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最近アマプラで見た大沢たかお

ふとした瞬間に大沢たかおを見たくなる。
大沢たかおが主演の映画をいくつか見ていました。
もちろんネタバレありです。


1.『チンピラ』


タイトルの通り「チンピラ」の映画。まともに生きているわけではなければヤクザでもない2人のお話。リメイク版。

主演は大沢たかおとダンカン。

大沢たかおの演じる役は若くて尖っていて、でも組織に馴染めなさそうな雰囲気のある人間。

ダンカンの演じる役は大沢たかおを拾うような面倒見はいいけれどパッとしないまま歳をとったヤクザになれなかった人間。

若者と中年のチンピラの中途半端な生き方を描いている映画。

若い大沢たかお、暴力的な大沢たかおが見られるのでかなり新鮮に感じられた。
大沢たかお、常に優しい人間を演じているような印象がある。

好きなシーンは海辺で大沢たかおとダンカンが戯れ合うところ。
そのあとダンカンがヤクザに殺されるところ。かなしい。
めちゃくちゃ簡単に殺されてしまう。助けられない。かなしい。

それとは別にヤクザがパチ屋で殺されるシーンがあって、『アウトレイジ』シリーズのどれかで似たシーンがあったなと思った。


2. 『解夏』

(primeが大沢たかおの顔にかかってしまった)

タイトルの「解夏」は仏教の用語。何故そんなタイトルと思うかもしれないがそれは作中で寺の坊主が説明してくれる。

主演は大沢たかおと石田ゆり子。

大沢たかおは視力を失う病気に罹って職を辞した教師。
石田ゆり子は婚約者。海外滞在中だったが病気のことを知り帰国する。

病気で視力を失うまでの時間を映した映画。大沢たかおの苦悩や葛藤が見られる映画。

登場人物が皆やさしいので一層大沢たかおの辛そうな雰囲気が効いてくる。

舞台が長崎なので見えるうちに見て回った景色がどれも綺麗。

好きなシーンは助けを振り切って手探りで階段を登るところ。
そのあと助けが必要だと受け入れるところ。さらにそのあと目が見えないので教え子を助けにいけないと泣くところ。

原作はさだまさしの小説で、曲もさだまさし。さだまさしの感動させる雰囲気は好みが分かれると思う。


3. 『世界の中心で、愛をさけぶ』

公開当時のことはよく覚えていないがものすごく流行った気がする。でも大沢たかおの印象ないな、と思ったがおそらく周囲で流行ったのはドラマ版だったのだろう。憶測だが。

主演は大沢たかお、森山未來、柴咲コウ、長澤まさみ。

森山未來はつい最近東京五輪開会式で謎ダンスを踊っていたり、『岸辺露伴は動かない』ドラマ版でくしゃがらってた漫画家を演じていたなという覚えがある。
あとキャスト一覧をWikipediaで眺めていたら高橋一生がいて驚いた。

現代と過去が録音したカセットテープをキーに学生時代を思い返す形で並行して進行していく。

恋愛映画と思っていたが過去を引きずる主人公が受け取り損ねたカセットテープを受け取ることでようやく前に進むという内容だった。感傷映画。

妙なのは恋人を追って故郷に向かったはずなのに昔の恋人の思い出を追っているところ。尺の問題で端折ったと思われるのでドラマ版のほうが物語を正確に追うことができそう。

エンディングに流れる平井堅の『瞳をとじて』の雰囲気に流されかけるが疑問が残ってしまった。

長澤まさみはかわいい。

4. 『皇帝ペンギン』

フランスの映画。なんと大沢たかおが吹替で出演しているのだ。

内容は至って普通のペンギンのドキュメンタリー。かわいいね。

動物モノの番組でもよくある動物の声を人間があてているやつなので好き嫌いがハッキリすると思う。私は嫌いなので大沢たかおがいくら声をあてているとしても若干イラついてしまった。

アメリカ公開版はペンギンに声をつけずナレーションにしたものらしいので日本版もそうしてくれればよかったのに。

ペンギンが集まっているシーンで一人だけ大沢たかおボイスで喋っているのが印象に残った。どれが大沢たかおなんだ・・・


5.『風に立つライオン』

原作はさだまさしの曲・小説。
この作品は大沢たかおが映画化を持ちかけたらしい。大沢たかおはさだまさしが好きなんだね。

内容はケニアで医療に携わる医者の話。いいやつだけど無茶もやる熱心な医者が主役。それを大沢たかおが演じている。

実在の医師のエピソードをモチーフにさだまさしが作曲しその曲に入れ込んだ大沢たかおが小説、映画化を希望し主演している。

少年兵やアフリカの内戦の被害者を救おうと必死に頑張っている医師とそれに良い影響を受けてまともな人生をやり直そうとする元少年兵の交流が話の本筋。

小説化の時期が時期(2013年)だけに東日本大震災にも触れた内容になっているが、映画の内容としては蛇足なのではないかと感じた。

また長崎が舞台にもなっているが、それは話のもとになった医師が「長崎大学熱帯医学研究所」に勤めており、そこからケニアへ派遣されていたため。

悪くはない内容だったがやはりさだまさしの作品なので感動させるための内容に思えてきてしまう。


6.『AI崩壊』

天才AI発明者がAIの暴走を食い止めようとする話。

AIは医療用で個々の人間の年齢や病歴などの情報を収集しており膨大なデータを有している。

その膨大なデータを狙われ暴走させられてしまったという内容。

まあエンタメ映画なのであまり真面目にAIの描写を受け取ってはいけない。内容もあまりよくない。なぜならAIや機械による監視社会の到来による恐怖を煽る内容は繰り返されすぎてありきたりだから。そのありきたりを作るにしても出来がいまいち。

小型の虫型カメラドローンはすげえ技術の塊らしい見た目と性能なのに街並みを走る車は今と変わらない見た目だったりと2030年というちょっと先の未来の雰囲気がわかりにくい。

高性能医療AIがほぼ全国民の健康状態をチェックできたとしても情報を送られて病気の予兆を見つけるのがせいぜいで、ペースメーカーを意図的に止めるような干渉が可能な設計にはなるとは思えない。

主人公のAI開発者がAIと監視カメラの穴を突いて逃げるのはよいのだが殆ど体力勝負で尺稼ぎに使われてしまった感がある。

本当は犯人の思想についてもっと触れるべきところだったのではないかと思った。命の選別、メンタリストが似たようなこと言って議論になっていたようにテーマとしては話題になっただろう。

AI、というかモノは使い方、使う人間次第というのが話のオチならば尚のことより思想に積極的に触れてほしかった。

犯人確保より殺害に積極的なのはあくまでもAIの収集したデータが目的であるためとか、ペースメーカーに干渉する設定なのは総理に反対された法案を進めるためにそもそも総理を排除したかったなどそういう犯人側の都合として物語の理屈を通せるものが多いので惜しい映画だった。


7.感想

大沢たかお、思ったより微妙な映画にも出ているなあと思いました。

顔をくしゃくしゃにして泣いたり笑ったりしてるのがよく似合うよな、と思う。

おわり

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