第四話 お金が増える仕組みが知りたい
「人類の最大の発見は”複利の考え方”だ。」 A.アインシュタイン
「投資してみたい!」という気持ちになりましたか。はやる気持ちをおさえて、もう少し、お金が増える仕組みについて勉強しましょう。
投資するときに大切なことをいくつかお話しします。
お約束
くどいようですが、何度でも言います。収入を増やして支出を減らし、資金を最大化しましょう。投資の効果を引き出すには投資に回す資金が多い方が断然良いのです。ただし、自分にとって無理な金額を投入してはいけません。長期にわたって時間を味方につける投資をしたいのに、途中で挫折することになってしまうからです。「余剰資金」(よじょうしきん)といって、多少減ってしまっても生活に影響を与えない金額を把握しましょう。
また、「詐欺」(さぎ)にあわないことです。これは別の会でまた改めて詳しくお話ししますが、大小、本当にたくさんの詐欺、またはぼったくりすぎて詐欺に近い誘いがあります。違法なものから合法なものまで、宣伝されているものはほとんどゴミ。素人の私たちは、勉強して知識を得なくてはいけません。
複利(ふくり)の考え方
また新しい言葉が出てきましたね。「複利」(ふくり)は投資において大切な仕組みなので、説明します。
「金利」(きんり)とか「利息」(りそく)、「利子」(りし)という言葉は聞いたことはありますよね。ほぼ同じ意味の言葉です。
⭕️さんが🔴さんにお金を10万円貸します。🔴さんは一年後に返す約束をしていますが、⭕️さんはそのお金を1年間使うことができません。そこで🔴さんは、一年後に10,000円をプラスして、11万円を⭕️さんに返すことを約束しました。
この、プラスした10,000円を「利息」(りそく)といいます。そして、借りた10万円を「元金」(がんきん)または「元本」(がんぽん)といいます。10万円に対して10,000円は10%に当たり、1年間借りたので、この場合は「年利10%」となります。
利息のつき方には2種類あります。「単利」(たんり)と「複利」(ふくり)です。
①「単利」は、「元本」(元金)にだけ利息が付きます。
元本1万円に3%の金利がついて、翌年1万300円になりました。その翌年も1万円の3%の300円がついて、1万600円になります。
10,000 → 10,000+300=10,300 → 10,300+300=10,600
②「複利」は、「元本+利息」に利息が付きます。
元本1万円に3%の金利がついて、翌年1万300円になりました。その翌年は、1万300円に3%の金利がついて、1万609円になりました。
10,000 → 10,000+300=10,300 → 10,300+309=10,609
たった9円?と思うことなかれ。たとえば元本100万円を年利5%で30年運用(うんよう)すると、①単利の場合は250万円 ②複利の場合は約432万円になるのです!大きな違いが出ましたね。複利だと、雪だるま式に膨らんでいくのです。
また、いかに元本を増やすか、いかに長期で運用するか、ということに複利の大きな効果が得られるかどうかがかかっています。
投資の場合は、投資商品そのものの値段が上がったり下がったりする「値動き」(ねうごき)による利益などを付け加えて、年にどれくらいの収益があったかを、「運用利回り」(うんようりまわり)といっています。これも投資の回で詳しくお話ししますが、月5万円の投資を年利5%で30年運用すると、元本1800万円が3400万円になるのです。1600万円の利息がつきました。金利のパワーについてなんとなくわかりましたか?
利息との付き合い方
銀行の預金だって、私たちは利子をつけて銀行にお金を貸しているという状態なんです。しかも銀行も複利で借りてくれています。ただ、年利0.001%で。あら、あまり利子がつきませんね。でもかつては金利が高い時代がありました。私が幼き頃の郵便局の貯金は7.5%!なので、昭和の人は貯金大好き。あ、私も昭和か。
金利が低いことが悪いとは限りません。逆にお金を借りることを考えてみましょう。お金を借りなくてはできないこともあります。たとえば、自分で会社を作って事業を起こしたり、住宅などの高い買い物をするときです。”借りるところを間違わなければ”非常にお金を借りやすくて助かります。
ここからはとっても恐ろしい話をします。超低金利時代なのにも関わらず、私たちは普通に暮らしているだけで生涯で1000万円ほどの利息を支払っていると言われています。
クレジットカードの分割払いやリボ払いはどれだけ利息を取るか知っていますか?なんと年利15%にもなります。銀行のカードローンで14%くらい。
同じ金貸しでも銀行ではなく、消費者金融というものがあります。「ア○ム」とか、「プ○△ス」とか。それらを使う場合、年利の上限は18%。たとえば50万円を借りて30年放置すると、借金は7100万円にも膨らみます。なんという破壊力でしょう。
ちょっと間違えると、利息を払うことに一生を費やす金利地獄に落ちるのです。利息のパワーは絶大。宗教によっては「利息を取ることを禁止」しているものもあるくらいです。(ちなみに仏教では禁止していません)
でも、だからこそ味方につけたい!ここが今回一番言いたいことなのですが、「借りる側」ではなく、「貸す側」にまわればいいのです。投資をしてお金を貸す方に回り、金利を味方につけるのです。金利と上手に付き合って、ハッピーに暮らしていきましょう。
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