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【大人】この植物、尊敬~!(認識の小道の会)

モノを見る力を高めたい。見る力が弱くて、思い込みにも囚われて、もはや認識が歪んでるレベル。そんな自分を自覚していたのもあり、植物観察の会改め「認識の小道」の勉強会が始まりました。

興味のある方はコチラ

さて春休み。旅先で浴びるほどの植物に囲まれたので、いい機会だとばかり植物を観察してみました。見慣れない植物だらけでしたが、中でもどこにでも目に付いたのがコレ。

すり鉢状に広げた葉っぱが、とても美しい植物です。この植物は本当に島じゅうどこにでも居ました。宿の周りにも、海の近くにも、岩場にも、ジャングルの中にも、滝の周りにも。

地面からはもちろんですが、樹の上でも地面と遜色なく、立派な緑がガバッ!と大きく広がっていて、「なぜこんな空中に?!」と目を引きます。生えられた(?)方の樹も養分を吸われて弱ってる風でもなく、自分の葉っぱも、もりもり繁らせ、大家と店子くらいの風情で枝の分かれ目だけを貸しています。

華道をする人によると、この植物は本土で買うととても高価らしく、宝の山に見えるそうです。その素養のない私にはつやつやの緑にしか見えませんが。早速、認識の角度の違いで、同じものが全然違って見えてます。

さて、この植物ですが、名前を、「大谷渡」と言います。人名みたいですが「大谷わたる」じゃなくて、「おおたにわたり」。深い谷もカンタンに越えて、対岸に飛んで行く。谷さえ渡れる谷渡。それの大型だから「大谷渡」だそうです。

大谷渡さんは、すり鉢状に大きな葉っぱを広げています。そして、このすり鉢状の葉っぱがあれば、どんなに過酷な場所に着地しても、自力で生きていけるんだそうです。風が吹いたり雨が降ったりした時、飛んできた葉っぱや雨を、自分の真ん中に集めることができるんだって!

↓こんな感じ

この下の方、土に近いところは、自力で集めた葉っぱで作った腐葉土を根っこまわりに積んでいます。つまり、生まれた場所に関わらず、自分の成長に必要な水や養分を、自分で作りながら生きていけるのです。

生まれ落ちた場所が、豊穣な大地でも過酷な岩場でも何なら大きな樹のてっぺんでも、自分で養分を作れるなんて! だからどこに飛ばされても自力で育っていけるなんて!!

もちろん人が重機で地面を掘り起こしたりすれば、ひとたまりもないでしょうが。たまたま今日は、工事も爆撃も砂漠化もなく、緑豊かな亜熱帯。せいぜいイノシシにぶつかられたり、人に葉っぱをめくられるくらいでしょうか?

どんな場所で生きることになっても、周りから自分に必要な水や栄養を集め、周りの力も借りて、その分、優しく謙虚に、でも自分の真ん中をズラさず、大きく伸び伸びと生きていく大谷渡。そんな人を知っています。

島のあちこちで見られる大谷渡さんとその人を重ねて、
島中で大谷渡さんを見るたびに、その存在に励まされていました。

そう、その人とは、大人クラスの植物観察改め「認識の小道」の案内人の方。次回は2022年5月19日(木)9時30分~オンラインです。参加費は500円~(金額は任意)。ご興味のある方はぜひ!

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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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