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旺文社ベンチャーズ粂川秀樹氏〜出版業界初のCVCの登場〜

今回は旺文社ベンチャーズの粂川の出演会をまとめました!

粂川さんには旺文社の詳細についてや出版業界初のCVCについてお伺いしております!

▼目次
ブック事業部からCVCファンドの代表へ!?旺文社ベンチャーズ設立の経緯!
【旺文社ベンチャーズ】大手出版社がベンチャー投資!EdTech領域で社会の問題解決を目指す
EdTech領域参入の際のポイント!スタートアップだからこその強みを活かす?
○粂川秀樹 株式会社旺文社ベンチャーズ-マネージングパートナー
HP▶︎https://www.obunsha-v.co.jp/
1998年 青山学院大学 法学部卒業。
卒業後、旺文社に入社。2005年から社長室にて中期経営計画策定に従事。
2010年から営業戦略マネジャーとして毎年約200点の書籍の企画に関わる。
2015年より執行役員に就任し、出版部門を統括。
創業当初からある出版部門を率いる一方、新規事業開発を推進し、
学習アプリや学校向け学習Webサービスを展開。2016年に取締役に就任(現任)。
2018年4月から旺文社ベンチャーズ取締役、2020年12月から代表取締役に就任(現任)

ブック事業部からCVCファンドの代表へ!?旺文社ベンチャーズ設立の経緯!

学生時代や最初のキャリアについて

学生時代、粂川さんは編集者になるため、就職活動では出版社を受けられており、最終的に内定を頂いてたのが、旺文社だったそうです!
旺文社の社員はほとんどが新卒で中途社員はあまり在籍していないそうです

旺文社入社後のキャリア

入社後2年間は、茨城県と栃木県の高校の進路指導の先生に模擬試験を進める営業をされていたそうです。そこから営業を始めて2年後、栃木県のホテルで旺文社模試廃止のニュースを拝見されたそうです。そのため、旺文社模試を採用していた高校にお詫びの行脚をされたそうです。
その後、会社に戻ると事業部事業部自体が無くなっており、事業部の先輩の方々は大量にリストラにあっていたそうです。
その時に、事業の継続性の重要性と今後2度とこの様なことがあってはならないと、強く思われたそうです!
旺文社模試の廃止後は、塾の教材や情報誌を旺文社で受託するために塾への営業職に就かれました。

旺文社の特徴

旺文社は教育系の出版社であり、学習参考書や辞典、雑誌、TOEIC教材や参考書の販売などを行われています。メインのターゲットは高校生であり、高校生向けの参考書などを主に販売されているそうです!
また1931年の創業当初から螢雪時代という雑誌の刊行も行われており、こちらの二つの事業がメインの事業になるそうです!
その他の事業として、外部の会社にコンテンツ提供を行うライセンスアウト事業も行われているそうです。こちらの事業はデジタル事業とも呼ばれており、SHARPやCASIOの電子辞書にコンテンツを提供したり、アプリにライセンスを提供する事業も行われています。その他には広告事業の様な形で螢雪時代をWeb化したパスナビと螢雪時代に大学からなどから広告を獲得しているそうです!

CVCファンドを始めた背景

粂川さんは2008年にブック事業部という書籍の部門に配属され、2012年にゼネラルマネージャーで責任者になられました。責任者になられた時に紙の本だけでは今後シュリンクしていくと考えられ、新規事業を始められたそうです。新規事業を始めるにあたり、様々なところと提携して新規事業を行なっていく中でスタートアップ界隈の方達とお知り合いになられたそうです!
スタートアップ界隈の方達と話していく中で、人、モノ、金を一点に投入して情熱をかけて事業に取り組まれている話を聞き、新規事業でスタートアップと競い合うことは難しいといった思いがあったそうです。
またスタートアップの方達からも、旺文社はCVCをやらないのかと聞かれたため、CVCについて調べ始められたそうです!
粂川さんがCVCについて調べている時に社外取締役からCVC導入を提案され、2018年5月にCVCを立ち上げられたそうです!

その他にも粂川さんには、社外取締役の方が何故CVCの導入を提案されたのか、ファンド立ち上げ当初の体制についてお伺いしております!

ぜひご覧ください!!!

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【旺文社ベンチャーズ】大手出版社がベンチャー投資!EdTech領域で社会の問題解決を目指す

M&Aとマイノリティ出資

旺文社ベンチャーズは基本的にM&Aをゴールにしておらず、投資スタンスも基本的にはフォローで投資をされるそうです。そのためM&Aを行わないで自社の新規事業または外部へのリターンとシナジーの合わせ技で投資を行われるそうです!

ファンドサイズと投資のバジェット

ファンドサイズは10億円で一社あたり1000万円〜5000万円の範囲でフォロー投資をされています。投資の検討プロセスとしては平均で2〜3ヶ月ほどで投資の意思決定をされるそうです。他のメンバーと検討後、そこでOKが出れば、デューデリジェンスを行うそうです。旺文社ベンチャーズには決定権の無いアドバイザリーボードという組織が存在し、そこに旺文社の社長やスタートアップに詳しい外部人材を入れて、外部意見をもらい投資委員会で最終決定をされるそうです!

現在までの投資経歴

3年間のファンド活動で12社への投資実行を行い、内1社はEdTechファンドへのLP出資になるそうです。

株式会社ハグカムへの支援

株式会社ハグカムは子供向けオンライン英会話スクールを展開しているスタートアップで、旺文社ベンチャーズの1番最初の出資先になります。
1つ目の支援として英検のコンテンツ提供を行われているそうです!
2つ目の支援はハグカムと一緒に本を作成する形で子供向けの英語の本を作成して、その本にハグカムのバイリンガル講師の授業が受けられるサービスをつけ、プロモーションも行われているそうです!

支援のスタイル

旺文社ベンチャーズのポリシーとしてスタートアップからのお声掛けを待ち、お声がけ頂いてから協業やコラボを行うことを考えられているそうです。シナジーありきでスタートアップを困らせることを避けることために上記にポリシーを持たれているそうです!
お話を頂いてから、どこの部署だと相性が良いのかを模索し、旺文社で提供できないコンテンツであれば、関連の競合会社へのご紹介も行われているそうです!

競合他社

競合他社については旺文社も旺文社ベンチャーズもあまり気にされておらず、ワンダーラボというスタートアップへ小学館が出資された後に出資されたケースもあるそうです!

投資のラウンド

アーリー・ミドルのスタートアップへの投資が元々の投資戦略だったそうですが、シード・レイターへのスタートアップへの投資を行なっているケースもあるそうです!

投資領域

投資領域はEdTechに絞られてはいますが、教育の定義を広く捉えるのか、狭く捉えるのか、周辺領域の社員教育といったHRテックはEdTechに該当するのかを日々悩まれているそうです!
そのため粂川さんは教育領域や周辺領域も教育EdTechに関連していることを説明できれば投資領域してはOKとされているそうです!

その他にも、学びエイドへの支援などについてもお伺いしております!

ぜひご覧ください!!!

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EdTech領域参入の際のポイント!スタートアップだからこその強みを活かす?

EdTechはファイナンスがしにくい?

EdTech領域は成長が遅いということをよく耳にすると仰られていました!
教育系は学年が分かれる部分が多く、例えば高校生を対象にしたサービスであれば、1学年100万人、高校生全体で300万人にしかいないため、定着するまでに時間がかかってしまうそうです。しかしEdTechのいい所として、先程の高校生の例を挙げると、毎年100万人新しい学生が入ってくるため、サービスが定着すれば、安定する業界だと仰られていました!

定着しやすい理由

一度定着すると安定する背景として、学生は先生や先輩といった周りの声を聞くため、新規サービスに流れず受け継がれていくそうです!

スタートアップの参入方法

教育業界はレガシーな企業が多数存在しているため、入り込むことが難しいと仰られていました。そのため、旺文社ベンチャーズの投資先のスタディープラスのように今までにない新しいサービスを提供することで、レがしなー企業がいる場合でも参入することは可能だと仰られていました!
その他にもアタマプラスの様にレガシーな塾業界や予備校業界に一緒に入り込んで成長していくといった参入方法もあるそうです!

注目のEdTechマーケット

旺文社は高校生までのサービスには強く、ターゲットの友という大学受験用のアプリなども存在し、MAU 30万人に使われています。しかし大学受験が終わってしまうと、アプリやサービスが使われなくなることが悩みとしてあるそうです。そのため、大学受験後に繋がるサービスがスタートアップで出てきてほしいと仰られていました!
他にはユーザーの継続、モチベーションの意地を提供するサービスが少ないため、その領域を基本的には見られているそうです!
また今後来るサービスとしては非認知能力の測定と育成と仰られていました。個人の外向性や主体性などを測定するサービスはすでに海外では提供されているそうです!

その他にも海外のEdTechマーケットとの比較などについてもお伺いしております!

ぜひご覧ください!!!

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最後までお読み頂きありがとうございました!

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