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今の円は安すぎる?為替を考える指標について

こんにちは、SSKCの有路です。
今回は為替についての記事となります。

最近は相変わらず円安が続き、先週の4月29日には一時、1ドル=160円に到達しました。
以前の記事では、円安とは何か、金利政策の違いによる金利差が円安・ドル高の原因の一つであるという記事を書きましたが、

今回の記事では、中長期的に見た為替の妥当性についての話をしたいと思います。
※本記事は為替予想等ではなく、為替レートを考える上での指標の紹介となります。

現在2024/5/7時点では、ドル円為替は1ドル約154円となっています。
この、為替水準が妥当なのかどうかということを考えた時に、物価や通貨量に基づく指標が使われますが、今回は物価に基づく指標を紹介したいと思います。

物価に基づく為替レートは「(絶対的)購買力平価」と呼ばれ、各国の通貨でどの程度の物が買えるかという視点から見た指標となります。
逆に考えると、同じ物を買う時にどのくらい払うか、ということで、例えばリンゴ1つ買うのに日本だと100円、アメリカだと1ドルで買えるとしたとき、リンゴ基準で購買力平価を考えると100円と1ドルは同じ価値である、と言えます。

購買力平価の有名な指標として「ビッグマック指数」というものがあります。
これは、どの国でもほぼ同じ品質で提供されるだろうという考えを元にビッグマックの価格を比較して為替を検討する指標となります。

ここで、実際のビッグマックの価格を見てみましょう。
イギリスの経済専門誌The Economistが2024年1月に発表したビッグマックの価格は
日本:450円
アメリカ:5.69ドル
となっています。

これより、ビッグマックを基準に購買力平価を考えると、1ドル=約79円となります。
実際の為替レートが1ドル150円台であることを考えると、
今の日本の為替は安すぎる、もしくは、物価が安すぎるということが分かりますね。

この購買力平価と為替レートは、長期的に見ると一致する傾向があるため、
いずれ円安が落ち着くか、もしくは日本内の物価が上がることで
購買力平価と為替レートの差が小さくなっていく、と考えることができます。

しかし、このような指標が為替レートと乖離していたとしても、短期的な為替というのは長期的な指標と乖離することは十分にあり、数年単位でこの状態が続くこともあるため注意が必要となります。

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