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ロールキャベツはママの味

先日、ロールキャベツを作りました。玉ねぎを炒め、合挽き肉にパン粉を加えてこねこね。キャベツは湯引きして柔らかくしてから、肉を巻いていく。

かなり手間のかかる料理ですよね。私は女子力高い方だと思っていたのに、やっぱり手間のかかる料理はジェンダーリアル女子には敵わない。

母が逝ってもう足掛け5年経つので、いい加減思い出して瞳を潤ませることも無くなったのですが、やっぱり偶には「お袋の味」が食べたくなります。

ロールキャベツってどの国の料理だか、皆さんご存知ですか?そう言われてみれば、アメリカかも知れないし、でもハンバーグに近いからドイツかな、などなど想像して、その正体不明感に思わずググってしまいました。

なんと、アナトリア半島。国で言いますとトルコ辺りでしょうか。元々はブドウの葉で肉やお米を包んで食べていたそうです、しかもそれは時代を遡ること1世紀から食されていたのだそう。

意外ですよね。でも料理の世界は奥深いので、えっ?と驚く事が結構あります。例えばタラモサラダなんて、元々はギリシャの料理、だったと思うのですが、これまた調べたらギリシャ語で魚卵の事を、タラマと言うそうで、当然「たらこ」から来た純和風料理だと思っていた私はびっくりしました。

などとトリビアルなお話は置いておき、思い出深い「お袋の味」のお話です。私はパートナーと2人暮らしですので、まあ在宅勤務の私が毎晩(まあ偶にサボりますが)夕食を作るのですが、やはり美味しさ、健康、お財布事情はもとより、毎晩、手を変え品を変え献立を考えるのはとても大変。

それでも『きのう何食べた』のシロさんに、自分を投影させて(馬鹿でしょう?)料理してます。私はこう見えて、メンタル弱い系なので、毎晩料理なんて無理っす、と思っていたのですが、中々どうして、料理は立派な作業療法に
なる事に身を持って気付かされました。『お料理セラピー』なんてレシピ本でも書いてみようかしら…などとお気楽にやっつけ料理(面倒な時は大抵クックドゥですね)してます。シロさんのようにきちんとした性格じゃないので(まあ外見からして、西島くんのファンから石を投げられそうな程の似てなさ具合ですし)まあダイナミックにチャチャって作っちゃいますね。

余談ですが、これまた驚きの事実ですが(んーそうかな?)私達「夫夫」はお互いを「シロ」と「クロ」と呼び合ってまして、それは何故かと言いますと(当然、私がシロですが)、『鉄コン筋クリート』って言うアニメ映画があるのですが(元々は漫画ですね)、主人公の二人組の少年たちがそう言う名前なんですね。それで、まあどちらかと言うと抜けている方が私だな、ってお名前頂戴した次第であります。

お袋の味と言えば、映画『ミッドナイトスワン』で渚ちゃん(草彅くん)がイチカちゃんの為に「豚の生姜焼き」(映画の中では「ハニージンジャーソテー」と言う料理と呼んでましたが)を作るシーンがあるのですが、アレってお袋の味だよなぁと思います。あの映画の中では最も心休まるエピソードだと勝手に思っておりますけど。

私の場合は当然マザコン少年でしたから、小さな頃からわがまま言いたい放題で…で、私の場合のお袋の味は、茶碗蒸しなんです。変わってますよね、茶碗蒸しなんて歯の弱いお年寄りが好みそうな料理です。でもとにかく茶碗蒸しが大好きで、中学生の頃副鼻腔炎の手術で入院した事があるのですが、駄々こねて持って来て貰ってました。

そうですね、別にうちの母親がずぼらだった訳じゃないのですが、とにかく手の込んだ料理が好きでした。グラタンとか…。で、勿論ロールキャベツも大好きでした。

ママと呼ぶのが恥ずかしくなって、でも「お袋」とは最期まで呼べませんでした。野郎ぶるの、嫌いなんで(笑)。

成人してからはもっぱら「お母さま」と呼んでました。

冗談だけど(笑)。

私のお袋の味、茶碗蒸しでも作ってみますかね、母を慕んで。

皆さんのお袋の味は何ですか?