見出し画像

第五話 どんなものに投資することができるのか知りたい

未来は明日ではなく、君たちが今日することによって作られる。 byロバート・キヨサキ


「金持ち父さん 貧乏父さん」という本を知っていますか?日本で出版されたのが2000年頃だったと思います。著者のロバート・キヨサキさんはアメリカのお金に関する考え方を日本に紹介してくれました。その頃この本を読んで、”へえ〜、こんな世界があるのか” と興味が湧いたものの、今ほどの行動力がなかった私は他人事のような気がして頭の引き出しのどこかにしまったまま、かなりしばらく放置してしまいました。本の中でも「すぐにやりなさい」と言ってくれているのに、もったいないことをしたなーと反省しました。「時は金なり」です。

前回までの記事で、投資とはどんなものなのか、投資の概念を勉強しました。これからは少しずつ実際の投資アクションに近づいていきましょう。
さて、投資といっても私たちが投資できるものってどんなものなんでしょう。代表的なものをご紹介します。それぞれ、詳しくは別の記事で追っかけ説明をしますので、ここではざっくりと特徴をお話しします。

1.「株」(かぶ)

投資の王道、「株」からご紹介します。株とは、企業(会社)が資金を集めるために発行する証書です。

会社は、今までの仕事が実って少しずつ大きくなってきました。もっと広いところに引っ越したり、新しい設備を入れたり、人を増やしたり、店舗を増やしたくなりました。でもそれにはお金がかかります。そこで、「新しい事業を始めます!出資してください!」と「株券」(かぶけん)を発行します。そのように株を発行する会社を「株式会社」(かぶしきがいしゃ)と言います。

たとえば1000万円集めたいので、一株一万円の株券を1000株発行するとします。私たち投資家は、この会社を応援したくなりました。そこで株を買い、「株主」(かぶぬし)になりました。株主になるということは、企業のオーナーになるということ。その会社を所有する一人になったのです。その会社のよりたくさんの株を持つ人は、会社の経営に対して発言権もあるのです。

そうして利益を上げることができた会社は、株主たちににその利益から何%かのお金を分けます。そのお金を「配当金」(はいとうきん)といって、持ち株が多い人はたくさん受け取ることができます。配当金は、出す会社と出さない会社があります。

私たちは、日本の企業の株やアメリカの株、その他世界中の株を証券会社(しょうけんがいしゃ)を通して買うことができ、いつでも売ったり買ったりできます。株の値段を「株価」(かぶか)といいますが、上がったり下がったりします。詳しくは次回以降にお話しします。

2.「債券」(さいけん)

「債券」とは、お金を借り入れる目的で発行される証券のこと、いわゆる借用書のことです。国が発行する債券を「国債」(こくさい)、地方自治体が発行する債券を「地方債」(ちほうさい)、企業が発行する債券を「社債」(しゃさい)といいます。私たちが国債を買うと、国にお金を貸しているということになります。

特徴として、5年、10年、20年などの期間が設けられていて、それぞれ金利が設定されています。投資家が「満期」(まんき)まで保有(ほゆう)すれば、元本と利息を受け取ることができます。前回の利息の回でお話しした、”期日までお金を貸すので利息をちょうだい” という意味です。”期日まで”とは言っていますが、途中で売ったり買ったりもできます。こちらも別にお話の機会を持ちたいと思います。


以上「株」「債券」の二つは「伝統的資産」と呼ばれていて、昔から投資対象とされてきた資産です。これから投資を始める初心者はまず伝統的資産から投資するのが良いと言われています。

ここからは「オルタナティブ投資」(非伝統的資産)という上級向けの資産についてお話しします。

3.「不動産」(ふどうさん)

「不動産」とは、土地や建物など、動かすことのできない資産をいいます。アパートやマンション、シェアハウス、戸建てなどの住居のほか、商業ビルや駐車場、倉庫などのテナント、民泊やレストハウスなどの宿泊系太陽光などがあります。

不動産の所有者を大家(おおや)と言ったり、家主(やぬし)と言ったりします。家主は毎月「家賃」を受け取ることができます。ただし、空室になると家賃は入らないので立地(場所や環境)などに関する知識が必要です。また、傷や壊れたものの修理も家主がするものなので、リフォームや内装の専門知識がない人が手を出せる投資ではありません。購入の時にかかる費用も大きいですし、手間がかかります。

ただ、うまく使うと毎月の収入が増えますし、税金のコントロールもできるので、勉強してチャレンジする価値はあるものだと思います。住居に関しては、賃貸を含めてのお話をいずれしていきます。


4.コモディティ(商品)

「コモディティ」とは、さまざまな商品のこと。原油や天然ガスなどの資源エネルギー、トウモロコシや大豆などの農産物、金やプラチナなどの貴金属があります。

特に「金」は昔から人気があり、世界中で価値が共通しているので安全性が高い資産だといわれています。なので、世の中が不況の時や紛争や戦争などで国際情勢が不安定なときは株などの変動が激しい資産より「金」に流れる傾向があります。「有事の金」という言葉があるくらいです。みんなが欲しがるので「金」の価格も高騰します。

5.「預金」(よきん)

以前、預金も投資だと言いましたね。ただし、日本の銀行の金利は低くて利息を期待することはできません。外国の銀行だとどうでしょう。「外貨預金」と言って、世界中の国の通貨で預金することができます。確かに日本の銀行の金利より高い場合があるのですが金利は常に変動しますし、外貨預金は「為替」(かわせ)というものの影響を受けます。別の通貨を交換するときに、欲しい通貨の価値が高い時は多く払わなければなりません。また逆もあります。為替についてはまた別のお話にします。

6.その他:注意!

仮想通貨、FX、ソーシャルレンディングなどの広告や宣伝を見たことはありますか?こういうものは理由があって勧めることはできないものばかりです。投資と一体型になっている保険商品や同じ不動産でも新築ワンルームマンション手数料をボッタくられるだけでなく、詐欺に合う可能性も高いので注意が必要です。


ざっと駆け足で投資できる資産を見てきましたが、とても説明しきることはできないので、追っかけ勉強を続けていきましょう。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?