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革新的なデータ分析ツール『ProVision』とは?

ProVisionとは?

ProVision(プロビジョン)とは、Stats Performが提供する、プロサッカークラブ向けのデータ分析ツールです。

Stats Performがカバーする70以上のリーグや大会のイベントデータをレポートにまとめたり、映像で確認したりすることができます。また、自分で作成した指標を使い、リーグをまたいで選手を比較したり、過去のシーズンに遡ってデータを集めることも可能なので、試合や対戦相手の詳細分析(スカウティング)から、長期的な選手獲得戦略まで、幅広いシチュエーションで活用できます。それぞれのイベントデータは映像と連動しているので、気になる選手のプレーを確認することも可能です。

専用のオリジナルレポート

ProVisionでは、Optaデータを組み合わせた既存の指標をや、自分で設定したKPIを導き出すためのオリジナルの指標を作成し、チームや選手についての欲しい情報をピンポイントで出力することができます。

例えば、バイタルエリアからボールを繋ぎ、守備にも貢献する献身的なポストプレーヤータイプのセンターフォワードを探しているとします。その場合、バイタルエリアの座標を指定し、そのエリアでのパス成功率、また、90分あたりの自陣ハーフでのタックル数を使ってレポートを作成し、世界中のリーグのセンターフォワードから求めている選手を探すことができます。

図1:バイタルエリアでのパス成功率(=Pass Comp % in Vital area)と
90分あたりの自陣ハーフでのタックル数(=Tackles in own half P90)
条件:EPL 2021-22シーズン、プレー時間900分以上のセンターフォワード

ProVisionで出力した上のレポートでは、それぞれのスタッツ、()内に順位を表示しました。例えば、クリスティアーノ・ロナウドは、バイタルエリアから攻撃に繋ぐことに関してはリーグ上位であるものの、守備に戻ることが少ないので、求めている選手とは違うと言えるかもしれません。

もちろん、これらの指標は一例であり、先述のようなタイプの選手を表す指標は他にも多数存在します。身長、体重のようなプロフィールデータから、得点期待値(xG)のような複雑な詳細データまで、さまざまなOptaデータを組み合わせることで、自分が求めているものに最も近い能力を持つ選手を見つけられます。

グラフィックでデータを可視化

ProVisionでは、ツール内でOptaデータを可視化することができます。選手データの比較チャートや、パスやシュートのピッチ上での位置や方向示すグラフィックなど、複雑なデータを分かりやすい形に変換することが可能です。先のポストプレーヤーの図1と同じ指標と条件で、比較チャートを作成してみます。

図2:縦軸がバイタルエリアでのパス成功率、横軸が90分あたりの自陣ハーフでのタックル数
条件は図1と同じ。チャート内の縦線、横線、斜線はそれぞれ平均値)

チャートを見ると、守備への貢献度が低いクリスティアーノ・ロナウドに比べ、アレクサンドル・ラカゼットやロベルト・フィルミーノは、どちらの指標でも平均値を上回っており、求めているタイプに近い選手だということがひと目で分かります。

さらに、フィルミーノについて詳しく知りたい場合は、選手個人のデータもグラフィックで確認できます。例えば、図3のように、昨季のフィルミーノの得点期待値をピッチマップで表示すれば、得意なシュート位置を分かりやすく表示できます。

EPL 2021-22シーズン、R. フィルミーノの全シュート
緑がゴール、赤がノーゴール
円の大きさは得点期待値の高さに比例

今回は選手のイングランドプレミアリーグを使用し、センターフォワードのスカウティングを例に機能をご紹介しましたが、選択するリーグを増やしたり、利き足や年齢で対象選手をさらに限定したりなど、可能な組み合わせ方は無数にあります。また、これらのデータやグラフィックはチーム単位でも表示することが可能ですので、対戦相手分析など試合前の準備にも活用できます。

映像との連動

ProVisionで表示されるデータは、すべて映像とリンクしており、レポート内の数字やグラフィック内のポイントをクリックすることで、プレーの映像が表示されます。

フィルミーノの全得点の映像をまとめて確認する場合、レポート内の数字をクリック。
グラフィック内のポイントをクリックすれば、特定のプレーの映像も見られます。

また、これらの映像をまとめたプレイリストを作成したり、ダウンロードしたりでき、チームミーティングの準備やスカウティングレポートの資料作成時に役立ちます。


この記事では、ProVisionの概要と活用法についてご紹介しました。今回ご紹介したのは、このツールでできることのほんの一部に過ぎません。もっと多くのデータポイントを用いた複雑な計算や、グラフィックを使ったチーム分析など、ProVisionではあらゆる方法で自由にデータを表現できます。
ご興味を持っていただけた方は、こちらまでお問い合わせください。


Stats Perform ProVision紹介ページ(英語)

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