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【子ども・大人】調和を目指す日本、個性を生かすアメリカ|ハヤシヨーコさん

22年2月6日のゲストは、ハヤシヨーコさん。「こんな教育を受けていたら、自分がダメになる」とアメリカの田舎にある公立高校へ転校したところから、様々な挫折と復活を経て、今に至るまでの学校や仕事の遍歴を、スライドを使って写真やクイズなどをふんだんに取り入れつつ、お話しくださいました。

中学時代に「こんな学校イヤだ!」と思う人は多いけど、実際に「じゃあどんな学校に行きたいの?」と考え、探した学校を受験して合格する人…そうやって単身アメリカまで行ってしまう人は、かなり少ないはず。そこで行動するかどうか。それによって人生は変わります。

若くして、ゆるやかに調和しようとする日本と、一人ひとりの個性を生かそうとするアメリカの両方を肌で知ったヨーコさんは、アメリカで暮らした学生時代に3つの決心をしました。

【3つの決心】
①アメリカで暮らし続けるぞ!
②成績のための勉強はしないぞ!
③お金のために働かないぞ!

3つの決心はしたものの、では「何のためにそうしたいのか」は、まだわからなくて、それらは後の人生で、ゆっくり考えていくことになりました。

ヨーコさんのお話は、アメリカと日本を行き来する数々の挑戦と挫折。いつもそこから立ち直らせてくれた友人の言葉。そして鶏を飼ったり畑を作ったりビールを作ったりという信州での今の働き方へと続きます。いまだに「職業は?」と聞かれても、一つには決められない状態。だけど、それ自体がサイコーに自分らしい。

そこまでの道程では、自分の努力とは関係のないところで、何度も道が閉ざされてきたようで、聞けば聞くほど「一つでも打ちのめされそう」という話が続きます。

その都度ヨーコさんを支えてくれたのは、学生時代の友人の言葉でした。「努力しても、道が開かれない時は、もっと素晴らしい道が開かれる」。他人事ながら「その言葉を贈ってもらって良かった~!」と感謝したくなります。

ヨーコさんの現在は、畑の手伝いに来てくれる多国籍なスタッフさんのお世話がメインの仕事。プラスあれこれの頼まれ仕事。通訳、翻訳、保育士、児童発達支援センター、子育て講座の主催などなど、好きな時に好きな仕事をしておられます。

振り返れば、学生時代の3つの決心は、形を変えつつ今も貫いている様子。四半世紀後の答えを見てみよう。
① アメリカで暮らす
→アメリカじゃなくてもよかった。大自然の中で家族を大切にしながら日々を楽しめる暮らしを実現している。
② 成績のための勉強はしない
→世界平和のために学び、動きたい。今は多国籍大家族のようなものなので、話をしているだけでも草の根の平和活動。
③ お金のために働かない
→自給自足しても、実際に暮らすにはお金が必要。ただしお金のために働く時も、職場ではお金のことを忘れて没頭できる仕事をしたい。内容によっては断ることもある。

「何の職業につくか」ではなく、「どこでどのように過ごすか」「何を大事にして生きるのか」が先にある。「今でも職業を聞かれると答えにくい」というヨーコさんが、最後に「仕事とは何か」をお話してくれました。

「仕事というのは、なりたい自分や理想の暮らしを叶える手段です。自分のやりたいことをやっていると、副産物として他者のためにもなり得る。そんな感じですね」。

これだけ挑戦と挫折を乗り越えて今に至っているお話を聞くと、挑戦しないのがもったいない、という気になってきます。ありがとうございました。

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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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