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一部の天才だけが芸術家を名乗っていいと思っている人へ

「私がこの芸術の域に達するまでに、どれだけの努力を重ねているかを知ったら、芸術家になりたいとは誰も思わないだろう。」 byミケランジェロ


この言葉にはなんだかホッとさせられました。”あの”ミケランジェロ”も人間だったの?! と。私と「同じ」とは言いません。けれども、こんなにも気持ちの距離を縮めてくれるなんて、なんかミケランジェロっていい人なのかも、と思ってしまいます。

ミケランジェロは、15C~16C イタリア、ルネサンスの芸術家です。あの、ダヴィデ像で有名ですが、素晴らしい絵画も残しています。神がかった才能に恵まれた反面、心は繊細で、常に苦悩に苛まれていたそうです。

どんなに ”美の巨人” 的に後世に伝えられている人にも、まだ芸術家でなかった時期というものもあります。しかも、そこからのは全くもって平坦ではなく、むしろ私たちが想像できないような深い闇が長く続いていたりするのです。

それを美の巨人たちはものともしなかったのか。そうではないはずです。私たちと同じように、支払われない賃金に心配し、借金に恐怖を感じ、命の危険にビクビクすることだってありました。少なくともミケランジェロは。

やめようと思えばやめられるんです。でもどんなことがあっても、少しでも芸術の質を高めようとしたことでしょう。今度はさらに、次はもっと。いくら才能を周りが認めていようと、その姿勢は変わらないのです。

この言葉からは、 ”人間ミケランジェロ” を垣間見ることができます。生き方そのものから、芸術に対する姿勢を学ぶことができるのです。そして勇気をもらい、強い心でいられる気がします。

彼は天才だから、私たちと違うから、芸術家なのではなく、生きる喜び苦しみをひっくるめて愛した人間だから芸術家なのです。人生の本当の価値を知ったのです。

それにしても、私も言ってみたい!こんなミケランジェロの言葉のようなセリフ!!


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