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我々は、やっぱり「双海FAM」。

”10億円企業を作る”
そんなぼんやりとしたものをなんとなくの目標にしていた、お正月。

でも、どんな事業なら10億いくんだろう?
こんなちまちました事業ばかりしてても、仲間も増やせないし広がらないな〜〜〜、って悩んでいた。
でも、ローカルベンチャーと都会のITベンシャーはなんとなく違う。
東京では、1つのおおきな事業で何十億も売り上げるベンチャーが多いが、地域でやるなら、「1千万円事業を10個」みたいな話もよく聞く。
そんな、自分の大きくなりたい欲(エゴ)と、現実との狭間で考えが右往左往していた。


冬は、柑橘の季節。
このごろいろんな品種が次々と収穫されていて、
過去2年のごとく、規格外の柑橘を農家さんから直接仕入れている。

しかし、この季節がくると、不安や悩みがドッと襲ってくるのだ。

農家さんと直接やりとりしているから、安くは買い叩けず、できるだけ高く買い取る。「その価格で買ってくれるなら、規格外なんぼでもあるぞ!とってくれるんか?」と聞かれて、全部買取ますよ〜!なんて言いたいから、頑張って販路作って大きくならなきゃ・・って思って、
「今年はまだそんなに買えなくてすみません、頑張って大きくなります」なんていうたびに、事業計画書と睨めっこしていた。
去年1年間、販路開拓に頑張って取り組んでみたが、イマイチ卸先は広がらない。
ありきたりな商品しか作れてなくて、それだけて10億円なんで到底いかない。
それでいろんな人に相談しても、「みかんジュースはありすぎてむずいよね〜」とか「やるなら市場を作らないと」とか言われて、「どんな商品作ればいいんだ〜〜〜!!」と頭を抱えたまま、何も思いつかない。
起業家の交流会とかでも、新たにブランドを立ち上げて自社で工場を建設して、「自分の商品は自分で作らなきゃ!」っていうメーカーさんの話とか聞いて、自分の始まりはコロナ禍でも双海の宣伝をするためということだったから、そんな意気込みにもなれず、どうするべきなのか困っていた。

メーカーになるのか、卸屋さんになるのか、それともまったく今まで考えていなかったIT事業でも考えるのか?
地域商社で5億、10億目指して本気になるのか。

でも、この仕事は、つらいなあと思うことが多い。
売らなきゃ売らなきゃ!と思えば思うほど、しんどくなり、辛くなる。無理に販路を広げようと必死になるたびに、仕事ってつらいなあ、って気持ちになっていった。

そんな悩みを、ある早起きした朝に、
師匠と呼べる人にポロッと相談した。

その人が教えてくれたのは、この理論。

「関係人口」と
「地域運営組織」
をめぐる論点
小田切 徳美
(明治大学)

関係人口は段階を踏んで作られる。最初は特産品などの購入から始まり、寄付や複数回の訪問、ボランティアへの参加など関わりを経て、最終的に移住などにつながると。

その中で、今やっている地域商社の事業はまさに、第一段階をフェーズにした事業である。
ポパイなどの場づくりは、もう少し上の、コアな関係人口へのフェーズだ。

原点に戻る。
私は、最初、双海でゲストハウスがしたくてきた。
想いは、ー「大好きな双海のファンを増やしたい」ー

夢のゲストハウスも完成し、昔の考え方よりだいぶ視座も上がって目標、目的も変わった。
しかし、私の目的は、なんでもいいから10億円稼げるビジネスをすることではない。

私は、双海という町に今でも変わらず惚れているし、
これからやりたいことも、双海にないいろんなモノ・コトを作っていきたいと思っている。

そういうことを言い、やっていると
「あなたの主/メインはなんなの?」
ともよく言われてきた。
その度に、やはりなにかを中心に大きくしていくべきなんか・・?
とまた悩む。

しかし、ローカルベンチャーたるもの、そうではないのかもしれない。

つまり、我々の目的は、双海にないものをつくり、あるものを守りながら、より豊かにしていくこと。

そのために、人口の減っていくこの町でも、関わってくれる関係人口を増やすことが必要な手段だし、そのためにあったほうがいいものは作る。やらないといけないことはやる。

だから、関係人口の階段(図)も、どれかを突出してやるというより、全部やらないといけない。

実際、一次産業の町だから、いままでは道の駅にも双海ならではのお土産(加工品)ってほとんどなかった。でも今では、双海のみかんジュースにジャム、はもごはんなどなど、双海に来たら双海のものを買って帰ってもらえるようになった。

実際、ポパイを、いろんな人の出会えるゲストハウスと喫茶店にし、いろんな人が出入りできるよう門戸を開けていたら、一年ですでに3人も移住した。

これから、ほかにも、やりたいことはこれらと相乗効果をもつ。

そんな、双海でやるべき事業をどんどん生み出したいし、そこに仲間がほしいというのが、自分のエゴだった。それを、ぼんやり、よくわからず年商10億と言っていただけだったのだ。

そのエゴは、1つの10億円事業を作らなくても、地域商社につらいながらがんばりすぎなくても、達成できる。

そもそも、地域商社だけで売上を上げていこうとすると、双海町内の資源だけでは足りなくなり、外からも仕入れて売らないといけなくなる。
でもそれでは本末転倒。

地域商社という広い言葉で片付けないほうがよくて、本来、双海の魅了を伝えるためのツールとしての商品だった。
だから、我々の目的は、「農家さんの所得を上げる」でもないし、「規格外みかんを救う」でもないし、柑橘ジュースをあちこちに卸しているメーカーになることでもないのだ。

我々のビジョンは、双海FAMをつくること。
そのために、道の駅も観光業も、宿もシェアハウスも、ふるさとワーホリとかも、色々やっていきたいことがある。

それらをどんどん作り出せる存在でありたいと思い、事業計画をたててみると、
仲間もすこしずつ増やせる未来が見えて、悩みがスッキリした。

ビジョンミッションとか、目的とか、そのためにやることとか、その順序とか、また整理して納得して、説明できるように考えてまたnote書きます!


長々と、今の思考を書いてみただけの文章ですみませんでした!!
長文読んでいただきありがとうございました😊

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