見出し画像

フランスで音楽を学ぶ

フランスで音楽を勉強するにはどんな選択肢があるのでしょう。
なになに、”フランスでは行政による実践音楽教育が行われており、国及び地方行政が管轄する音楽院でレベルの高い音楽教育が受けられます。”とあります。

なるほど、国公立の音楽院があるのですね。どんな学校があるのか見てみましょう。(資料:日仏文化協会)

①国立高等音楽院 CNSM  Conservatoire National Supérieur de Musique 
文化・コミュニケーション省直属。パリとリヨンに2校あります。舞踏科も併設されています。受験のチャンスは2回と決まっています。大学同様に音楽専門の国家資格(ディプロム)が取得できるシステムがあり、第一課程修了で国家音楽専門資格(DMSPM Diplôme National Supérieur Professionnel de Musicien)、第二課程修了で修士相当のDiplôme de 2e cycle supérieur , conférant le grade de Masterが授与されます。
パリだとソルボンヌ大学、リヨンだとリヨン第二大学の規定の単位を取得した学生には「リサンス」という学士が授与されます。
入学にはフランス語のレベルB1(リヨンはA2)の証明を提出しなければいけません。

②ポール・スーペリウール Pôle Sup  Pôle Supérieur d'enseignement musical
2008年から設立され始め、フランス国内に9校あります。国立高等音楽院と同じディプロマの取得が可能です。

③地方音楽院 CRR  Conservatoire à Rayonnement Régional
地域圏首府が管轄します。42校あります。中でもパリ市管轄のパリ地方音楽院は有名です。DEM(Diplôme d'etudes musicales)を取得できますが、その後上の課程(Pôle Sup等)に進学してDMSPMやリサンスも目指せます。

④県立音楽院 CRD  Conservatoire à Rayonnement Départemental
県都が管轄し、108校あります。

⑤パリ区立音楽院 Conservatoire Municipal d'arrondissement de Paris
パリ市内各区が管轄の区立音楽院があります。各校、1区 W.A.Mozart、5区 Gabriel Fauréなど、作曲家の名前がついています。

⑥私立の音楽院
パリ・エコール・ノルマル音楽院、スコラ・カントルム音楽院など、私立の音楽院もあります。


本当にたくさんの音楽院があるのですね。驚きです。Diplômeという言葉もたくさん出てきて複雑。また、国公立の音楽院は楽器にもよりますが、入学に年齢制限があります。21歳以下、22歳以下など。

ところで、うちの息子が音楽を専門的に勉強するにはどうしたら良いのでしょう。

フランスでは音楽や舞踊などの芸術分野を、日本でいうところの小学4年生から高校3年生の学年で、国公立の音楽院(Conservatoire)で勉強することが出来ます。ただし、音楽院を受験し合格した上で、その音楽院提携の小、中、高校に入学する”ダブルコース(Classe à Double Cursus)”というシステムがあります。音楽院と小、中、高いずれかの2つの学校に並行して通います。

このコースを受験するには、まず専門分野が非常に高いレヴェルであること(初心者は受けられない)と、フランスで教育を受けられるレベルのフランス語力がないといけません。

ハードルは高そう!でも挑戦してみたい!次回、ダブルコース受験に向けてもう少し詳しく調べてみることにします。お楽しみに。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?