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男性の居場所について 日々のノート②

水無田気流さんの「居場所のない男、時間がない女」という本を読んでいる。男女にまつわる問題がいろいろあるようだ。ここではまず男性の問題をメモ。

・今の社会には男の居場所がないという問題

60歳の定年を迎えた旦那が亡くなったそうだ。近所の女性同士の会話で、「うちの旦那も早く死んでほしいわ!」なんて言われているそう。恐ろしいけど現実だ。その要因は、仕事場以外に居場所のない男はどこまでも妻についてくる濡れ落葉。粗大ゴミ扱い。

男の主戦場はあくまで仕事場のある都市であり、郊外という住宅空間はとにかく女性と子どものためにある。男は日中に住宅街にいると不審者扱いされ、大したことのない事案での通報例もあいつぐという。昼間からぶらぶらしている男性は「犯罪」を予期させる存在。


・覇権的男性性の問題


覇権的男性性は従属的男性性を貶めることで、自己を作り上げる。
この作出に荷担するのは、進んで覇権的男性の賞賛と共に従属的な立場に立とうとする女性も同じだ。「誇張された女性性」(コンネル)
例)秋葉原事件の加藤智大の女性嫌悪感情

旦那に死んでほしいと思っているが、離婚を積極的にはしない夫婦。この建前の裏にある本音が暴露されるのが消費市場。本音である消費市場では男性嫌悪表現が過剰に取り入れられる。
性別役割分業が表現されたCMには女性から告発されるが、一方で「男は臭い」などの男性嫌悪のCMに男性から指摘が入らない現実。
告発者が当事者扱い=自身の劣位を暴露してしまう行為、になる恐れがあり声がだせない。女性がミスコンに反対するときの「ブスのやっかみ」という現象と同じ。

その他
・女性のいない男性は早死にする 
・自殺は圧倒的に男性が多い 全体の8割
・孤独死リスクの高さ
・世界の中でも日本人男性は仕事以外で人との関係性を持たない人が多い
16.7%で世界1位。2位はチェコで9.7%。
(なぜかメキシコの女性は18%くらいとなっていて気になる)


・関係性の貧困

生きるための選択肢が少ないことで自殺率が高まっている日本人男性の社会的特徴は、以前から宮台真司も指摘している。女性の方が問題に直面した時に、解決するための資源が多く、同性への相談も積極的にする傾向がある。男性はできない。女性は社会の中で浮遊してまったり生きる方法を知っている。


女性についてはまた次回。







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