本質を見失ってしまった新人アーティスト育成


音源を制作するスタッフ、ビジュアルを作り上げるスタッフは当然のことみなさんプロですから、ある程度のクオリティーのものは出来上がります。
ただ、新人アーティストがそのクオリティーに耐えうるだけの経験値や底力があるかといえば、そうではないケースがほとんどです。
つまりほとんど経験もないのに「アーティストでございます」と祭り上げてしまうために、本当の実力がないままにCDをリリースし、メディアに登場してしまうのです。
それはそこにこだわるスタッフがいないというかマネジメント側の意識がそこには向いていないからというのが原因です。

アーティストを作る側のスタッフ自身が音楽的な経験がないケースが多いので、やり方がわからないというのもある程度理解はできますが、それよりも問題なのは安易にデビューさせすぎということだったと思います。
まぁ景気のいい頃はそれでも売れたので、売上至上主義の業界としては「売れてんだからいいじゃん」みたいなことだったのですが、結果は本来のアーティストと呼べるような存在がいなくなってしまいました。

どんなビッグアーティストもアマチュアの頃があり、下積みを経験してだんだんらしくなっていくものです。
そしてそれは時間もかかるものです。
だって人間ですから次の日に急になんでもできるようになるというようなことにはなりません。


大人数のアイドルグループがたくさんありますが、卒業したからといってそのまま人気タレントとして活動を継続できるわけではありません。
それまでに基礎や下地をじっくり作ってきたわけではないからです。
素人がオーディションに受かってグループに参加して人気が出ても、それはそのグループの人気であって、いくらセンターを務めたと言ったところで辞めてしまえばただの人になるのです。

たとえば歴史のある宝塚歌劇団は、倍率の高い入学試験を通過して厳しいレッスンを受け、繰り返し舞台を経験することで役者として歌手としての実力を身につけていきます。
退団されてからも長く活動されている役者や歌手が多いのは、こういった環境の中で実力が磨かれていったからなのです。

何かのネタが受けて人気が出た新人お笑いタレントも、そのネタが飽きられたら消えていきます。
一発屋とか言われるようになりますが、もしそれまでの経験がしっかりあって、キャラも含めて芸が出来上がっていれば地位を確立できるのです。

ですから本当に実力を身につけて底力がなければ人気が出たところで長続きはしません。
オリジナル曲が4〜5曲しかないのにその中の1曲が評価されて人気が出てしまったら、一番苦しむのは本人です。
次に同じようなクオリティーの楽曲を誰もが望むからです。


下積みという言葉は何か辛くて暗いイメージがありますが、自分の才能で食べていきたいなら下積みは必要です。
特に芸能やスポーツはそうですね。
その人が技術を身につけ、作品を作り上げるために使った労力や時間が多くの人を感動させることになるので、本気で取り組んでレベルを上げることです。
そしてその環境は誰かが用意してくれるわけではありません。
「自分との戦い」というのはそういう意味なのです。
本当の実力がなければ人気が出たところで消えていくのも早いのだということを肝に銘じておきましょう。


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