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🌺追悼 ジェーン・バーキンさん/娘との日々、亡き人追憶 2023.7.16

ジェーン・バーキンさんが2023年7月16日、パリの自宅で亡くなりました。76歳でした。

パリのご自宅でインタビューして書いた2009年8月の記事を振り返りつつ、 安らかに眠られるようお祈りいたします。

ご自宅にうかがうと、かつてのフランスのセックスシンボルは自由奔放に生きつつも年輪を重ね、娘たちを気づかう母親の顔をのぞかせていました。当時、ミャンマーの民主化を訴えるなど社会的な発言が目立っていましたが、英国の軍人だった亡き父や、伝説のスーパースターだった2人目の夫、故セルジュ・ゲンズブールの記憶をしんみり語る姿は、年齢相応のふつうの女性に見えました。

ゲンズブールは歌手、俳優、映画監督など、芸能界であらゆることをこなしたマルチプレーヤーで、歌手・女優のバーキンとは伝説のカップルとして一世を風靡しました。2人の間に生まれた女優シャルロット・ゲンズブールを含め、ゆかりの人たちが今も一線で活躍し続けています。


挑発的な作品。タバコを吸いながらのステージ。年を重ねて不良っぽい持ち味を失わなかったゲンズブールのことは今も人々の記憶にとどまり、パリのモンパルナスの墓地にある墓を訪れる人は絶えません。ゲンズブールはロシア系ユダヤ人の移民の家庭に生まれ、バーキンは英国出身。激しく型破りに生き抜いてきたそんなカップルを、フランスが熱狂的に受け入れたことは、フランスの奥の深さであるように思えます。

パリ・モンパルナス墓地にあるセルジュ・ゲンズブールの墓(撮影・飯竹恒一)


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