見出し画像

非営利型一般社団法人の資金調達

私の運営しているチャーミングケアという団体は、非営利型の一般社団法人です。
非営利型?一般社団法人って非営利じゃないの?と思う人も多いのではないでしょうか。
一般社団法人を「非営利法人」を言うことから、株式会社のように営利活動をしてはいけないと思われがちだけど、それは違うんです。
一般社団法人ってどんなもの?という話と、チャーミングケアってどうやって運営してんの?という話を7月30日にオンラインで行う「親子で学ぶお金の話」を開催するにあたって、あんまり知らない一般社団法人とお金の話を展開したいと思います。

普通型 非営利型 2種類ある一般社団法人

一般社団法人は、「普通型」と「非営利型」の税制上2種類に分かれます。
普通型は、株式会社や合同会社などの普通法人と同等の課税形態
非営利型は、税制上の優遇措置があったりします。(あるというだけで該当するかどうかは別の話です。ちなみにチャーミングケアは優遇措置を受けていません)
優遇措置とは、聞き馴染みのある「NPO法人」とほぼ同等措置となります。
NPO法人と非営利型一般社団法人の大きな違いは、設立時に管轄官庁の認証が必要であるのに対し、非営利型一般社団法人は、約款に必要事項表記を記載するなど一定の要件を備えた上で登記さえすれば設立可能です。

非営利型と言っても、一般社団法人が行う事業内容に制限はなく、株式会社や合同会社などの営利法人と同様どのような事業でも自由に行うことができます。
非営利=「ボランティア」「公益事業」と思いがちだけど、そうではないのです。
なので、「収益」を上げることを目的とすることもOK
*ただしその場合、税制上の優遇は受けられません。
法人で活用する資金の「共益」を目的とすることもOKなのです。

言い方が違う? 資金調達=ファンドレイジング

チャーミングケアは、2019年から2021年3月まで物販事業のみを切り離して株式会社を運営していました。その際は、資金調達をするため、様々なビジネスプランコンテストやアクセラレーションプログラムを経験しました。
結果として、親会社となる企業さんに巡り合い100%出資の子会社になるという形で株式会社になったわけですが、2021年4月その物販事業「チャーミングケアモール」は無償譲渡という形で一般社団法人に事業譲渡されました。
簡単にいうと、売り上げが上がらなかった。ビジネスとしては失敗したという結論になります。

国内唯一の病児障害児専門医療ケアグッズとお見舞い品のECマーケットプレイス

元々物販事業も一般社団法人で運営するつもりにしていたので、設立当初(2019年−2020年初旬)は普通型の一般社団法人として利益もないのに税金だけを支払う格好で運営していました。
そこに赤字の収益事業が譲渡された。はてさてどうしよう?
その当時の記事はこちらです

そのまま普通型で運営を考えるのが慣例なのだろうけど、約1年間物販事業をやってみて感じた肌感覚として、売上を追求できる事業とは到底思えませんでした。
辞めてしまうことも検討しましたが、社会的意義や病気や障害のあるこどもと家族の課題感を考えると、どうにか存続することが課題解決の一助になると考えました。
そこで、自走するために別の事業「チャーミングケア研修」を立ち上げ、そのタイミングで非営利型の一般社団法人とすることを決めました。

2022年1月 チャーミングケア研修はスタートしました!

新たな事業を立ち上げをするには資金が必要。でも建付は「非営利型」にする。なにそれややこしくない??頭がごっちゃになりそうになりました。そしてどうやって資金調達するんだよ・・・と悩みました。とりあえずイチカバチかクラウドファンディングをやってみよう!そう思って挑んだのが昨年行ったクラファンです。

All or Nothing という、目標金額に達しなければプロジェクトは実行しないという、もはや博打に近い賭けに出たのです。
背水の陣もいいところで、そもそも寄付活動なんてやってこなかったのでクリアできる見込みなどどこにもありませんでした。
あったのは株式会社時代に経験したPRのスキルと、広告代理店勤務時代やフリーランスで培ってきた企画力のみです。
ありがたいことにプロジェクトは見事成立し、その後ベネッセこども基金という助成金事業にも採択され、なんとか研修事業は動き出しました。資金調達からファインドレイジングに頭のスイッチが切り替わってきたのは、この頃です。

ベネッセこども基金「重い病気を抱える子どもの学び支援活動助成」に採択されました。

収益も含めて共益的活動として循環させる

事業が進行しだしてコンテンツが出来始めると、それを拡散させて循環する資金を生み出さねばなりません。
リアルな場所を構えて展開するものではないので、待っていても人は来るはずもなく集客をせねばなりません。
そういう意味では、一般の株式会社が展開しているサービスと何も変わりないかもしれません。
ちょっと違うところは、「営利」を目的とせず共益的活動を目的としているところです。
見た目的には利益が上がったとしても、それをまた別の活動に循環させているので、要するに活動する人や団体の収入には繋がっていないという形になります。
実際のところ、代表であるわたしの収入はいわゆる最低賃金(役員手当のみ)で、とてもじゃないけどこの活動の収入だけで生活できるような金額ではありません。
唸るような資産家でも、大金持ちのパートナーがいるわけでもないので、別の仕事をわりとしっかりして生計を立てています(ランサーズ社の複数の事業部に業務委託で関わらせていただいたり、フリーランスとして企業さんの広報・PRの伴走や販促の伴走なんかをさせていただいています)

応援よろしくお願いします!

そんな中、今年もファインドレイジングのためのクラウドファンディングを始めました。

研修事業を立ち上げてみて、走りながら感じているのが、病児や障害児界隈のデータの少なさ。研修でエキスパートの講師の方に登壇していただくんですが、それを紙のテキストに落とそうかと考えた時、この事例の根拠になるデータってどこだっけ?おやおや??となることが多々。
医療文献や国のデータを漁るも、ピッタリマッチするものがない(あっても記録として結構古い)
これは、独自で調べた方がいいかもしれない。どうせやるなら、我々の活動のきっかけになった「こどものアピアランスケア(外見ケア)」に関する調査をしよう!と立ち上げたのがこのプロジェクトです。

プロジェクト推進にあたり7月30日31日にオンラインのイベントチャーミングケアフェスを開催します。

お申し込みはこちら→http://ptix.at/Pj7YGS

そんなわけで、運営している一般社団法人はこの7月3期目を迎えました!
まだまだひよっこですが、応援していただけるととっても嬉しいです。
そして仲間も絶賛募集中!どうぞよろしくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?