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【コラム】考える力を育てるために言葉にしてみる

「オレの言うことを鵜呑みにせず、それぞれの現場で考えて自由に動け」という、男前なシュタイナー。そのためには、自分で見て考えてみることが必要です。

神戸シュタイナーハウスでは、今年、見る力を育てるための「認識の小道」の会、そして考える力を育てる場としての「哲楽cafe ピーチクパーク」の2本柱で活動しています。

ずいぶん前から、言葉にしていくことのパワーを実感し、「みんなで安心して話せる場所を作りたい!」と思っていました。1年半前、私が初めて哲学対話に参加した時の文章を発見したので、今回「哲楽cafe ピーチクパーク」の初心に帰る意味で、その時の思いをご紹介します。

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聴くことの大切さは、いろんなところで言われてる。傾聴とか、カウンセリングとか、コーチングとか、オープン・ダイアログとか…。そういう存在を知った時も、コレコレ!って思った。でも、どこか「クライアントと自分」とか、「ひたすら相手を立てる」みたいな、上からだったり、下からだったり、対等じゃない印象があって。

私、頭の回転がスローに出来てるから(←卑下じゃないです、特徴です)、ちょっと本質的な事を考えたい時に、話し相手がいてくれること。それだけで、自分の考えに気付く時がいっぱいある。

テンポよく進む会話の途中でも「ホントに?」「この場合は?」とか、ついつい考えちゃう性分なので、立ち止まれること自体、疑問に思っていいこと自体、常識はずれの言葉を受け取ってくれること自体がすごく貴重。アドバイスも答えもいらないけど、ゆっくり話し、聞き合っているうちに、お互いの価値観(そしてそのあいまいさも)が見えてくる。

自由や平和を願うふつーの人が、そうやって見つけた自分軸で意識的に動けたら、常識や世論がどうあれ世界は平和に一歩近づくな、と思っているのです。そして自分軸で動くことを応援するような時間が、自分にも提供できるんじゃないかな、と思って。それを何と名付けたらいいのか、ずっとわからなかった。

私がやりたいのは、それぞれの人が誠実に自分の中に降りていくお手伝い。礼儀正しく、相手を尊重しながら伴走するイメージ。バーのマスターみたいだね。あ、でも、グチや悪口を聞かされるのは遠慮したい。それはロバの耳にでも叫んでおいてくださ~い。

間違いのない機械でもなく、感情任せの動物でもなく、「ニンゲン」になっていくために、神戸シュタイナーハウスを続けてきました。が、私、教えるのに向いてないんですよね~。話をしているそばから「ホントかな」って考えながらしゃべるから、聴いている方も、安心してついて来れないもの(^^;)。

むしろ、一緒に考えたい。

この前、縁あって、「哲学カフェ」「哲学対話」というものに参加しました。哲学の勉強をするわけじゃなくて、一緒に考える会。うわ~、これ、たぶん目的に近いじゃん! そういう呼び方かぁ~。なるほどね~~~~。

もっと知りたくて、主催者の方に連絡して、参考になる本や集まりをいくつか教えてもらいました。勢いで、自分でもアレコレ検索して、日程が合う会にいくつか申し込み、本を買い、届くのを待っています。

いろんな人がいろんな場所で、ニンゲンがニンゲンになる事を応援しているんだな、とワクワクします。もうちょっと勉強して、暮らしの中の身近なテーマについて意識的になっていけるような、安心して話せる場所を作ろうと思います。

その時は、ぜひ、遊びに来てくださいませ~。

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と、自分のブログに書いたのが、1年半くらい前。不思議な流れで、生まれるべくして、やっと生まれます! 「哲楽cafe ピーチクパーク」。ゆっくり考えて表現した言葉を、互いに受け取りながら進んでいく、独特のワクワク感を楽しみに来てください!

記念すべき第1回は、22年8月21日(日)20時~22時、テーマは「あなたにとって家族って何?」。素でいられるのが家族? 「無償の愛」前提ってホント? 結婚・離婚が大ごとなのはなぜ? 家族は連帯責任? どこまでが家族? 家族に必要な条件は? 理想の家族って? などなど。常識はいったん置いといて、「家族」についてフリーハンドでアレコレ考えてみましょう。オンラインでお待ちしています!

詳細は「神戸シュタイナーハウス」のWEBサイト、
または「こくちーず」から!

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