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#18「不動産の民主化で、中古不動産市場をつくる」株式会社ヤモリ 代表取締役 藤澤 正太郎さん

「Startup Now」では、資金調達を実施したばかりの起業家をお招きし、創業に賭ける想い、事業の現状や未来の話まで、アレコレお伺いするインタビューをお届けしています。このインタビュー記事は要約版となっております。気になった方はぜひFull VersionのPodcastもお聴きください!

第18回目は、株式会社ヤモリ 代表取締役 藤澤 正太郎さんをゲストにお招きしました。
株式会社ヤモリは、「不動産の民主化」をミッションに空き家や中古アパートの再生に取り組むスタートアップです。
代表取締役CEOの藤澤さんに、ヤモリ創業の経緯や事業の展望についてアレコレ伺いました。


藤澤さんの経歴と創業の経緯

現在、株式会社ヤモリにて代表取締役をつとめる藤澤さん。新卒は三菱商事に入社、約9年間勤めました。その大半は海外での勤務で、中南米のチリに4年ほど滞在、海水淡水化プロジェクトやパイプラインの敷設などインフラ開発事業中心に携わっていました。
その間に不動産分野とインフラ分野の事業が統合されたことにより、帰国後は不動産の新規事業開発を担当します。三菱商事での最後の仕事は、水道修理や電気修理をサブスクリプションで提供するイギリス企業の事業を日本に持ってくるプロジェクトでした。
そんな三菱商事時代に不動産領域の面白さに気づき、2019年に会社を辞め、ヤモリを創業し現在に至ります。

ヤモリ社の事業内容

ヤモリは不動産領域で事業を展開しています。
大家さんを増やし、育成し、強くすることで不動産マーケットを活性化することを目的としてサービスを提供してきました。
新築も取り扱ってはいますが、メインは中古不動産市場の活性化を目指しています。
不動産は、海外では当たり前のように資産形成のひとつに組み込まれていますが、日本ではまだハードルが高いのが現状です。ヤモリではそのハードルを下げ、より多くの人が不動産を保有できる仕組み作り「不動産の民主化」に取り組んでいます。

日本の不動産マーケットの現状

日本では新築物件が好まれる傾向がありますが、これはカルチャーの問題と経済面の両方の側面があると考えています。新築が良いという価値観が刷り込まれている部分もありますが、一方で成熟期に入ってきている今日では、経済性や環境コストの観点から新築一辺倒では難しくなってきているのではないか思っています。
日本で中古の不動産市場が活性化しない理由として、「人もいない、物もない、金もない」ということがよく言われます。
まず「人」については、中古物件を保有すのは相続した方がほとんどで、個人投資家は日本ではまだニッチな存在です。
次に「物」については、空き家問題が叫ばれている通り、中古物件は多数存在しますが、それらのデータや情報が公開されておらず透明性に欠けるため、市場に流通しづらい状況にあります。
最後に「金」についてです。中古物件を購入する際には金融機関から融資を受けるのが一般的ですが、金融機関側が中古物件の評価をしにくいというハードルがあり、スムーズにお金が回らない現状があります。
これらの課題に対し、ヤモリではメディア事業の「ヤモリの学校」で不動産オーナーを増やし、コンサルティングサービスの「ヤモリの家庭教師」で個人の方をサポートしています。そしてヤモリというクラウドソフトウェアでオーナーや管理会社をサポートすることで、不動産投資に取り組む人を増やしてきました。
また、ヤモリが特に注力しているのは、郊外や地方の住宅不動産市場です。大都市圏の不動産には海外の投資マネーも入ってきていますが、地方の物件はまだまだ手付かずの状態です。そこに着目し、市場を活性化するための仕組み作りをゼロベースで行っていくことが、ヤモリのミッションだと思っています。

今後の展望

ヤモリがこれまで注力してきたのは「人」の部分、つまり不動産オーナーを増やすことでした。メディア事業の「ヤモリの学校」やコンサルティング事業の「ヤモリの家庭教師」を通じて、着実に実績を積み重ねてきました。
直近3年だけでも、ヤモリのユーザーが購入した物件の総額は55億円に上ります。
人が集まるプラットフォームができてきたので、次は物件情報を集めることでさらにそのプラットフォームの活性化を進めていきたいと考えています。
加えて、お金の面でのサービスも拡充していく予定です。具体的には、自社で貸金業のライセンスを取得し、初めて物件を買う人や年収が低い属性の方でも取り組みやすい「ヤモリローン」の提供を始めました。さらに、不動産投資の出口として物件を売却できるよう「ヤモリファンド」の組成も準備しています。
不動産を購入するオーナー・ユーザーを集め、次に購入しやすい環境を整え、最後は売却までスムーズにできる仕組みを構築するところです。

ヤモリのカルチャー/一緒に働く仲間を募集中

今ヤモリで働いてくれているのは、ヤモリのミッションに共感してくれる人がほとんどです。元々はヤモリのユーザーだった方が社員になってくれたり、手伝ってくれることも多くありました。このヤモリのコミュニティの強さが、ヤモリの大きな強みだと考えています。
ヤモリでは、経歴や学歴ではなくやる気とモチベーションの高さ、そして人間性を重視した採用を行っています。これまではリファラルベースで仲間を増やしていましたが、今後は組織の規模拡大に合わせ、新たに一緒に働く人を募集しています。
今後も、年齢や経験は問わず、ヤモリの目指すビジョンに面白さを感じ、同じ目標に向かって助け合える「相互扶助のコミュニティ」の一員として、成長意欲高く、ヤモリと一緒にスケールしていける方を求めています。
一緒に全国各地で物件を発掘し、業界に新たな風を吹き込んでいきたいと思っています。
スタートアップが面白いのは、志を同じくする仲間と今までにないものを生み出せるところだと思っています。
最終的に社会的にインパクトを残せるかどうかはまだはわかりませんが、その過程を楽しみながら事業に打ち込み、いつの日か大きな成果が得られることを信じています。ヤモリと一緒に不動産の未来を作っていきましょう!


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