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【伝えられる】幸せ

🐈‍⬛逢瀬後、生主様の余韻がまだ続く。この余韻とやらは いつまで保てるんだろうか?あぁ、でももう既に恋しいから 余韻に浸る自分に浸っているのかもしれない。それでもいいか…ずっと貴方の事を想っていられるなら。私の全ては貴方仕様に書き換えられたという事。常に想える幸せは 替えも利かないのだから。

今の会社に入り、もうすぐ二年が経過しようと していて、初めて全体での飲み会に参加した。普段 話す機会の少ない方々とも 何となく絡む事が出来て 楽しかったんだけど、それと同時に男女関係なく 人と会うといつも主様が 極端に恋しくなるのですが…これは一体何の病でしょうか?

千差万別、人それぞれなのだから、誰かを比べてはいけないと思いつつ、意識していないのに、つい主様を全ての基準に置き換えて考えてしまう。考えたところで…であり、唯一無二の主様なのだから…という結果になるのだから、無意味なのだけど。飽き性だった私が、ここまで一人だけを想い続け、毎日大好きだと伝え続けられるなんて、本当に彼以外に存在しなかった。自分でも驚きの連続だけれど、こんな事が本当に起こるのだから、人生は何があるか分からない。

そんな七月の終わりに、季節的に台風前だからか蜂が倉庫の軒下に巣を作り始めていた。二階建ての高さなので、なかなか蜂的には良い環境を見つけたな、と他人事のように感心しながら駆除する方法を考えていた。日毎に大きくなる巣に、毎日少しずつ彼らが嫌がる成分が配合されたスプレー剤を塗布しつつ、戻り蜂がいなくなったのを確認して巣を一気に撤去した。美しいハニカム構造の小部屋を、頑張って作った事に敬意を払いながら観察した。誰に教わるでもなく、巣作り出来る本能は凄い。きっと、私が主様を大好きなのも 本能だと思っている。

🐈‍⬛本能のまま造り上げる美しさ🐈‍⬛

🐈‍⬛そしていよいよ八月がスタート。夏も本番になりそうだけど、週始まりは雨予報もありつつ、朝 起きると モヤっとした残像が浮かんだ。主様の背中が見える。その背後から脇に頭を埋め、スリスリと擦り寄り埋めながらも、延々と主様の肘を舐め回している自分が居た。ぼんやりと覚えていた残像はそれだけ。主様の夢への登場は珍しい。これは何を暗示しているのか?

そして月始めの或る日、午後からはまた病院で検査が待っている。造影剤CTって、薬が流れると身体の中が急激に熱くなるから苦手。やっと針痕も治ってきたのになぁ、また 穴開いちゃう…。でも、午後からお休みだと思うと気持ちに余裕があって、主様欲も溢れるね。主様が検査前に「何事もありませんように! 」って送ってくれた事が嬉しくて 頑張れた。帰り道は、ご褒美の桃ちゃんを頂く。「桃ちゃんでご機嫌かな? 」と主様が聞いてくれるのも嬉しい。いつも、素っ気ない感じなのに、しっかりと見守ってくれてる。

台風の影響だろうけれど、少し秋色を想うような外の空気が心地好い。翌日、CT検査の結果を聞きに行ったんだけど、行く前に主様が『大丈夫!』と 不思議な程、短くて心の篭った長い呪文を送ってくれたので安心 安心。 不安さを、さりげなく払拭してくれるから 大好き。検査結果も今回は、特に異常無し!今後の経過観察とまた後日、MRIの検査を受ける。なかなか難しい けれど、美味しいお土産(生ドーナツ)も手に入れて 満足して帰る。ぁぁ… 早く逢いたいなぁ…この身体がボロボロになって塵と消える前に何度でも。

🐈‍⬛不安は必ず拭ってくれる🐈‍⬛

🐈‍⬛私は、この二人の関係性に於いては、概ね…私がはしゃいでいる立ち位置で 構わないと思っている。あれもこれもと次々に主様にぶつける事もあるけれど、それを冷静に一つずつ諌める貴方がいる。私とのその温度差が、自分の中で最近 愛おしくて堪らない。無視されない安心感は尊い。

不思議なもので、この関係を始めてすぐは、あまりにも主様の気持ちの温度が冷めすぎていて切ないと思っていた。何故、私ばかりこんなに好きになるんだろう?何故、言葉で答えてくれないんだろう?…などと、不安しかなかった。自分ばかりが寂しい、切ない、苦しい、怖い、悔しい…ネガティブな感情ばかりが渦巻いていて、ふとした拍子に私の心はすぐに壊れてしまいそうだった。今、思うとこれは私自身が私の事しか考えていなかったから。

相手を知る前に勝手に解釈して、勝手に想像を膨らませる。私の中の「普通こんな時は…」という物差しでしか考える事なんてできないのだから。だけど、その内彼を少しづつ知っていくと、私の勝手な想像なんかとは桁違いで異なる性質なんだと思わされた。まぁ、よくよく考えてみると同じ人間ではないし、生き方も環境も、考え方も違うんだから全く同じな訳はない。逆も然り。だから、私なんかが想像することなんて真実には程遠いと実感した。

ここに辿り着いてから、私は少し見方や考え方が変化した気がする。それは、あくまでも主様との日頃のやり取りを経た上で、確信に変わった事だけれど、本当の意味で誰かを理解する事は不可能な気がした。勿論、私の事もまだ心底理解はされていないと思う。だけど、毎日接して話をして二人の心地好い距離感やペース、タイミング、空気感が出来上がるにつれ、言いたい事も言えるようになり、変に恰好つけて隠す事がなくなったから格段に気持ちが軽くなった。恥ずかしい一面を咄嗟に見せても、変に馬鹿にせず優しく笑って和ませてくれるし、それがとても自然に出せるから嬉しくなる。

🐈‍⬛想像はあくまでも想像にすぎない🐈‍⬛

🐈‍⬛余計な言い訳や弁解は要らない。疑問に思ったままを口にすると、そのまま答えもくれる。初めのうちは、それこそ嫌われないように…と言葉も選び、何重にもオブラートという包みにくるみ遠回しな表現しかできなかった。きっと恰好つけていたと思う。だって、良く見られたいもん。

でも、付き合っていく内に、そうじゃない…もうそんな遠回しな表現は要らないし、駆け引きみたいな事も必要ないと気付いた。何故なら、そんな事は全て見透かされているから。本気でこの人と向き合いたい自分が居て、本気で毎日この人に「大好き」だと伝えたいと思った自分を見つけた。それに自分で気付いた時、あんなに不安だった「何故、私ばかり?」という疑問が馬鹿らしく、滑稽に思えた。私ばかりでいいじゃないか!こんなに自分の気持ちを伝えて、受け止めて貰えるんだから、幸せじゃないか!!あんなに憧れだった「大好き」を惜しげもなく言える貴重な人に出逢えた事がもう奇跡なんだから!!!と、こう思い込んだらもう主様にまっしぐら。笑

それからは、もう言葉を選んだりしなくなった。顔色を窺う事も、極端に減った。「相手への思いやりは忘れずにね?」と言った主様を想いながら、でも、聞くべき事、言うべき事は言うしその都度、答えも貰う。私が初めに何もかもを晒していたからか、主様も徐々に素を見せてくれるようになった気がする。本当にその人を知りたかったら、先ずは自分が壊れないと始まらないのかもしれない。私は、自分が壊れてでも離れたくないし、手に入れたいと思った今の主様だから、ここまでやってこれたのかもしれない。

だから、そんな主様の性質を少しづつ知ったから、甘い言葉を毎回返して欲しいとも思わなくなったし「甘える」という表現が苦手な二人なりに、ゆっくりと時間をかけながら、二人なりのカタチで「甘え合える世界」を創って来れたんじゃないかな。だから、私の気持ちだけはどろっどろに甘い蜜を詰めて主様に塗りたくってやろうと思っている。べちょべちょな粘膜を張り、私の前でしか心底呼吸もできないような、そんな世界が築けたら嬉しいな。

🐈‍⬛クローンで繁殖するウメボシイソギンチャク🐈‍⬛

🐈‍⬛このイソギンチャクみたいに、主様もクローンで増えればいいのに…と、心の中で何度も思う。主様ハーレム、最高!!主様にこれを育てて観察したいと言うと「お前は不思議ちゃんだね」と笑う。「こういうの、興味無い奴は本当に無いからね?」と言う。全くその通り。何に興味を示すのか、何を知りたいと思うのかは、人それぞれ。

私は、主様を糧に生きているので、養分も原動力もほぼ主様。主様中心で動いていると言っても過言ではない。だけど、そう動く為に、自分の軸もブレさせはしない。たまに揺らぐ事はあるけれど、主様という基盤がしっかりと定着しているので、例え折れたとしても起き上りこぼしのようなモノだと思う。立ち上がる前提で倒れるのかもしれない。寄り道や、遠回り、後ずさりもするけれど、私は私の名前を呼んでくれる主様が居てくれるなら、きっとそこに帰り着く気がしている。

ひょっとしたら私は、貴方に…貴方の声で名前を呼ばれる為に存在しているのかも?…と、錯覚すらする程、貴方に呼ばれるのが好きみたい。

🐈‍⬛be continued🐈‍⬛

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