ヤス

あんたジャージでどこ行くの

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あんたジャージでどこ行くの

記事一覧

詩にならなかった言葉、その他③

人間にだって 幽霊みたいなやつが いるように オバケにだって 幽霊みたいなやつが いるんだよ いるのかいないのか 分からないやつさ 人を驚かそうなんて 気概もないやつ…

ヤス
1日前
18

満潮

永遠は時の砂を濡らし 浜辺にはもう誰も戻ってこない 拙い楼閣も  貝で編んだネックレスも 置き去りになって ご覧 あの夕焼けを どうしようもないほどに緋い 星と交わ…

ヤス
8日前
26

命名

父と母がセックスしている 生まれてくる命に名前を付ける行為を 誰が咎められよう 産毛が揺れるたびに微笑みがこぼれる 唾液に光り輝くものが混じる でたらめな感情が絡み…

ヤス
2週間前
26

鳥葬

朝 まだ交通量の少ない道の脇で 天使たちが解体を始める 何も無駄にしてくれるな 眼も耳も 血も涙も 凡庸な想い一つですらも

ヤス
2週間前
31

夜明けの歌

夜明けを伴奏に 今日を歌おう 365分の1の 特別でない日を祝おう 棚田の一枚一枚にも 朝日は映り込み 失敗も成功も 全部君のものだよ

ヤス
3週間前
33

イシュー

体験が傾く 左右に揺れる どうでもいい情報にまで 見たこともない色がつく 未来から灯りが降りてこなくなり 暴力は静かに肯定され 死んだ子供を抱いた母親だけが その光…

ヤス
1か月前
34

桜が散った。

もはや誰も興味を持たなくなったが、それでも彼らは生きている。

ヤス
1か月前
26

nowhere

涙の産まれる場所に 白鷺は腰をおろす 手入れを怠った湿地帯は 見ず知らずの草が茂り 悲しみを掻き分けたって 泥濘を踏み越えたって 答えの出せない問いに 言葉は搦め捕ら…

ヤス
1か月前
37

荒船哲次は当てられるのに、なんで鈴井貴之は当てられないのよアキネーター。
私の回答が悪いのか?

ヤス
1か月前
12

愛されないように

愛されないように 愛されないように 目を伏せ 陽だまりを避け 呼吸も できるだけしないで いい子にしてたら 何かいいことあるの 言われたことは しっかりやります お箸だ…

ヤス
1か月前
21

怪物

毛むくじゃらの頭が一つ ギョロリとした目が二つ 何でも食べてしまう口が一つ ペラペラの舌が二つ 獲物を捕らえる手が二つ 竦めてばかりの首が一つ のろのろ歩き回る足が…

ヤス
1か月前
27

そういえば昔はパソコンにソリティアとか上海が購入時からインストールされていて(今も?)、暇潰しに始めてみたら5〜6時間ぶっ続けでプレイしてしまった、みたいなこともあったなあ。変に中毒性があって…

人生にはこんな、非生産的な作業が必要な時だってあるのですよ。

ヤス
1か月前
16

hatching

ピースが足りないと言うのなら 私の色を一つ 分けてあげましょう 温めなさい 孵るまで そのために生まれてきたのだから

ヤス
1か月前
26

目黒川の桜、昔もっとライトアップされてた気がする…

ヤス
1か月前
18

何気なく聴いていた曲に、不意に心を揺さぶられる事ってありません?

久しぶりにくるりの「loveless」聴いたらなんでか涙出た。ぐぬぬ。

ヤス
1か月前
19

花と浪

まるで大きな存在が通り過ぎたかのように 花たちは一様に捻れた 皆 飲み込まれまいと必死だった 飲み込まれてしまった花すらも 大気の震えに気付いた少年は 振り返り見る…

ヤス
1か月前
26
詩にならなかった言葉、その他③

詩にならなかった言葉、その他③

人間にだって
幽霊みたいなやつが
いるように

オバケにだって
幽霊みたいなやつが
いるんだよ

いるのかいないのか
分からないやつさ
人を驚かそうなんて
気概もないやつさ

猫をからかってた方が
愉しいんだってさ



夢物語を信じて疑わない
君の言葉はいつも
猛毒のように甘いね



かげろうは命に疑問符を付けない



この世の愛は君のものだし
この世の罪も君のものだ

甘受せよ 奮い

もっとみる

満潮

永遠は時の砂を濡らし
浜辺にはもう誰も戻ってこない
拙い楼閣も 
貝で編んだネックレスも
置き去りになって

ご覧 あの夕焼けを
どうしようもないほどに緋い

星と交わした約束も
いつか落ちる それは紛れもなく

命名

命名

父と母がセックスしている
生まれてくる命に名前を付ける行為を
誰が咎められよう

産毛が揺れるたびに微笑みがこぼれる
唾液に光り輝くものが混じる
でたらめな感情が絡み合い
一つは二つに 二つは四つに

もういいかい まあだだよ
いつ呼ばれてもいいように
目を覚ます練習をする

鳥葬


まだ交通量の少ない道の脇で
天使たちが解体を始める

何も無駄にしてくれるな
眼も耳も 血も涙も
凡庸な想い一つですらも

夜明けの歌

夜明けの歌

夜明けを伴奏に
今日を歌おう

365分の1の
特別でない日を祝おう

棚田の一枚一枚にも
朝日は映り込み

失敗も成功も
全部君のものだよ

イシュー

体験が傾く 左右に揺れる
どうでもいい情報にまで
見たこともない色がつく

未来から灯りが降りてこなくなり
暴力は静かに肯定され

死んだ子供を抱いた母親だけが
その光景に頷かなかった

桜が散った。

もはや誰も興味を持たなくなったが、それでも彼らは生きている。

nowhere

nowhere

涙の産まれる場所に
白鷺は腰をおろす
手入れを怠った湿地帯は
見ず知らずの草が茂り

悲しみを掻き分けたって
泥濘を踏み越えたって
答えの出せない問いに
言葉は搦め捕られ

世界は君に
寄り添ってはくれない

それでも 誰かのせいにして
生きていきたくはないだろう
俯いて歩いた水辺にも
菖蒲の花は咲き

皆 羽ばたいていったよ
足跡を少しだけ残して
ランタンの灯りが揺れている
風が強くなりそうだ

荒船哲次は当てられるのに、なんで鈴井貴之は当てられないのよアキネーター。
私の回答が悪いのか?

愛されないように

愛されないように

愛されないように
愛されないように
目を伏せ
陽だまりを避け
呼吸も
できるだけしないで

いい子にしてたら
何かいいことあるの
言われたことは
しっかりやります
お箸だって
ちゃんと持ちます

次の夜まで
あとどれくらいだろう
愛されたら
生きていけないから
愛されないように
愛されないように

怪物

毛むくじゃらの頭が一つ
ギョロリとした目が二つ
何でも食べてしまう口が一つ
ペラペラの舌が二つ

獲物を捕らえる手が二つ
竦めてばかりの首が一つ
のろのろ歩き回る足が二つ
毛の生えた心臓が一つ

角は無く 尻尾も無く
蝿のような美しい羽も無く
牙はすっかり丸くなり
猫背でおいでおいでをし

繁殖し 群れをなし 
それを社会的活動と称し
道具を用い 神をかたり
愛について知っていると嘯いた

そういえば昔はパソコンにソリティアとか上海が購入時からインストールされていて(今も?)、暇潰しに始めてみたら5〜6時間ぶっ続けでプレイしてしまった、みたいなこともあったなあ。変に中毒性があって…

人生にはこんな、非生産的な作業が必要な時だってあるのですよ。

hatching

ピースが足りないと言うのなら
私の色を一つ
分けてあげましょう

温めなさい 孵るまで
そのために生まれてきたのだから

目黒川の桜、昔もっとライトアップされてた気がする…

何気なく聴いていた曲に、不意に心を揺さぶられる事ってありません?

久しぶりにくるりの「loveless」聴いたらなんでか涙出た。ぐぬぬ。

花と浪

花と浪

まるで大きな存在が通り過ぎたかのように
花たちは一様に捻れた
皆 飲み込まれまいと必死だった
飲み込まれてしまった花すらも

大気の震えに気付いた少年は
振り返り見るだろう
美しく恐ろしいものを

何万 何十万 何百万枚もの光が
おびただしい命の欠片が攫われる様を
脈打つように舞い上がる様を