何もいいところがないと常々思っています。顔がいいわけでも、頭がいいわけでも、運動神経がいいわけでもない。どこにでもいる凡人。武器がないんです。他人への優しさもこの障害の「他人に嫌われないために振る舞う」という面からだと思います。「もっと自信持っていいよ!」と励まされても、全く自信が持てません。

全ての原因はこの「自信のなさ」なんじゃないかと思います。過去に他者に何かを認められた経験が乏しいから、見捨てられないこと≒認めてもらうことに対して固執する。

幼少期に親に認められた経験がありません。例えばテストで100点を取ったとしても「取って当たり前」「授業を聞いていればそれが当然」というように「当たり前のこと」として流されてきました(特に父親からは)。これは大学までそうでした。入学後のテストで国語の順位が学年約2500人中1桁だったのですが、「それくらい当たり前」と流されました。こういった経験が今の僕を生み出してしまったのかもしれません。

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境界性パーソナリティ障害の症状は年齢とともにだんだんと落ち着くそうですし、適切な治療を開始すればほとんどの場合2〜3年ほどで健常者とそう変わらないほどにまで情緒が落ち着くそうです。僕もそれを信じて治療を開始して3〜4ヶ月。今のところあまり変化は感じられません…。まあまだほんの数ヶ月ですし、そんなすぐに何かが変わるわけでもないと頭の中では分かってはいるのですが、いかんせんもどかしい気持ちでいっぱいです。

この障害(僕は自嘲気味に障害と表現します)で苦しむ日々が続いていて、常に死にたい衝動に駆られています。そんな日々から早く抜け出したいというのもあって寛解を目指してはいるのですが、もがき苦しむ毎日です。

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