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hidekのエンジニアと長話 第5-3回【全文書き起こし】~ゲスト:ベルフェイス CTO zigorou氏~

「hidekのエンジニアと長話」は、メルペイVPoEのhidek(木村秀夫)さんをメインパーソナリティにお招きし、ゲストエンジニアとともに作っていくスペシャルトーク番組です。

第5-3回の今回は、ベルフェイス株式会社でCTOを務めている​山口徹さんをお招きしてEmbedded SREや本業と副業のバランス、最近ハマっていることなどについて語りました。

※本記事は、2021年4月9日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

ゲスト
​山口徹(zigorou)氏
ベルフェイス株式会社 CTO

メインパーソナリティ
hidek(木村秀夫)氏
株式会社メルペイ VPoE(Vice President of Engineering)

パーソナリティアシスタント
gami(池上)氏
株式会社プレイド エンジニア

「Embedded SRE」というメルカリの取り組み

山口さん(以下、敬称略):SREで言うと、ちょっと話、脱線しちゃいますけど、ちょうど最近、SRE組織ってどんなんなんだろうな、と思ってGoogleのSRE本読んだりとか、いろいろやってたんですけど。

hidekさん(以下、敬称略):はい。

山口:メルカリはやっぱりすごい先進的ですよね。組織デザインとか、フローの考え方とか。

hidek:はい。そうですね。ちょうど実は、先月くらいまでかな、Googleの方にSREの講座みたいなものをやってもらっていて。ワークショップ。

山口:へー。

hidek:組織も含めて、どうやって設計していくのか。まあ、ケースバイケースでワークショップをやりながら、僕も何回か入らせてもらってやったりとかしてたんですけど。今、メルペイでやっている面白い取り組みとしては、「Embedded SRE」っていう考え方。

山口:そうそう。まさにその記事読んだ。あれ、面白いよね。

hidek:そうですね。あれ、すごく、ふたつよくて。ひとつは、今、マイクロサービスのアーキテクチャで僕ら運用しているので、マイクロサービスの運用っていうのは、基本的にマイクロサービスオーナーのところにあるんですよね。

山口:うん。わかりますわかります。うん。

hidek:じゃないと、SREって、全部のマイクロサービスをカバーすることはできないので、代わりにマイクロサービスオーナーっていうのが、当然、オンコールも受けるし、対応するんですけど。でも、とはいえ、日々開発やっていく中で、そこになかなか工数をかけれない、っていうケースもあったりするので。

山口:うんうん。

hidek:そこに、Embedded SREっていう形で、SREに所属してるんだけど、その部分をそのチームに入って解決していくようなやつで。あれがいいのは、ちゃんとドメイン知識を得られるというところと、それを例えば、Embedded SREが、プラットフォームSREみたいなところに持ってきて、横展が効かせられるんですよ。知見の横展みたいなことができるので。

山口:うん。

hidek:それがひとついいところ。もうひとつは、やっぱりSREもずっと運用ばっかりやってると飽きちゃうんですよね。で、そこが、よりプロダクトに近いところに身を置くことによって、ちょっと「キャリアのリフレッシュ」みたいなことができたりとかして。

山口:はいはい。

hidek:そこはローテーションしやすい、みたいな。リテンションにも効く、みたいなところが、最近ちょっとやってて。

山口:要は、Embedded先を変えていくことによってローテできる、ってことですね。

hidek:そうです。

山口:別に役割が変わるわけではないんでしょ? あくまでSREだけど。

hidek:はい。そうですそうです。ただ、Embedded SREをずっとやっていると、もうちょっと地に足をつけたところに戻れもする。レポートラインが変わってるわけじゃないので。で、足回りのところをずっとやってたら、そろそろプロダクトに近いところやるか、って言ったら、また、Embedded SREで違うところに。そういう風にグルグルできるといいね、みたいなことは最近、ここちょうど1〜2ヶ月ですかね。

山口:あ、そんなもんなんだ? たしかに最近の記事だったんだよな。『開発チームとともに歩むSREチームが成し遂げたいこと』っていうのが記事として上がってて、それを拝見したんですけど。

hidek:うん。ちょうどタイミング的に、1月・2月、SREのエンジニアリングマネジャーが育休を取ってて、僕がSREのエンジニアリングマネジャーのちょっと代理もどきみたいなのやってたんですね。

山口:うんうん。

hidek:メンバーと1on1もやってて。ちょうどEmbedded SREが始まったばかりで、そのフィードバックを受けたんですけど。今言ったみたいに、キャリアにとってもすごくよかったりだとか、結構おすすめですね。

山口:なるほどね。やっぱ、成熟してますなぁ、メルカリさんは。

hidek:(笑)。いやー、でも試行錯誤ですね、だいぶ。

山口:まあ、もちろんそうだろうけど、そこにちゃんとさ、方向性とかを見定めて「やっていきましょう」っていうだけの自力があるところがすごいですよ、やっぱ。

hidek:ただ、Embedded SREはちょっとリソースコストというか、ある程度余裕がないとできなくて。

山口:そうそう。あれって、いわゆるプロダクト開発しているのとSREの人数比ってどんな感じになってます?

hidek:あんまり全体の開発の人数を言っちゃいけない、ってPRの方から言われてるんだけど。

山口:比で言うと?

hidek:比で言うと、ざっくり言うと20対1くらい。

山口:あ、そんなんなんだ?

hidek:そうです。

山口:へー。じゃあ、相当コンパクトに回ってますね。

hidek:そうですね。で、その中でEmbedded SREやろうとしてるから全部はまだできない。

山口:だよね。あー、そういうことね。しかもEmbeddedでやるんだったら、とはいえ、センター・オブ・プラクティスみたいなところもないといけないでしょ? ファンクションとして。

hidek:そうですね。はい。

山口:あー。

hidek:ただ、そこはだいぶオーバーラップさせたりだとか、よく言えば「兼任」、悪く言うと……。

山口:あんまり突っ込まないようにしようか、これ(笑)。

hidek:やっぱりそれは、なかなか組織として、そこまで人は足りてないですね。

山口:あー、そうだよね。

hidek:そこはいいね、って話になったので、逆にSREにもうちょっと人を入れていこうか、って話には。

山口:うんうん。やっぱり、そういう方針を打ち出す、っていうのは大事ですよ。で、「こういう路線でやっていきます」っていうプロモーションとかのセットでできてくるとね、「あ、その考え方いいね」とかってなってくるしね。だから、すごい参考になりました。なるほどな、って。まず、最初に目指すべき組織像とか、インセプションデッキみたいなやつとかさ、そういったのが大事なのかな、っていう風に思いましたね。

hidek:一方で「課題ありき」。やっぱり僕らも、障害が多くなっちゃったりだとか、とある領域が複雑過ぎて障害が増えててちょっと厳しい、みたいなところが。やっぱりプロダクティビティに投資しなきゃいけない、っていうところでそういうチャレンジをして。

エンジニアが敬遠するカスタマイズ開発

山口:なるほどね。立派ですよ。あと、だいぶ前の話に戻るけど、いわゆる「カスタマイズ開発やりたくない?」的な話。いわゆるエンタープライズとかさ、そういったところをやると、いろいろな導入企業向けの……、みたいな話。

hidek:はいはい。

山口:あれは、やっぱり自分たち自身がAPIとかをいろいろ提供していくことによって、必ずしも自分たち自身が作らなくてもいい、みたいな世界線にしていくのが正しいと思うし。

hidek:うん。

山口:やっぱり世の、セールスフォースとかが代表的ですけど、そうなっていますよね。仕組みとして持っていて。だから、SaaSのコアコンピタンスというのをちゃんと定めていて、自分たちのプロダクトの芯の部分と、あと汎用的であることとかを担保した上で、拡張性っていった部分はAPIファーストでやっていく、みたいな。で、セールスフォース上のアプリケーション開発でシステムインテグレーションしている会社なんて世の中にいっぱいあると思うんですけど。

hidek:そう。

山口:そういった方向性に倒していく、っていうのが王道なんでしょうね。我々は、そういう風なのを志向していくつもりです。

hidek:なるほど。セールスフォースエンジニアっていうJDがあるくらい、ちゃんとそういうエコシステムができてるのが。あれはあれで、エンジニアに対してベネフィットがあるというか。ちゃんと機会を与えている、っていうところでいうとよいな、とは思いますよね。

山口:そうそう。いやー、そうなんですよ。そういう感じにはしていきたいな、という風に。まだまだ先ですけどね(笑)。

hidek:デベロッパーエコシステムを作れる会社が、僕は、真のテックカンパニーだと思っているので。

山口:ねー。そういうところを目指していきたいと思います。

技術顧問が必要とされるフェーズや開発組織のサイズ感

hidek:ちょっと話が飛んじゃうんですけど、今、ベルフェイス以外でも、いわゆる技術顧問的なところを、副業ですか、やっていると思うんですけど、今、何社くらい持ってるんですか?

山口:うん。4社くらいかな、たしか。

hidek:4くらい? うんうん。それって、事業フェーズだとか組織規模みたいなところで、たぶん、入るタイミングってあると思うんですけど、なんかあります? 例えば、「10人くらいの規模になったらニーズがある」とか「いやいや、50人くらい」とか。

山口:あー。うーん。

hidek:結構、四者四様ですか?

山口:てか、まず、会社のサイズ感というよりかは、その会社の開発組織のサイズ感で議論した方がよいかもしれないですね。

hidek:なるほどね。

山口:割りとよくありがちなのが、いわゆるビジネス系の人が立ち上げたスタートアップで、開発は例えばアウトソース使ってて、「ちょっと燃えてます、助けてください」系の話とかさ。

hidek:はいはい。

山口:とかだと、会社としての規模はあるんだけど、受け皿となる技術組織が小さい、みたいなケースはすごくあるかな。

hidek:なるほどね。

山口:まずは。よくある話で言うと。

hidek:うんうん。そういった意味で言うと、プロダクトフェーズとしては、ある程度、当たってないとそういう炎上ってしないですよね、逆に言うと。

山口:あー、しないしない。

hidek:だから、一定、グロースし始めているフェーズって感じですかね?

山口:そうですね。はい。だから、これ以上成長させるには、やっぱり、プロダクトをちゃんと磨かなきゃいかん、みたいな。でも、ビジネスとしてはある程度成立してますよ、みたいなところは、たしかにひとつ、ニーズのある領域でしょうね。

hidek:はいはい。大体、エンジニアの組織が、まあざっくりですけど、10人、50人、100人、みたいな、一応、壁ありますよね?

山口:あります。

hidek:改革を起こさなきゃいけない。それは開発手法もそうだし、場合によっては役割もそうだし、組織の形みたいなのもそうだし。10、50、100、みたいなところはぼんやりありますよね。

山口:ありますね。たしかに。2桁前半のときとね、50、100、って結構違いますよね。

hidek:うん。そうですね。

山口:それはあるなぁ。100人超の組織の、っていうところだと、またちょっとアジェンダ変わるでしょうね。そもそも、たぶん、プロダクトとか技術の戦略とかっていうところの話になっていくだろうし。小さいところだと、アーキテクチャの壁打ちみたいなことをするときもあるし、レビューするときもあるし、自ら設計するときもあるし。いろいろですね。

hidek:イメージ、100人規模、150人規模くらいのところで課題になりそうなのは、まだ、技術的負債とか。闇雲に作ってきて、積まれてきて、「そこの返済どうしましょう」みたいなのは、まあまあありそうですけどね。

山口:あー。ありそうですね。あとは、あるべき組織論みたいなところで、「やったことないからわからん」っていうのとかは結構ありますね。

hidek:なるほどね。

山口:あとは、採用とかかな。

hidek:採用。あー。採用とかも、じゃあ、相談乗ったりとかしてるんですか?

山口:あ、ありますあります、全然。

hidek:うんうん。採用に関するインプットって、どういうインプットをするんですか?

山口:どういうインプット……。ひとつ、タレントリスト的な話ですよね。

hidek:なるほどね。はいはい。

山口:で、それで「知ってます?」的なやつとかはよくあるかな。

hidek:なるほどなるほど。「こういうところ、こういうJDに出した方がいい」とか「こういうところに広告出した方がいい」というよりは……。

山口:っていうのではないです。はい。でも、JDの話はしますよね。あとは、その会社の経営層と合うか、とか。だから、トップタレントみたいな、というかハイレイヤーの人とかの話を細かく話したりとかはしますね。

hidek:なるほどね。ふーん。

山口:やっぱり、ある程度、そういうのをやったことがある、肌感のある人じゃないと答えられないじゃないですか?

hidek:たしかに。

山口:答えづらいところがあるので。

hidek:うんうん。なるほどね。

山口:あとは、経営層との相性問題とかさ。

hidek:はいはい。

山口:我々、よく知ってる話じゃないですか(笑)。

本業と副業での技術顧問のバランス

hidek:まあ、そうですね(笑)。僕、副業ってやったことがないので、メインのCTO、CPOも兼任する中で、技術顧問とのバランスってどうやってるんですか?

山口:でも、ほとんどできないですよ。だから、やっぱり、月に1回ミーティングする、とか、そういうくらいになっちゃってて、ほかは基本オンラインでとかですかね。

hidek:あー。

山口:あとは夜の時間使ったりとか。下手すると土日とかにやってたりとかするし。

hidek:あー、なるほどね。

山口:だから、そういう理解のあるところ。

hidek:なるほどね。可処分時間的にはそうなるし。でも、あと、コンテキストスイッチが大変じゃないですか?

山口:あー、僕は、あんまりそれ、抵抗感ないんですよねー。

hidek:あー、そうなんだ。

山口:割りと大丈夫なタイプなんですよ。1時間おきに違うシステムの話しても大丈夫(笑)。

hidek:なるほど。僕、今、いろいろなね、プラットフォーム周りの組織作りもやってるし、一方で、新しいプロジェクトに足突っ込んじゃったりとか。あと、僕、人事のヘッドもやってるんですよね(笑)。

山口:うんうん。

hidek:全社の。エンジニアだけじゃなくて、全社の人事ヘッドもやってて。結構、1日の中でもミーティングが入り組む。

山口:はいはい。わかるわかる。

hidek:もう、コンテキストスイッチが爆発してますけどね(笑)。

山口:まあ、でも、hidekiさんは、昔から割りと大丈夫な方じゃなかった?

hidek:いやー、苦手ですよ。マルチタスク意外と苦手ですね。マルチタスク苦手だから、僕、zigorouさんに怒られたんだから(笑)。

山口:あ、そうか(笑)。僕は、割りと大丈夫ですね。

hidek:あー、そうなんだ。器用ですね。

山口:器用みたいですね。たぶん、hidekさんからしたら、僕がVPoE業やってたなんて想像もつかなかった世界線だと思うんですけど。

hidek:全くつかなかったですね。本当にそうですよ。本当に愚痴らせていただきますけど、マネジャーを何人か立てていかなきゃいけない、っていう規模になったときに、zigorouさんだけは絶対にやってくんない、引き受けてくれない。だから、あのとき、「アーキテクト」っていうポジション・役割を作ったんですもん。

山口:(笑)。

hidek:そうですよ。その延長線上がたぶん専門役員っていうことだと思うんだけど。

山口:まあ、そうですね。

hidek:それは人の向き不向きだと思うので、別にそこはなんとも思ってないですけど。ただ、「あ、そういうzigorouさんがVP of Engineeringで組織語るんだ」っていうのは、ププって感じですね(笑)。

山口:まあ、でも、amachangだってそういう感じじゃなかったし。

hidek:そうですね。

山口:だから、やりたくなかっただけで、やれないわけじゃなかった、って感じですかね。

hidek:へー。へー(笑)。

山口:僕の過去を知っている人からすると、ププって感じだと思うんだけど。

hidek:ホントそうですよ。

山口:前職の人からしたら、たぶん、全然、「嘘でしょ?」みたいな感じで思われると思う。

hidek:へー。amachangが今EMやってるのも驚くけど、びっくりするのが、紀平さんがEMですよ。

山口:あー、知ってる知ってる。

hidek:衝撃の事実ですよ(笑)。

山口:衝撃ですよね。スマニューは贅沢な人の使い方してるなー、っていう感じしますよね。

hidek:でも、なんか結構、本人、楽しそうにTwitterとかもやってる。

山口:あー、そうそう。僕も去年、ランチして、ふたりで。そのときに話したけど、楽しそうでしたね、EMとして。うん。そうなんだー、と思って。

hidek:たぶん、根が器用なんだよね。

山口:うん。ですね。いやー、逆に1on1とかされてみたいけどね、紀平さんからね。どんなこと言われるんだろう、と思って(笑)。

hidek:(笑)。

山口:想像がつかない。こんなこと言っちゃっていいのかな(笑)。大丈夫か?

最近ハマっていること、おすすめのツール

hidek:大丈夫大丈夫。たまに聞いてるみたいだけど。そういえば、最近、何かハマっていることってあります?

山口:最近で言うとね、まず、仕事の話にも関わってくるんだけど、「Whimsical」っていうツールがすごい好きで使ってますね。

hidek:なんですか、それは?

山口:これはね、作図ツールで、「Miro」みたいな感じ。イメージで言うと。いわゆるホワイトボード系ツールで。

hidek:あー、はいはい。

山口:なんだけど、Whimsical、基本、フローチャートとか、そういうのが書けるんですけど。このツールのすごくいいところは、僕、引き算の美学だと思ってて。

hidek:はあはあ。シンプルなんだ?

山口:シンプルっていうか、「できることが多くない」って言ったらいいのかな。わざと削ってる感があって。

hidek:なるほどね。

山口:それのわかりやすい例で言うと、選択できる色が12パターンくらいしかないんですよ。普通、いろいろな色が選べたりするじゃないですか。で、いくつかあるけど、Googleスライドとかだったら、かなりの色数を選択できたりとかして。さらに、もうちょっと選択肢で、カラーパレットで選んだりするじゃないですか?

hidek:はい。

山口:ああいうのがないんですよ。12パターンで選ばなきゃいけない、みたいな。だから逆に悩まないんですよね、配色とかに。

hidek:うんうん。用途がその分、絞られるので、「これをやるときにはこのツール」っていうのが連想しやすいから、1回使い始めるとずっと使ってそうなイメージ。

山口:そうそう。だから、これは、作図って意外と時間使うじゃないですか、凝ったりとかして。で、バランス取ったりだなんだ、とかっていうのだけど。これ、すごく高速に書けるので、めちゃめちゃ僕はすごい好きですね。僕もこれ、人からおすすめされて使い始めたんだけど。もう、課金してます、これ。

hidek:(笑)。

山口:これは、すごくいいなー、って感じですね。

hidek:これはEMとして使ってる感じなんですか?

山口:あー、エンジニアとしても。僕、ほら、アーキテクト業もやるので、ちょいちょい作図しなきゃいけないんだけど、いつも「PlantUML」が適しているか、って言ったら、適してないケースとかも結構あるので。

hidek:そうですね。はい。

山口:コンポーネント図とかね、レイアウト調整するの、苦行なので、PlantUMLって。

hidek:そうですね(笑)。

山口:あんなので時間使ってる場合じゃない、っていう。

hidek:たしかに(笑)。

山口:そうそう。っていう意味で言うと、Whimsicalとかは、すごく高速に書けますね。

hidek:うんうん。へー。

山口:いいツールですよ、これ。

hidek:なるほどね。

山口:最近なぜか、マークダウンでノートも取れるようなフィーチャーがついたんですけど、その機能いるのかなぁ、ってちょっと思っちゃう。

hidek:(笑)。

山口:作図ツールなのに(笑)。本当、おとといくらいにできたばっかり、っていう。いや、でもね、READMEっぽい書き方ができるんですよ。で、さらに、マークダウンのところにツリーでまた作図をつけられたりとか。たぶん、そういう意味なんだろうなぁ、とは思いましたけど。

hidek:うんうん。

山口:まあ、それはさておき。もう一個言うと、「ProductPlan」っていうツールを最近使い始めたんですけど。KARTEさんとかって、プロダクトロードマップって何で書いてます?

gamiさん(以下、敬称略):プロダクトロードマップは、ものによります。Miroとかでザーっと書くときもあるし、あと、Codaっていうサービスとか、いくつか使って、「これじゃない。これじゃない」って、定期的に変えてますね。

山口:あー。僕らは、一旦、このProductPlanっていうので運用しようと思ってるんですけど。いわゆるタイムラインだけじゃなくって、カード式っていうのとタイムライン式で選べたりとか。あと、ラインごとにメンテナンスを別にしたりとか。で、それを統合して一個のポートフォリオっていうのでまとめて表示したりとか。割りと、「こういう粒度で出したいな」っていうのとか、「パラレルで作業したいな」とかっていった観点で、必要な機能揃ってて、いいなー、とは思ってる。ただ、実はもうちょい、別のものもドッグフーディングしてから本来は決めたかったんだけど、ちょっと時間がなくてこれに着地しちゃったんですけど。あんまり検討する時間もなく。ただ、これ、今のところ僕は満足してますね。あと、リンクがきちんと張れるとか。

hidek:あー。

山口:リンク張れるんですよ。依存関係はね、ガントチャートとは別に趣が違うので、そんなに厳密に張る必要はないんですけど。

hidek:あー、なるほど。

山口:そうそう。リンクがいっぱい張れるんですよ。だから、このロードマップ上のこれはPRDここにあります、とか。で、そのPRDに対してデザインドックがそうです、どこにあります、とか。あと、さっきのOpen Product Management Workflowじゃないけど、ストラテジーフェーズの成果物はここにありますよ、とか。要は、「インタビュー一覧はここ」とか。

hidek:うんうん。

山口:で、「なんとか分析はここ」みたいな感じでリンクが張れるんですよ。あと、ロードマップのところに、戦略的意図とか重要性とかも書くことができたりするので、ロードマップドリブンで「このプロダクトどうなってるんだっけ?」みたいなのを見れる、っていうところはよいですね。

hidek:なるほど。

山口:っていうすごく仕事チックなところで言うとそれで。

hidek:(笑)。

山口:急にびっくりすると、今度、料理の話なんですけど。hidekさんって料理しましたっけ?

hidek:僕ね、最近するようになりました。でも、しばらくまたしてないですけど。

山口:あー。何作る?

hidek:コロナになってはじめて「パスタ以外のもの」を作れるようになりました(笑)。

山口:例えば、何作るんですか?

hidek:でも、それでもね、できるの「焼く」と「炒める」しかできないので、まあ、その範疇のもので。なんだろうな。うん、あのタイ料理。最近作ってないから忘れちゃった。

山口:カオマンガイみたいなやつ?

hidek:あ、カオマンガイみたいなのとか。

山口:トムヤムクンとか?

hidek:トムヤムクン、無理(笑)。

山口:(笑)。わかんないけど。適当に言いましたけど。あー、なるほど。

hidek:ゴーヤチャンプルーとか(笑)。

山口:あー、いいじゃないですか、別に。全然、男の料理なんて、そんなのでいいんですよ、基本は。

hidek:(笑)。

山口:フードシーラーは、真空パックを作るやつなんですよ。

hidek:へー。

山口:それ用のラップみたいなのがあって、袋状の。で、その中に食べ物入れて、そのフードシーラーっていうので空気を吸い出して、で、シールを貼るんですけど。そうすると密封できるんですね、空気を抜いた上で。

hidek:はいはい。

山口:で、これ、いいところがあって、まず、低温調理やる人々、エンジニアで結構多いと思うんだけど、きっとね。

hidek:うーん。

山口:低温調理するときにすごく便利、っていうのが一点と、あと、いわゆるマリネとか、あと、おひたしとか、浸す系あるじゃないですか?

hidek:はいはい。

山口:あれが、早く染みるようになるんですよね。

hidek:へー。

山口:あと、1.5倍くらい保存期間伸びますね。だから、すごくいい。これは、「なんでもっと早く買わなかったんだ」って思うくらいいい買い物でしたね。

hidek:zigorouさん、Facebook見てると、めっちゃ料理してるじゃないですか?

山口:してるしてる。

hidek:あれ、どのくらいのペースで料理してるんですか、今?

山口:今ね、お昼は毎回作ってるんですよ。

hidek:えー、すげー!(笑)

山口:そうそう。で、お昼休みは12時から1時まで、って決めてて。

hidek:はい。

山口:で、12時から約20分でスピード調理する、っていう。で、僕、今、「チーフヌードルオフィサー」って言われてて。お昼、ほぼ確実に麺類なんですよ。簡単だから。

hidek:はい。

山口:で、今日はね、ちなみに「しょうゆラーメン風にゅうめん」でした。

hidek:おー。

山口:しかも、だしっていうかスープも取ったし、あと、しょうゆだれもその場で作ったし。

hidek:すごい。

山口:「即席鳥チャーシュー」とかも作ってますよ(笑)。それは、さすがに30分かかりました。鶏油とかも作っちゃったんで。

hidek:僕なんか、「日清カップヌードル」とかそんな感じですよ(笑)。

山口:いや、いいんですよ、それでも(笑)。最近、健康に気をつかっていて、それこそ「全粒粉麺」とかで食べてたりするんで。

hidek:へー。すごいっすねー。

山口:そうそう。面白い。うん。料理はエンジニアと相性いいと思いますね。

hidek:なんか言いますよね。僕も「全然できない」って言ったら、一時期社内で有名で。うちのCTOはめっちゃ作れるんですよ。

山口:うん。

hidek:なので、「料理が作れるCTO」と「料理が作れないVP of Engineering」っていうのでめっちゃいじられてたんですけど。

山口:うんうん。

hidek:最近、ようやくやるようになりましたね。

山口:そういう意味で言うと、今度新しくVPoEになる人は料理できるVPoEですね。だから、「料理のできるCTO」と「料理のできるVPoE」っていう風になります。

hidek:マウント取られた(笑)。

山口:マウントじゃないけど、別に(笑)。しかもね、VPoEの人は「映える料理」作れるんですよね。

hidek:あー。

山口:うん。僕はあんまり映えを気にしてなかったんだけど、最近、ちょっとね、社内で投稿したりするので、少しだけ意識するようになりました。

hidek:(笑)。

山口:やっぱ、映えないんだよな。やっぱ、子どもがいるとお皿とか凝れないので。それこそ、無印かどっかで買ってきたようなどんぶりとかだったりするので、全然色気がないんですよね。

CTOとCPOを兼任すると効率がいいフェーズがある

hidek:なるほどね。はい。そんな感じで、だいぶ時間も経ったんですけど、gamiさん、どうですかね、こんな感じで。今日の録れ高は?

gami:ばっちりだと思います。

hidek:はーい。

gami:今日も、だいぶいろいろなテーマに話が飛んだり。

hidek:そうですね。zigorouさんとプロダクトマネジメントの話をするとは思わなかったです。

山口:いやー、僕もプロダクトマネジメントの話するような人になると思いませんでした(笑)。

hidek:(笑)。

gami:そうなんですね。当時のzigorouさんがどういう感じなのか、全然イメージ、僕は知らなかったので想像できないですけど。

山口:世の中で……。ちょっとこれ、「後日談」的な感じになってるの?

hidek:いや、まだ締めてないので(笑)。

山口:締めてないのね(笑)。じゃあ、今のところはちょっと変な感じだけど。世の中でCTOとCPOを兼ねている人がいる理由がやっとわかりました。それは、明らかに「効率がいいフェーズ」がある。

hidek:絶対そうですよね。うん。

山口:うん。だから、最初、不思議だなー、と思ってて。あんまりCTOに向いてなかったのかな、とかってなっちゃう(笑)。

hidek:(笑)。

山口:いや、これは大変失礼なことをしたな、と思って。たしかにそういうフェーズがあるな、と。

hidek:そうですね。なんならVP of Engineeringなんかっていうのも、会社組織100人とかになってきて、本当にはじめて必要になるような役割だから。最初はCTO・CPO一緒でもいいと思うし、なんならCOO一緒でもいいと思うし。

山口:あー、まあ、そうですね。極論言っちゃうとそうだよね。だから、なんか新しい気づきだなー、と思って。まあ、大変ですけどね、両方見るって。

hidek:大変ですね。

山口:話が早いケースもある。

hidek:まあ、そうですよね。

gami:プロダクトマネジメントとか悩んでる人で、リスナーさんにいたら、すごくいろいろ反応とか質問とか「ここが面白かった」とかほしいですね、今回のエピソード。

山口:そうですね。その辺の、エンジニアと特にプロダクトマネジメント、密接に関わってるから、その辺で話せたら面白そうですよね。勉強会とかもお申し込みいただければ、ぜひぜひ、っていう。特にプロダクトマネジメントもそうだし、うちのクオリティコントロールのマネジャーも他社との事情といろいろ交流を持ちたいって言っていたので。

hidek:うん。

山口:本当に幅広く、いろいろな会社とお付き合いしたいな、と。もちろん、メルペイさんも、プレイドさんも。

hidek:こちらこそ。ぜひぜひ。

gami:ぜひぜひ。

山口:まだ、我々、ペーペーですけど(笑)。

gami:最後、仕事のあいさつみたいに終わっちゃいましたけど(笑)。

hidek:(笑)。

山口:いえいえ(笑)。

gami:じゃあ、そんな感じで、今日は締めたいなと思います。さっきも言いましたが、リスナーさん、もし、番組への感想などありましたら、stand.fmのコメント機能やTwitterのハッシュタグ、#hidekのエンジニアと長話、までお願いできればと思います。「ぜひ、一緒に勉強会やりましょう」とかのラフなご相談でもいただければ、僕、ウォッチして拾ってzigorouさんにお投げするので、ぜひ、気軽にお願いします。

山口:よろしくお願いします!

gami:では、今日はありがとうございました。山口徹さんをゲストにお迎えしてお送りしました! ありがとうございまーす。

山口:ありがとうございます!

hidek:ありがとうございました!



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