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社労士試験過去10年間を分析!合格基準点・救済措置・合格率・問題総ページ数は?

みなさん、こんにちは。

この記事では、過去10年間分の社労士試験の分析結果をまとめます。合格基準点や、合格率、問題冊子のページ数などを改めて確認しましょう。

社労士試験の科目や配点、スケジュールなどは、以下の記事も参考にしてください。


社労士試験過去10年間の分析まとめ

合格基準点、救済措置、問題ページ数、合格率を以下の表にまとめています。

それぞれの項目詳細について、一緒に確認していきましょう。


選択式試験の合格基準点

◆令和5年度の選択式試験の合格基準点は、以下のとおりでした。

40点中26点以上 かつ 各科目3点以上

◆過去10年間の合格基準平均点は、24.5点です。


選択式試験の救済措置

選択式試験の合格基準点で注目すべきは、救済措置の有無です。

救済措置とは、試験の難易度によって特定科目の合格基準点が引き下げられる調整のことです。

平成26年以降、毎年1科目以上で救済措置が講じられています。しかし、令和4年以降、選択式試験の救済措置がなくなっています

理由はおそらく、令和3年に労一(労務管理その他の労働に関する一般常識)で合格基準点が1点に引き下げられたことが関係しているのではないでしょうか。

合格基準点が2点に引き下がることは以前もあったものの、この「1点救済」は関係者間でも相当波紋が広がりました。この結果を受けて、令和4年・令和5年ともに、救済措置がとられなかったと予想しています。

この流れを汲むならば、令和6年もなるべく救済措置がとられにくい出題がされるのではと思われます。救済措置がないことは、試験問題の質の担保にもつながります。

つまり、選択式試験では各科目3点を必ずもぎ取れるよう対策を講じましょう。


救済措置がとられやすい科目

選択式試験で最も救済措置が多い科目は、健保(健康保険法)で、過去10年間で5回補正が行われています。

数字が空欄として抜かれるパターンが非常に多いです。たとえば、出産手当金の支給期間や、高額療養費などが出題されており、これらは計算問題が絡むため出題しやすいという理由があります。

次いで、労一(労務管理その他の労働に関する一般常識)社一(社会保険に関する一般常識)が各4回となっています。


救済措置の要件と例外

救済措置の要件は、以下のように定められています。

「科目最低点の補正」
各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。

ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。

ⅰ) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
ⅱ) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/sankou1.pdf

しかし、上記要件を満たさない得点分布でも、補正(救済措置)が実施される場合もあります。受験生にとっては喜ぶべきパターンです。

具体的には、令和3年の国年(国民年金法)で、合格基準点が2点に引き下げられました。

補正要件として、「2点以下の割合が5割以上かつ1点以下の割合が3割以上」という基準が設けられていますが、令和3年の国年は1点以下の割合が3割に未達でした。当時、救済措置はないだろうと予想されていたのですが、要件に当てはまらなかったにもかかわらず、実際には合格基準点が2点に引き下がったのです。

つまり、選択式試験で3点を下回ってしまったとしても、救済措置がとられる可能性も残されているということです。模試や本試験で合格基準点に届かなかったとしても、最後まで諦めてはいけません!


択一式試験の合格基準点

◆令和5年度の択一式試験の合格基準点は、以下のとおりでした。

70点中45点以上 かつ 各科目4点以上

◆過去10年間の合格基準平均点は、44.3点です。

択一式試験の合格基準点は、過去10年間を見ても、マックスは45点です。したがって、45点を取れれば合格ラインにおおよそ乗ることができるでしょう。


択一式試験の救済措置

一方で、択一式試験では合格基準点の補正はされにくいと思った方が良いです。

平成26年、28年、29年と救済措置がとられたのですが、平成30年以降は補正はありません。過去10年間で見てもわずか3回のみですので、択一式試験については各科目4点以上を必ず取っておきたいところです。


問題冊子の総ページ数

過去10年間の平均問題総ページ数は61.4ページと、問題量が非常に多いのが最近の傾向です。

たとえば平成26年の問題総ページ数は、56ページでした。

しかし、翌年の平成27年には一気に8ページ増加して64ページとなり、合格率も9.3%から2.6%と激減しました。もちろん、問題が難しかったことも挙げられますが、物理的にボリュームが増えたことに圧倒された受験生は少なくなかったでしょう。

みなさんは、試験開始と同時に、まずは問題総ページ数を確認しましょう

たとえば65ページあったのであれば、問題数は多めだと判断して、タイムスケジュールにも気を配りながら解答を進める必要があります。

問題数が多いのか少ないのかをざっくり把握しているかどうかの差は、案外大きいものです。


まとめ

過去10年間の社労士試験の分析をお伝えしました。

合格基準点、救済措置、問題ページ数、合格率などから、取るべき対策が明らかになったかと思います。

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